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世界昔ばなし21

时间: 2020-02-13    进入日语论坛
核心提示:小さな白猫昔、後家になった一人の農婦がいた。その女には三人の息子があった。さて、女はどの息子に農場を譲ったものかと迷って
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小さな白猫                                                                  

昔、後家になった一人の農婦がいた。その女には三人の息子があった。
さて、女はどの息子に農場を譲ったものかと迷っていた。そこで息子たちに言った。
「さあ、みんな三年間よその土地に行って働いておいで。一番金を稼いできた子がこの農場をもらうといいさ」
そこで息子たちは三人とも出かけた。
三人が森に来ると道が右に分かれていた。
すると二人の兄たちが「おれたちは右に行くぜ」って、末っ子に——ハンスって名前だよ——「おまえはまっすぐ森を抜けて行けよ」って言った。
そこでハンスは森の中をまっすぐ行った。
どんどんと歩いて行き、——夕方になったのさ——明かりを見つけた。
近づいて行くと、小さな家があった。戸口が開いていて、中に小さな白猫が座っていた。
「こんばんは、ハンス」と猫が言った。
「こんばんは、ニャン子ちゃん、おいらがハンスだってなんでわかったんだい」とハンスは言った。
「わたしはもっと知っているわ。お入りなさいよ。一年間ここで働いてもいいのよ。もちろんあんたが欲しがっているお金ももうけられるのよ」と猫は言った。
そこでハンスは小さな白猫のところにいることにした。
次の朝、猫が言った。
「さあ、薪を一抱えとってきて、かまどの火に三つの深なべをかけるのよ。かごの中に鳥が三羽いるから、この真っ黒な鳥たちに餌をやってね。お腹が空いたら、ほらここにあるテーブルに『テーブルよおぜんのしたくを!』と言えばあんたの欲しいものはなんだって、おいしい食べ物や飲み物が出てくるわよ。ひとつだけ言っとくけど、深なべの中を見てはだめよ!」
次の朝、小さな白猫は出て行き、ハンスは一人きりになった。
ハンスが三つのなべの下に火をつけると、パチパチと音をたてて燃えた。ハンスは鳥たちに餌をやった。
さて鳥かごをそうじしようとすると、一羽の鳥が飛んで行ってしまった。
次の朝ハンスが深なべを火にかけると、その中でものすごく大きな音がした。
そこでハンスが「一体何があるのかな? ちょっと見てやろう」って中をのぞくと、突然鼻づらにげんこつを一発くらい、壁に向かってほうり出された。
一年たつと、小さな白猫が戻って来た。
「ハンス、あんたの仕事はできたの」
「やったよ ニャン子ちゃん」とハンスは言った。
「でも深なべの中を見たでしょう!」
「ああ、だけどさ、鼻っつらに一発くらったのには腹が立ったね。それから鳥を一羽逃がしちまった」とハンスは言った。
「そりゃあ、困ったわね。でもあんたの望みはかなえてあげるわ」と猫は言った。
次の朝、猫は「ねえハンス、お金が欲しいんでしょう」って言うんだ。
「もちろんだよ、ニャン子ちゃん」とハンスは言った。
「ここに鍵が二つあるわ。これで錠のかかった二つの部屋を開けることができるわ。一つの部屋の中には本物の金貨が、そしてもうひとつには銀貨があるわ。欲しいだけ持って行くといいわ」と猫は言った。
ハンスは金貨を一山包み、母親のいる家へ持って帰った。
ハンスが帰るともう二人の兄たちがいて、テーブルの上に二、三枚のターラ金貨があった。それはハンスがもってきたものの一六分の一にもなっていなかった。
「そうだねぇ、ハンスはとてもたくさんのお金を持ってきた。ほかの二人はかなわないよ。だけど、この農場はまだハンスのものじゃないよ。三人とももう一度、一年間外で働いておいで。一番いい馬を持ってきた子がこの農場をもらうのさ」って母親は言った。
そこで、三人とも出かけた。そしてハンスはまた小さな白猫のところに行った。
猫は戸口に座っていた。
「まあ、ハンスね」
「そうだよ。ニャン子ちゃん」
「こんどは一番いい馬がいるのでしょう。そうでしょう」
「そうなんだ」とハンスは言った。
「あしたまた薪を割ってちょうだい。わたしは一日だけあんたといたら、出かけるわ。あんたは鳥に餌をやり、深なべで料理をしてね」
ハンスはまた仕事をした。そして、『テーブルよおぜんのしたくを!』のおかげでいつもなにか食べたり飲んだりできた。
さて、ハンスが二羽のとりかごをそうじしていると、一羽が飛んで行ってしまった。一羽だけが残った。
一年たつと、小さな白猫が戻って来た。
「ねえハンス、あんたはまた鳥を一羽逃がしちゃったのね」
「そうなんだよ。ニャン子ちゃん」とハンスは言った。
「困ったわね、でもあんたの望みはかなえてあげるわ」と猫は言った。
次の朝、猫は「ねえハンス、あんたはもちろん馬が欲しいでしょう」って言うんだ。
「もちろんさ」とハンスは言った。
「ここに納屋があるわ。あんたはまだ見てないだろうけど、その中には刀が一本ぶるさがっているのよ」と猫は言った。
「そいつぁまだ見てないよ」とハンスは言った。
「その刀を体にくくりつけてね。ほんの少し行くと、——森に小さな家があるけど——小さな山があるの。山に登ってこう言うのよ『開け、サムソン!』って、すると山が開くから中にはいるのよ。少し行くとたっぷりと水をたたえた大きな沼のそばに二匹の犬がいるわ。二匹とも一撃で殺すのよ。そして橋を渡ると、橋のたもとに馬小屋があるからそこに入るのよ。そしてね、そこにいる馬の中で一番いいのを捜して、それに乗って戻っていらっしゃい。山から出るときには『閉じろ、サムソン!』って言うの。そうすれば山が閉るから。その馬に乗って家へ帰るのよ」
さて、ハンスは出かけた。二匹の犬はハンスがやって来るのを見ると、ハンスを噛もうと先を争って襲いかかって来た。そこでハンスは刀を抜き、二匹とも一撃のもとに殺した。ハンスは橋を渡り、馬小屋のある橋の下に行き、中に入った。ハンスは一番良い馬を捜し出し、その馬で母親のいる家に帰った。
ハンスが家に帰ってみると二人の兄たちはすでに帰っていた。ハンスの馬に比べると兄たちの馬はまるでかなわなかった。
「そうだねぇ。こりゃあ、どうでもいいことさ。まだ家はやれないね。ここの百姓なら嫁がいなきゃね。おまえたちもう一度、一年間働いておいで。そして一番良い嫁を連れてきた子がこの農場をもらうのさ」って母親が言った。
そこで三人は出かけた。ハンスはまた小さな白猫のところに行った。
「またハンスね」
「そうだよ」
「一番良いお嫁さんを連れて行った者が農場をもらえるんでしょう。そうでしょう」
「そうなんだよ。ニャン子ちゃん」とハンスは言った。
「じゃあ、あしたまた薪を切って、あんたの仕事をしなさいね。やることはわかってるわね」
「わかっているさ、ニャン子ちゃん」とハンスは言った。
小さな白猫は一日ハンスと一緒にいたが、次の朝出かけて行った。ハンスはまた一人きりになった。
ある日ハンスがとりかごをきれいにしていると、——一羽だけ残っていたからね——最後の一羽も飛んで行ってしまった。
一年たつと、小さな白猫が戻って来た。
「さあハンス、今年も終わったわね。一番よいお嫁さんをもらわなきゃね」
「そうさ。ニャン子ちゃん」とハンスは言った。
「そう、でもあんたはわたしが言うことをみんなやってくれるかしら」と猫は言った。
「やるさ、もしおいらのできることなら」とハンスは言った。
「できるわよ。まず三つの深なべをかまどから下ろして、大きな火をおこしてちょうだい。そしてその火がよく燃えたら三つの深なべを全部その中に投げ入れるのよ。そのあとわたしをうしろからつかんで火の中に入れて」
「ニャン子ちゃん、そんなことできないよ」とハンスが言った。
「ハンス、やらなきゃ」
そこでハンスは深なべを火の中に入れて、小さな白猫を火の上に置いた。
するとものすごい騒ぎが起こった。わめいたり、どよめいたり、ありとあらゆる野性の動物が火の中からぞろぞろと出てきた。ハンスは手に一本の棒を持って壁ぎわに立って、自分の体になにか触ると持っている棒でその頭を殴りつけた。
ついにはすべてが静かになり、ハンスは自分の部屋に入って、——ハンスはお腹が空いたのさ——「テーブルよ、おぜんのしたくを!」と言った。でもなんにも出てこなかった。ハンスは二回、三回と繰り返して言ったが、何事も起こらなかった。
ハンスは「これですべてが終わったんだ!」と思った。そしてベッドに入ってすぐに寝てしまった。朝まで眠った。
次の朝、ハンスが目を覚ますと、一体なにがあったのだろうか、部屋の様子がまるで違うぞ、すてきになっているぞと思った。
すると七人の婦人たちが部屋に入って来た。
「ハンス、起きなさい」と一人の婦人が言った。
「わたしは小さな白猫です。わたしはあなたを夫とします。ほかの者はわたしに仕える侍女たちです。この三人は鳥でした。そしてこの三人は深なべの中にいたのです。あなたがわたしたちを救い出してくれました。ここはわたしたちの王国です。さあ、あなたのお母さんのところに行きましょう」
そこで馬車が用意され、ハンスの母親のところに出かけた。
ハンスの兄たちもそれぞれ妻を連れて来ていた。しかしハンスの妻にはかなわなかった。だってハンスの妻は王女だからね。
「さあて誰がこの農場をもらうのだろうね」
母親はハンスに言った。
「さあ、おまえのものだよ」
「いんや、おっ母」とハンスは言った。
「おいらはいらないよ。たっぷりあるから農場はいらないんだよ。兄さんたちにやっとくれ。おいら、嫁さんと家に帰るよ、王さまなんだ。おっ母も来ればわかるさ」
                                                                     (杉本) 
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