俗謡に、
いやじゃいやじゃと畑の芋は
こうべ振りつつ子ができた
というのがある。その場になって「いやじゃ、いやじゃ」と騒ぐなんて、ホントにイモだ。
「いやじゃいやじゃは女の癖」
ということわざもある。女は、男に口説かれて、内心はイヤでもないのに、
「いやだ、いやだ」
というのが、口癖なんだそうだ。
正直な話、そんなことをしているから、世の中、ややこしくなるばかりだ。これからは、女のひとも、イヤでないときは「いやじゃない」と、ハッキリ言ってもらいたい。
「いや」
と言うから、口説くのをやめようとしたら、
「口説くのをやめちゃいや」
という意味だった——ナンテいうのは、ちっとも面白くない。
「いや、よして」
と言うから、ホントによそうと思ったら、
「いやよ、して」
という意味だった——という話は、前にも書いた。
女のひとの「いや」には、
「ここじゃ、いや」
というのもあるらしい。もっとキツいのでは、
「もっとしてくれなくちゃ、いや」
というのもあるそうだ。