返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

無花果少年と瓜売小僧61

时间: 2020-01-31    进入日语论坛
核心提示:  61 木川田くんがやって来たのは、それから二日経った水曜日の午後でした。午後というよりは夕方でした。前の電話では「行く
(单词翻译:双击或拖选)
 
  61
 木川田くんがやって来たのは、それから二日経った水曜日の午後でした。午後というよりは夕方でした。前の電話では「行く」って言っていたのに、いざとなると木川田くんは「ホントに行っていいの?」と言いました。
「ホントに行っていいの?」って言われると、磯村くんもなんとなく自信がなくなるみたいでした。「こないだの時は、なんとなく、来てもらえると嬉しいなんていう気がしたんだけど……」なんてことを、磯村くんはその日の夕方の木川田くんの電話の途中に思いました。「あの時は竜崎《かのじよ》がいて、それで�来ない?�って言ったら頌子《かのじよ》を追い払えるんじゃないかと思ってそう言ったけど、でも僕は——」って、磯村くんは思いました。
「会いたいことは確かだけど」って——。
 でも木川田くんはなんの心配もなくて、前とおんなじような木川田くんで、前よりは少し大人っぽくなったみたいな木川田くんでした。
木川田くんも、おんなじことを感じていたみたいでした。
磯村くんは、前とおんなじ磯村くんで、前とは少し違った磯村くんで、前よりは少し大人になった磯村くんでした。
二人の男の子は久し振りで会って、どこがおんなじでどこが違ったか、それを黙って、お互いにお互いを探り合っていました。
磯村くんと木川田くんは、大学二年生と文化服装学院の一年生で、二人とも、二十歳《はたち》と十九の青年でした。少年だったのかもしれません。
「どうしようかなァ……」と思っていて、二人はおんなじ部屋にいました。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%

[查看全部]  相关评论