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男の日曜日41

时间: 2020-02-07    进入日语论坛
核心提示:毎日が日曜日「アー」といえば「ウー」で、「エー」といえば「毎度バカバカしいお笑いを一席!」だが、落語家の、この「エー」に
(单词翻译:双击或拖选)
毎日が日曜日

「アー」
といえば「ウー」で、
「エー」
といえば「毎度バカバカしいお笑いを一席!」だが、落語家の、この「エー」には、開口一番、客の程度を判断する働きがあるそうな。世の中どうして、無駄なものはない。
——週休二日制が話題になるたびに、
「ボクは、週休七日制です」
と言うのが、わたしの、バカの一つ覚えみたいなジョウダンだった。城山三郎さんの小説の題名じゃないけれど、毎日が日曜日である。
「沖君、京都へ行けば、毎日が日曜日だな」
同僚の、この一言が、主人公をどれほど苦しめたことか。城山さんの小説『毎日が日曜日』(新潮文庫)は、サラリーマンの必読の書だ。
ところで、ラジオの素人参加番組で�賞金荒らし�の異名をとった前田|達《とおる》少年が、芸能界に入ろうとして、松竹芸能の人に最後に訊いた言葉は、
「日曜は日曜ですか?」
というものだったらしい。日曜はピンポン場へ行くのが唯一の楽しみだった前田少年にとって、日曜が日曜じゃない仕事なんて、滅相もないことだった。
前田達——
いまの上方落語家・桂枝雀《かつらしじやく》である。廓正子《くるわまさこ》さんの快著『まるく、まあーるく、桂枝雀』(サンケイ出版)によると、小学生の枝雀は、弟の武司クンとラジオに出ることで、ブリキ職人だった父なきあとの家計を助けていたようだ。
それは、まあ、それとして、
「あるサラリーマンにとって魚つりは最高の楽しみであっても、漁師にとってはそれは仕事で別に楽しみではありませんし、休日にラジオを組み立てることを楽しみにしている人もあれば、仕事として毎日、工場でラジオを組み立てている人もあります」
と言ったのは、その枝雀の師匠の桂米朝だ。米朝はまた、
「それが職業となると、楽しみもありますが、苦しみや悩みが伴います」
とつづけている。
——週休七日制には、土曜も日曜もないのである。米朝のセリフではないが、末路あわれは覚悟の前やで!
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