子供のころ、
※[#歌記号、unicode303d]一でもねぇ/二でもねぇ/三ペタ野郎/知りもしねぇで/ごたつくな/ロクデナシ/七面鳥/張っ倒されて/くやしいか/トボケ野郎
と歌ったものだ。わたくし、生まれも、育ちも、関東です。
しかし、これが関西では、
※[#歌記号、unicode303d]いちも/にもない/サンピンが/知りもせんこと/ゴチャゴチャと/ろくでもないこと/七面鳥/張ったろか/食うたろか/飛んで行け
と歌われている——と知って、ビックリした。世の中、広い。
失礼ながら、いまの子供たちは、こんな数え歌、知っているだろうか? 知らないだろうなあ。
なにごとも上品なのは結構だけれど、ちかごろの子供たちはあまりに上品すぎて、覇気《はき》がない。
ことわざに、
「雀百まで踊り忘れぬ」
というのがあって、
「雀は死ぬまで飛びはねるクセが抜けない」
という意味だ。若いときに身につけた習性は年をとっても治らないらしいけれど、子供のころに身につけ損なった覇気も同じように年をとったって身につかないと思うが、どうだろう?