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男の日曜日67

时间: 2020-02-07    进入日语论坛
核心提示:女房の月給サラリーマンが、「オレは、妻子のために働いている」と言うのを聞くたびに、腹を立ててきた。いまでも、「ジョウダン
(单词翻译:双击或拖选)
女房の月給

サラリーマンが、
「オレは、妻子のために働いている」
と言うのを聞くたびに、腹を立ててきた。いまでも、
「ジョウダンならイザ知らず、いいトシをした男が、そんなバカなことを言うもんじゃない」
と信じている。
それと同様に、いわゆる専業主婦たちが、
「アタシは、経済的に自立していないから……」
と言うのを聞くたびに、腹を立てている。ホントに、
「ジョウダンならイザ知らず、いいトシをした女が、そんなバカなことを言うもんじゃない」
と思っている。
このあいだ、ある保険会社が、
「主婦の家事労働に対する報酬は、いくらぐらいになるだろうか?」
という計算をしたところ、
「小学校入学前の子どもを持った主婦は一ヵ月十七万四千四百七十八円、小学生以上の子どもがある主婦は十五万三千百四十一円、子どものいない主婦でも十四万二千四百二十一円」
といった数字が出たそうな。いまさら、なんだって、
「経済的に自立していない」
と、寝呆《ねぼ》けたことを言っているのだろう?
NHK放送世論調査所の昭和五十五年度国民生活時間調査によると、たとえば小学生以上の子がある主婦の家事労働時間は、平日七時間三十六分、土曜日七時間十四分、日曜日六時間二十三分。いっぽう、日本臨床看護家政協会の報告によると、午前九時から午後五時までの一般家政婦の日給は五千五百円、一時間に換算すると六百八十七・五円。
家政婦の時間給を主婦の家事労働時間にあてはめたうえ年収分をはじき出してみると、これが、百八十四万千二十一円ナリ。さらにこいつを一ヵ月平均にすると、
「十五万三千百四十一円」
という数字が出てくるわけだ。
ひょっとしたら、
「亭主の給料と比べても、そんなに差がないじゃないか」
ということになったり、
「いやいや、亭主の給料と比べたら、女房のほうが高給取りだ」
ということになったり、しかねないのではあるまいか? こういうとき、
「亭主のほうは、それだけ安くコキ使われているのだ」
というふうには考えないところが、主婦の主婦たる所以《ゆえん》だろう。
それは、まあ、とにかく、いったい、いつごろから、こんなバカな計算をすることが流行り出したのだろう? トーゼンのことながら敗戦後の風潮だとは思うが、こういった他愛もない計算をやっているから、オツムの弱い、いや、頭脳の不自由な、いやいや、知能の発展途上国的な女房たちが、ますますツケあがることになるのだろう。
だいたい、わたしに言わせれば、女房のことを、
「専業主婦」
と呼ぶことからして、
「なんて下品なんだろう!」
と思っているが、挙句《あげく》の果てに、女房のつとめの家事の下に、わざわざ「労働」の二字を加えて、
「家事労働」
と称すイヤらしさ。彼女たちは、そうしたことに気づいているのだろうか?
早い話が、
「家政婦の時間給を主婦の家事労働時間にあてはめて……」
という。そういうことなら、サラリーマンの報酬にしたって、
「どこかヨソの大会社の時間給を、われわれ中小企業のサラリーマンの労働時間にあてはめて……」
ということもできるだろう。
それでわからなければ、
「国家公務員の時間給をサラリーマンの労働時間にあてはめて……」
というふうにいえば、この計算のバカバカしさに気づいてもらえるだろうか? もういちど、わたしに言わせてもらえば、それこそ家政婦サンには申しわけないが、わたしの女房は家政婦じゃない。
ところが、女房たちが、こういう計算に嬉々としているところをみると、彼女たちは、みずからを、
「家政婦」
とみなしたがっているような気がするのだが、どうだろう? わたくし、彼女たちが家政婦であることを主張するなら、別に女房をもらわなければならないが……。
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