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撫で肩ときどき怒り肩49

时间: 2020-02-09    进入日语论坛
核心提示:タマゴの黄身の色が人工色だと知って驚いてしまった私は子供のころ、ひどい偏食だった。タマゴとノリしか食べられず、毎日毎日お
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タマゴの黄身の色が人工色だと知って驚いてしまった

私は子供のころ、ひどい偏食だった。タマゴとノリしか食べられず、毎日毎日おかずはそれだけだった。ところがある日、ちゃぶ台の前に座ると、タマゴとノリではなく、私の大嫌いなニンジン、タマネギ、キャベツ、肉が入りまじった野菜イタメがおかずになっている。
「やだ! タマゴとノリ!!」と私はわめいた。すると母親は知らんぷりして、きゅうりのヌカミソ漬けをポリポリとかじっている。「タマゴとノリ!!」もう一度大声でわめいた。すると母親は、「それしかないの」と冷たくいい放った。私は逆上してその場にひっくりかえり、「やだやだやだ!! タマゴとノリ!!」と手足をバタバタさせて、泣きわめいた。そうしながらもいつ母親が観念してタマゴとノリを出してくるかと、心待ちにしていたのである。ところが母親は私の分の野菜イタメを食べてしまい、お茶を飲んでさっさとちゃぶ台を片づけてしまった。「わーん、あたしのごはん!!」と叫んでも、母親は「だって、あんた食べたくないんでしょ」という。私も偏食の子供の意地があるから、縁側に座ってぶすっとしていた。
それから私の嫌いなおかずばっかり出てくる。そのたびに文句をいっても、「うるさい! 親が作ったものはおとなしく食べろ」といってとりあってくれない。私は三日間、おかずなしで済ませたが、母親の根性に屈し、四日目からはニンジンを食べた。それ以来、私は偏食がなくなり、人が尻ごみするような生肉でも平気で食べられるまでになってしまった。
子供のころはワガママをいっても通るが、大人になってもあまりに偏食する人はひどくみっともない、と最近やっと思うようになった。やはり親のいうことは素直に聞いておくべきであります。
特に一人暮らしをして自炊をするようになってから、そういう思いは強くなった。食べた物をエネルギーとして動いているのだから、口に入れるものは慎重に選びたい。ところが巷にはびこっているのは、食品添加物や着色料、保存料が加えられたものがほとんどである。十一月十九日の夜十時から放送されたNHKの「食べものふしぎ? ふしぎ!」の�卵・黄身の色はお好みしだい�は、黄身の色は作ることができるのだ、ということを実験で示した面白い番組だった。ふつうタマゴを割って、ポトッと落ちた黄身の色は、|自然な色《ヽヽヽヽ》だと思っていたが、あれは黄身の色のカラーチャートがあって、消費者の好みにあわせた濃い黄色になるように、着色剤を加えたエサを鶏に食べさせていたのである。畑を走り、ミミズを食べ、そこいらへんの葉っぱをついばんでいる鶏のタマゴの黄身は、それよりも明らかに色が薄い。おまけに着色剤入りのエサを食べている鶏は、鶏であって鶏でない生活を余儀なくされている。一羽一羽狭いケージの中に入れられ、朝から晩までエサをついばんでタマゴをポコポコ産むだけ。それを死ぬまで繰りかえすのである。
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