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世界昔ばなし19

时间: 2020-02-13    进入日语论坛
核心提示:ドイツヘッセンにやぎがやってきたわけ   むかしね、ヘッセンの国には一匹もやぎがいなかったんだ。国境いに狼ががんばってい
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ドイツ
ヘッセンにやぎがやってきたわけ
                                                                          
むかしね、ヘッセンの国には一匹もやぎがいなかったんだ。国境いに狼ががんばっていて、やぎを入れないようにしていたからね。
だけど、ヘッセンにはきれいでおいしそうな草があったから、やぎたちは何とかして入るいい方法はないものかと相談していた。
そして、まず子やぎを国境いに送りこんだ。
狼は子やぎを見るなり、走りよって、声をかけた。
「どこへ行くつもりだ」
「ヘッセンへ」
と子やぎはいった。
だけど、あらっぽい狼は、大声でおどした。
「おまえを食ってやる」
すると、子やぎは、今にも泣き出しそうにいったんだ。
「ぼくみたいに弱い子やぎを食べるつもりかい。後から母さんが来るよ。母さんは、ぼくなんかよりずっと大きいよ」
そいつぁ悪くない、と狼は子やぎを通してやった。
その後すぐ、年とった雌やぎがやってきて、やっぱりヘッセンに行こうとした。
「どこへ行くつもりだ」
狼は、雌やぎを呼びとめた。
「ヘッセンへさ」
雌やぎは答えた。
そこで、狼はまたいった。
「おまえを食ってやる」
ところが、雌やぎはいった。
「私みたいな、年とってやせたやぎを食べるつもりかい。後から夫が来るよ。私よりずっとおいしい肉が食べられるよ」
そこで、狼は雌やぎをまた通してやった。
その後やってきたのは、大きな角のある雄やぎだった。
狼は、こわごわ雄やぎを見つめてから、いった。
「その、頭の上にあるのは、何だ」
「これは、おれの二丁の拳銃だ」
「じゃあ、その、体にぶらさがっている袋は、何だ」
「これは、弾(たま)の入った袋だ」
雄やぎはそう答えてから、短いしっぽを上げて、黒くて小さな弾(たま)を二、三個落とした。
それを見た狼は、おそるおそるたずねた。
「一体、そいつは、何だ」
「これはな、おれの拳銃の弾(たま)だ」
こいつはまずい、と狼はいちもくさんに、近くの森に逃げこんだ。
それで、雄やぎもヘッセンにやって来たってわけだ。
                                                                     (高津)
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