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撫で肩ときどき怒り肩43

时间: 2020-02-09    进入日语论坛
核心提示:いしだあゆみの不倫の恋につい憧れて、ン?私はほとんどといっていいほど、テレビドラマを観ない。あの「澪《みお》つくし」です
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いしだあゆみの不倫の恋につい憧れて、ン?

私はほとんどといっていいほど、テレビドラマを観ない。あの「澪《みお》つくし」ですら、一度も目にしないまま終わってしまったくらいである。ところがある日新聞のテレビ欄を見ていたら、「金曜日の妻たちへ・パート㈼恋におちて」が始まると書いてあった。過去のシリーズも好評で、俗に「キンツマ」と呼ばれていたそうだ。私はそんなことも知らなかった。で、ためしに観てみたら、もう病みつきになってしまった。第一回目は原稿を書きつつ左目でテレビを観ていたのだが、第二回目からは原稿を書く作業はとりやめ。「キンツマ」に没頭することにした。
金曜日の夜九時五十五分になるとコーヒーをいれて、編みかけのセーターをとり出す。これで「キンツマ」をみる準備が整うのである。どうして「キンツマ」を観るのに編み物をしなければならないのか自分でもよくわからないが、毛糸のホニャホニャした手ざわりがないと、いまひとつ雰囲気が出ないのだ。
ドラマの内容としては、主婦の彩子(篠ひろ子)、由子(小川知子)、法子(森山良子)、独身の桐子(いしだあゆみ)の四人が幼なじみで、今でも事あるごとにパーティなんぞを開いて夫ともども会ったりしている。ところが桐子がかつて同棲《どうせい》していた相手の圭一郎(古谷一行)が今は彩子の夫。そして桐子が独身とあっては、きっと圭一郎と桐子の間に何かが起こるであろうとは容易に予想がつく。そして現在その通りにドラマは進行しているのである。
「キンツマ」を観はじめたころ、私の一番の関心は、
「圭一郎と桐子は激情に負けて寝てしまうのだろうか」
ということであった。寝なきゃドラマとして面白味に欠けるだろうが、映画「目撃者」のハリソン・フォードとアーミッシュの美しい未亡人のように、出会いを大切にして何事もなく、静かに別れていくのも、清くていいわぁと思っていた。ところがやっぱり圭一郎と桐子は出張先のホテルで一夜を共にしてしまった。私は思わず、かのこ編みをしていた手を休め、息をのんで画面を凝視した。
「やっぱりねぇ。あたしもこうなるとは、うすうす感じてはいたけどねぇ……」
気がついたら一人でブツクサブツクサいっていて、我ながら情けなくなった。しかしドラマが進むにつれて、だんだん圭一郎に腹が立ってきた。家庭ではいい父親、いい夫のような顔をしている一方、かつての恋人ともヨリを戻してしまうなんて、こんな虫のいい話があるだろうか。まるで圭一郎役の古谷一行自身が悪人のように思えてきて、
「だからお前がブラジルから日本に帰る途中で、スチュワーデスの彩子に目うつりしなけりゃこんなことにはならなかったんだ!」
と編棒で机の上をグサグサ刺して怒ったりしてしまった。彼がどのように事態を収拾するか、今後の展開が楽しみではある。
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