もちろんいいタイムを出せば番組記録として残るし、百メートル走の場合はトップの選手はカール君に挑戦させてもらえる。このカール君というのが傑作で、カール・ルイスに顔は似ていないがほぼ実物大と思われる黒人の人形で、百メートルをだいたい十秒前後で|走る《ヽヽ》ように作られている。走るといっても、スタートのピストルが鳴ると同時にスタッフがレールの上のカール君を押し、あとはモーターの力で手足をバッサバッサと動かしながら記録を出すといった、いわば人形式トロッコのようなものなのである。しかし挑戦者は相手が人形なのにマジメに走り、カール君は走っている最中に手がもぎとれたり、レールの上から脱線したりとアクシデントもあったりして何度観ても笑ってしまう。家族リレーは水泳と四百メートル走と二種目あり、子供ががんばってもお父さんがめったやたらと遅くてビリになったり、意外な展開がみられてこれもまたよい。
「いやー、あの小ちゃい子は飛びこんだときにもう浮かんでこないと思いましたけど、めちゃくちゃ速かったですねェ。それに比べてお父さんは本当にだらしがないですね」
とビートたけしがけっこう毒づくのだが、みんなアハハハと笑って頭を掻《か》いたりしている。水泳の個人メドレーに出場してみんながクロールで泳いでいるのにテレビに出演してアガってしまったのか、一人で平泳ぎをしている人までいたりする。
とにかくこの番組をみていると、ビートたけしやたけし軍団の全てにおいてのセンスの良さに驚かされる。野球はもちろん、バスケットボール、バレーボールも、おふざけでなくちゃんとした試合ができるから、この番組が面白いのである。やっぱりスポーツは汗や根性や努力から解放されたときが一番面白い。
「いやー、あの小ちゃい子は飛びこんだときにもう浮かんでこないと思いましたけど、めちゃくちゃ速かったですねェ。それに比べてお父さんは本当にだらしがないですね」
とビートたけしがけっこう毒づくのだが、みんなアハハハと笑って頭を掻《か》いたりしている。水泳の個人メドレーに出場してみんながクロールで泳いでいるのにテレビに出演してアガってしまったのか、一人で平泳ぎをしている人までいたりする。
とにかくこの番組をみていると、ビートたけしやたけし軍団の全てにおいてのセンスの良さに驚かされる。野球はもちろん、バスケットボール、バレーボールも、おふざけでなくちゃんとした試合ができるから、この番組が面白いのである。やっぱりスポーツは汗や根性や努力から解放されたときが一番面白い。