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撫で肩ときどき怒り肩115

时间: 2020-02-13    进入日语论坛
核心提示:まるで最後の署名 ワープロ導入のため、筆記用具を使って字を書くことが少なくなったせいか、最近、書道に興味をもつようになっ
(单词翻译:双击或拖选)
まるで最後の署名

 ワープロ導入のため、筆記用具を使って字を書くことが少なくなったせいか、最近、書道に興味をもつようになった。万年筆、サインペンのたぐいは、ふだん使い慣れているから、字を書いてもヘタながらどうにか格好がつくが、筆を使うとなると話は違ってくる。
私は筆圧が強く、おまけに字がバカでかいので、筆で書くと本当に悲惨なのである。万年筆のつもりで書くと、筆の先がグニャッと割れて字ではなくなるし、力を入れまいとすると、筆の先がブルブルと震えて、老人が息も絶え絶えに書いた最後の署名、といった具合になってしまうのだ。友だちの結婚式に呼ばれて、芳名帳に筆で署名したとき、受付にいた人が私の書いた字をみて、
「あらー」
といって絶句したくらいのひどさなのである。何かの折りに筆を出されて、
「サインペンはありませんか」
とあわてるより、きちんと字が書けるようにしておいたほうがいい。今すぐ書道を習おうとは思っていないが、テレビの趣味講座「書道に親しむ」を観ては、なるほどねと感心しているのである。
新聞のテレビ欄でこの番組を発見して観たとき、私みたいなド素人にもすぐ役に立つというような、生易しい内容ではなかったので驚いた。ただ単に、紙に字を書けばいいっていうものじゃなかったのである。おごそかなギターの音をバックに、スローVTRを駆使して筆運びを追う、「講師の筆法鑑賞」という新手のテクニックまで登場していた。これだと筆先の動きがよくわかるのである。上達するにつれて、書き手のオリジナリティーが必要になってくるから、「資料の字典化」をして自分なりに字体を研究しなければならない。講師が手に持っていたのは、古典の書の本からいろいろな書体の平仮名を切り取って貼ったファイルであった。コピーのなかった時代は、そうやって資料を作ったそうである。私がそこまで到達するのは、何十年も先のことになるだろうが、そのうち道具を買って、マジメに勉強しようと考えている。
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