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無花果少年と瓜売小僧78

时间: 2020-01-31    进入日语论坛
核心提示:  78 日が暮れて、スーパーで買って来たサンドイッチをつまみにして、冷蔵庫に一本だけ残っていたペンギンの缶ビールを飲んで
(单词翻译:双击或拖选)
 
  78
 日が暮れて、スーパーで買って来たサンドイッチをつまみにして、冷蔵庫に一本だけ残っていたペンギンの缶ビールを飲んでいた磯村くんは、考えたくもないことを考えていました。
 磯村くんは、「似てるなァ……」と思ったのです。
誰が誰に似ているのかというと、それは勿論、磯村くんと竜崎さんでした。白に近いグレーのジャージの脚を開いて、壁に寄っかかってビールを飲んでいた磯村くんは、そのことを思ったのです——。
 頌子ちゃんは、なんにもない女の子でした。そして、それと付き合っていた磯村くんも、なんにもない男の子でした。ノッペラボー同士だから平気で付き合ってられたんだって、磯村くんは思いました。
頌子ちゃんのことを不思議がってズーッと「ヘンだなァ」と思っていた磯村くんは、自分がズーッとその間ヘンになっていたからその�なんにもなさ�が不思議に見えたのです。
磯村くんはゾーッとしました。
相手はともかく、その間自分は何してたんだろうって。
 なんにも分らないんです。
「普通に大学生やってるってそういうことなのかな」って、磯村くんは思いました。ともかく、頌子ちゃんと付き合ってる間の自分が何してたかって考えたら�普通に大学生してた�っていうだけですから。
「普通に大学生してたから別にどうってことないと思ってたけど、�普通に大学生してた�って、そういうことなのか」って、磯村くんは、なんにも思い出すことが出来ないその間の自分というのを考えて、ゾッとしました。
頌子ちゃんがスカートをふわっと広げて、自分と向かい合った壁に凭《もた》れて脚を伸ばしているような気がしました。
歯が悪い時は、舌の先をソロソロと悪い虫歯の方に近づけて行きたくなるものなんです。
「あんなのとセックスしたんだァ……」とか思うとゾッとするかなと思った通りにはならなくて、別にゾッともしませんでした。
「もう、関係ないもんなァ」っていう気しかしませんでした。
自分ていうのが、スケベなのかどうかよく分らない磯村くんでした。
だって、もしも自分がスケベだったら、頌子なんかにスッゴクのめりこんでて、思い出してもゾッとする筈なんだけどな——なんてことを、磯村くんは思っていました。
なんでそんなことを考えるのかっていうと、やっぱり自分はすごくスケベだっていう実感があるからなんだなって、やっぱりそんなことも磯村くんは思いました。
どうしてスケベなのかっていうと、って思ったら、磯村くんはすぐ、カナエちゃんのアソコを見ていました。
困っちゃうなァと思うぐらい磯村くんは、そのことが好きでした。
自分てどうしようもないなァって、磯村くんは思いました。
ジャージのゴムに手をかけるつもりはありませんでしたが、この部屋に転がって、一人でヤラシイことしてる自分ていうのを考えると、自分てホントにそれだけなんだなって、そういう気さえして来るのでした。
「ひょっとしたら、そういう自分を木川田に見られたくなかったんだなァ」って、磯村くんは思いました。
いつもカッコつけていたかったし、いつも気取っていたかったしって、磯村くんはそう思いました。
木川田にだけは弱味を握られたくないって、そう思ってカッコつけてたって——。
だって自分て、それだけでスケベなんだし、スケベなくせにやり方なんて知らないんだしって。
木川田は男だし、やり方なんて分んないし、分んないことを教えてもらうのなんてヤだし、一遍、木川田に頭下げたら、どんなことさせられるか分んないし——分んないって思ってたし。だからカッコつけてたし気取ってたし、って。
「結局木川田がこわかったんだなァ」って、磯村くんは思いました。「僕の知らないこと知ってたし」って。
でもそう思った磯村くんは、「じゃァ、�僕の知らないこと�ってなんだろう?」って思いました。
「なんにも知らないじゃないか」って、磯村くんはホントに、この時ばかりは自分のことを、はっきり「バーカ!」と思いました。
思ったけど別にどうもなりません。磯村くんは冷静に、自分のことをそう思っていただけですから。
そして、冷静になった磯村くんというのは、いつも肝腎なことを忘れてしまう磯村くんでした。
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