「軟派か?」
というと、そうでもない。ときには硬派の血が騒ぐ。
されば、
「硬派か?」
というと、これが、そうじゃない。われながら「スケベだな」と思う。
要するに「ハンパ」というわけだ。
みずから、
「コラムニスト」
と称して、短い文章を書いて世を渡っている。いわゆる売文の徒である。
売文業について言うなら、この国の原稿料は、どんなに長くても短くても、原則として、
「一枚につきイクラ」
という計算である。短い文章を書くには、削って削って削りまくるのだけれど、削ったぶんは原稿料に含まれない。
ときに、
「長い文章を書いたほうがトクかなあ」
と思う。が、くやしいことに、もはや長い文章は書けなくなっている。
これが、もっと短い文章を書くんなら、
「コピーライター」
とか称して、ずいぶんカネになるらしい。長さのほうも、中途半端なのである。
こういうのを、
「帯に短し襷に長し」
という。ホント、切ないもんである。