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撫で肩ときどき怒り肩68

时间: 2020-02-09    进入日语论坛
核心提示:避けては通れぬテーマ 姑は地方に住んでいて、同居をしていないわけだから、顔を合わせない限り何の問題もないはずだ、と部外者
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避けては通れぬテーマ
 姑は地方に住んでいて、同居をしていないわけだから、顔を合わせない限り何の問題もないはずだ、と部外者の私は考えるが、さにあらず。姑が電話をかけてきただけで、山ほど怒りの種ができてしまうらしいのだ。最初は、遠慮がちに私にグチっている彼女も、話しているうちにだんだんその時の怒りがこみあげてきて、声がヒステリックにカン高くなってくる。たまに「それは、あなたのほうが正しいわ」などと口をはさむと、これがまた火に油をそそぐような結果になる。自分の話したことばに、また興奮してしゃべりまくる、という悪循環で、しまいには、私が嫁に厳しく詰問《きつもん》されている気分になってくるのである。彼女の場合は、明らかに姑のほうが理不尽な理屈をこねているのである。が、世の中のほとんどの嫁姑のトラブルは、両方ともそれぞれ納得できる意見を持っているのに、それがうまくかみあわない。同居している主婦はもちろん、別居している主婦にも、避けては通れない問題であるらしい。だから未だに嫁と姑の関係をテーマにしたドラマが次から次へと飽きもせず登場してくる。
特にTBSの午後一時から二時までの一時間は、「嫁と姑」をテーマにしたドラマしか放送していないというすさまじさ。まず一時三十分までは「袖《そで》すりあうも嫁姑」、一時三十分から一時四十五分までは「母はおしかけ同居人」、一時四十五分から二時までは「嫁と呼ばないで」という三ツ巴《どもえ》で迫ってくるのである。この時間帯は、主婦にとってのゴールデンタイムである。午前中に家事を終え、朝食の残りものでおざなりの昼食を済ませてホッと一息。ゴロリと横になっている時に、どうだ! と、嫁と姑の関係がテーマになったドラマを観せられたら、ついつい三本連続で観てしまうではないか。同時間帯に放送されているフジテレビの「いただきます」、日本テレビの「ごちそうさま」、テレビ朝日の「徹子の部屋」に対抗できるのは、このラインアップしかない! という局側の意気込みが感じられて面白い。
「袖すりあうも嫁姑」は、小林千登勢の原作をドラマ化したもので、嫁は友里千賀子、姑は高森和子という、シャキシャキした嫁と姑の対決である。「母はおしかけ同居人」は、嫁・奈美悦子、姑・宝生あやこ、そこに実母の庄司歌江がからむという複雑なお話。「嫁と呼ばないで」は、楚々《そそ》とした伊藤栄子が嫁役。夫は亡くなったのにもかかわらず、脳軟化症の姑の世話のために、嫁ぎ先にとどまる、という嫁姑の対立というよりも、まあ嫁の美談に近い。小姑や実家の親まで出てくれば、どれかは主婦の琴線に触れるに決まっている。それにつけても、嫁姑のドラマでの夫の影の薄いこと。「仕方ないじゃないか」の事なかれ主義か、女二人の騒ぎから逃れてウサ晴らしに浮気しているか、死んでるか。どれもこれも、嫁と姑の仲を改善させるのに、何の役にも立たないところが、これまたおかしかった。
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