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無花果少年と瓜売小僧43

时间: 2020-01-31    进入日语论坛
核心提示:  43 それからは平穏無事でした。磯村くんは試験が終っても家には帰らず、高幡不動駅から二駅新宿寄りにある「聖蹟桜ケ丘」と
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 それからは平穏無事でした。磯村くんは試験が終っても家には帰らず、高幡不動駅から二駅新宿寄りにある「聖蹟桜ケ丘」という、今売り出し中の未来都市《ニユータウン》のドデカイビルの中にある花屋さんで生まれて初めてのバイトを始め、木川田くんは、シモキタの、イタリア料理を出す喫茶店みたいな飲み屋——要するに�カフェバー�でボーイを始め、二人は�一人はビルで花売りに、一人は町で身を投げて(ちょっと違うか)�というような生活をするようになっていました。磯村くんは七時に仕事が終って、木川田くんは十時に終るという、それだけの差です。
磯村くんはそれからもカナエちゃんと会うには会いましたが、カナエちゃんにもBFはいるらしく、二月の間に二人がセックスをしたのは一回だけです。
磯村くんの方も「あんまりそういうことだけ考えて悶々としてるのはヤだし」という理性が返って来ていたので、別に深追いはしませんでした。聖蹟桜ケ丘の駅ビルの中は広く、花屋さんはきれいで色んな花が咲いていたので、「きれいだなァ」と磯村くんは思っていました。
磯村くんはあんまり花の名前に詳しくはありませんでしたが「これはナントカの花だ」という風に主任さんに教えてもらうと、「はァ、なるほど」とか思って、毎日が新鮮でした。
主任さんは四捨五入しなくてもすぐ三十になってしまいそうな男の人で、その他にはもう一人レジを預かる�佐藤さん�という真行寺君枝が石原真理子になったみたいの女の人と、人畜無害の丸い女の子がバイトで働いていました。花屋さんの向いには「MIZUNO SPORTS」があって、レオタードが似合いそうな女の子がいて、その子と磯村くんは話が合っていました。
勿論このまんま話が無事に終わる訳がないので、あざとい展開というのをこれからします——。

ホントだったらこのお話の中に出て来てもいい人がまだ出て来ていません。出て来てもいいんだけど、ひょっとしたらもう出て来なくてもいいのかもしれないなァと思われる�あの人�です。
一体、滝上圭介くんはその頃何をしていたのでしょうか? あざといというのはここのところです。
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