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撫で肩ときどき怒り肩41

时间: 2020-02-09    进入日语论坛
核心提示:ハダカをみられた! その次は銭湯であった。私が桶《おけ》もって洗い場に入っていったら、女の子が寄ってきて、「あー、やっぱ
(单词翻译:双击或拖选)
ハダカをみられた!

 その次は銭湯であった。私が桶《おけ》もって洗い場に入っていったら、女の子が寄ってきて、
「あー、やっぱり群さんだ!」
などというではないか。
私は目がとび出そうになったが、あわてて前を隠し、しどろもどろになって、
「はあ、どうも」
といった。ところが二人の間でこの状態ではあまりに生々しすぎる、という暗黙の了解が生じ、二人共前を隠してエビのように腰を曲げ、おじぎをしつつじりじりとあとずさりして、何事もなかったかのようにその場をとりつくろうしか、なすすべを知らなかったのである。しかしその夜は悩んだ。
「まさか、あの人、群ようこって○○が○○○だったのよォとか、××が×××だったわあなんて、いわないだろうねぇ」
モロに三十すぎの無防備な裸をみられてしまったショックで、私は家に帰ってタタミの上につっ伏してしまった。
しかし、私は何の面識もない人に声をかけることができる人はスゴイと思う。特にナンパをする男の根性には感心する。あれだけ手あたりしだいに声がかけられるのは一種の才能であろう。テレビ朝日木曜日の深夜零時二十五分から始まる、「ミントタイム」という番組の中に、ナンパーマンのコーナーがある。少し前までは道行く女の子にアタックナンパーマンの松澤一之クンが声をかけ、そのうちの一人の部屋までいって、タンスの引き出しやら洗濯物の中身をひっぱり出し、時にはパンツを頭からかぶり、パンティーストッキングの匂《にお》いまでかいで、女の子がギャーギャーわめくのを楽しみ、そのあとオフロに入ってもらうという、まあノゾキ趣味的なコーナーであった。今はエゲツなさも薄れ、街頭でTシャツにキスマークをつけてもらい、そのうちの一人の女の子の家にいって、ちょっとお遊びしてオフロ、というパターンになってしまった。またこのナンパーマンの松澤クンがまさに適役で、
「本当に女の子の下着を集めて、その中で身もだえしているのではないか」
とすら思えるような風貌なのである。女の子がオフロに入っていると、乱杭《らんぐい》歯をむき出し、ヨダレを垂らさんばかりにして、
「いま! ○○チャンが、オフロに、入ってぇーまちゅ!!」
と叫ぶ。そんな彼の姿をみて、はじめは何てバカな奴なんだろう、と冷たい目でみていた。しかし考えてみれば、一番気の毒なのは彼である。声をかけても、キャーといって逃げられたり、中には、
「何よ!! あんた!!」
といって逆襲してくるのもいる。彼はお仕事でやっているのである。いくらがんばってナンパしても女は自分のものにはならないのである。伝えきくところによると、彼は�夢の遊眠社�の団員さんだそうだ。まさに「劇団員はつらいよ」という悲哀が漂っている。この番組を観るたびに、
「松澤クン、きっといいこともあるわよ」
と声をかけてあげたくなる、私なのであります。
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