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男の日曜日72

时间: 2020-02-07    进入日语论坛
核心提示:夜のお勤め三日にいっぺんは夜勤をやっていた。新聞記者時代のことである。デスクだから、「夜勤」といっても、ほとんど徹夜に近
(单词翻译:双击或拖选)
夜のお勤め

三日にいっぺんは夜勤をやっていた。新聞記者時代のことである。
デスクだから、
「夜勤」
といっても、ほとんど徹夜に近い。刷り上がりに目を通し、部下たちを寝かせ、日誌をつけて、それから風呂に入り、仮眠である。
事件があれば、それが、二日もつづく。三日目はまた、正規の夜勤だ。アタマのほうもおかしくなってくる。
若いうちはいいけれど、トシをとったら、こんな勤務状態は、酷だろう。正直な話、仕事だってイイ加減になるにちがいない。
だから、組合の書記長に選ばれたとき、要求の一つに、
「原則として四十歳以上の従業員の夜勤は禁止すること」
という項目を加えた。が、わたし自身は、四十歳になる前に会社をクビになってしまったから、あの要求が通ったかどうかは確認していない。
それにしても、いま、歯はガタガタで、目は霞《かす》んでいる。それも、これも、
「新聞記者時代に、夜勤、夜勤の連続だったからだ」
と思っている。
僅かな夜勤手当をもらう代わりに、わたしは、健康を売ってしまったのである。いまさら悔いたところではじまらないが、もう少し要領よく立ちまわるべきだったかも知れぬ。
サラリーマンの健康管理のチェックポイントは、
一 運動不足
二 睡眠不足
三 酒・タバコの飲みすぎ、喫いすぎ
ということになっている。これにストレスが加われば言うことはない。
新聞社の、それも社会部のデスクは、まさにその条件を備えている。社会部のデスクでなくても、いや、新聞記者でなくても、こうした過酷な条件のもとで働いているサラリーマンは多かろう。
このあいだ、総評・中立労連などで構成する春闘共闘・労働時間短縮共闘会議が、深夜・交代制職場で働く労働者の健康と生活に関するアンケートをまとめたが、
「疲れが翌日に残ることが多い」
「いつも疲れている」
と答えた者が、男子の場合、日勤者で約二七パーセントだったのに対し、一昼夜交代の深夜勤務者では四七パーセント、深夜二交代勤務者も四二パーセントにのぼったらしい。女子の場合も、日勤者の三四パーセントに対し、電話交換手、看護婦などの深夜勤務者は五〇パーセント以上に達していたのだ。
一 目が疲れる
二 腰が重い
三 肩がこる
四 よく下痢・便秘をする
というのが、深夜労働に伴う�四大症状�だそうな。このほかに、
五 頭が重い
六 よく眠れない
七 食欲がない
八 性欲が減退した
という訴えもある。わたしなんぞは、その典型的なもんだろう。
ところで、財団法人「健康・体力づくり事業財団」では、百歳以上の老人ばかり千人余を対象に、このほど長生きの秘訣《ひけつ》や食生活をさぐった「長寿者保健栄養調査」をまとめたが、それによると、
一 物事にくよくよしない
二 規則正しい生活を送る
三 睡眠、休養をじゅうぶんにとる
というのが、長寿者が中年から心がけてきたことだそうだ。いまさらのように、
「長生きに特別の秘訣があるわけではなく、ストレスを解消して節度ある生活を守るしかない」
と思うけれど、さあ、現代のサラリーマンの、どれだけがこれを守ることができるだろう?
「物事にくよくよしない」
といったところで、いささかでも昇進をめざすサラリーマンにしてみれば、上司の一言や同僚の言動にこだわらざるをえない。女房の機嫌にもこだわるし、子供の成績にもこだわる。
これじゃあ、
「サラリーマンは長生きできない」
と宣告されているようなものだが、さて、長生きをして、
「いかほどの楽しみがあるか」
というと、これがまた、心もとない。
長生きをしても、
「趣味ひとつない」
というんでは、なんの長生きだろう?
中年よ、夜のお勤めをやめよ! それが、ストレス解消の一助ともなり、たまたま長生きをしちゃった後の生活にも、役に立つ?
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