先日、前々から欲しいと思っていた、ゲゲゲの鬼太郎のゲゲゲハウスを買った。これは、テレビのCMをみて、早速デパートにいってみたものの、その前にガキどもがいて、ゲゲゲハウスをじーっと見ているものだから、なかなか買えなかったシロモノなのである。私は子供は嫌いだが、欲しいものを買ってもらえない子供の前で、これみよがしな事はしないことにしている。だから、ゲゲゲハウスを手に入れるときも、ガキどもがいないのを見計らって買ってきたのである。
だいたい、こういうものは、一番欲しい子供時代には買ってもらえず、自分で買えるようになると、興味は薄れていくものだが、私は貧乏な子供時代に買ってもらえなかったものを、今になって買っている。弁髪のクーニャンの人形とか、ドイツの手作りの男の子の人形とか、木彫りのカバとか、ディズニーのビデオなど、手でさすっては「ひっひっひ」と、ほくそ笑んでいる。こういう気持ちをわかってくれる人ならいいのだが、そうでない人には、「いい歳して、何やってんのかしら」と、軽蔑《けいべつ》の視線をむけられるのである。