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世界昔ばなし40

时间: 2020-02-13    进入日语论坛
核心提示:ジャックじいさんむかしむかし六人の妻を持ち、その六人とも殺してしまった男がいました。男は七人目の妻をもらうと旅に出て、お
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ジャックじいさん                                                                     

むかしむかし六人の妻を持ち、その六人とも殺してしまった男がいました。男は七人目の妻をもらうと旅に出て、お城のいろんな鍵を妻にわたして行きました。
「いいかいお前、この小さな鍵があるだろう。これはこの部屋の鍵だよ。けれども決してここに入ってはいけない。入ったらおしまいだよ」
夫が出発すると、妻は扉をあけました。するとそこにはあの六人の妻たちが花嫁衣裳をつけてぶらさがっていたのです。妻はとてもおどろいて、夫が首を切った血だまりへ鍵を落してしまいました。
扉をとじると何度も鍵を拭きましたが、その血はとれません。
けれどもあちこちお城の部屋を見ているうちに、塔のてっぺんにつきました。そしてそこには青ひげに閉じこめられた一人のおじいさんがいたのです。
「ここで何をしているの、おじいさん」
「わたしは、ジャックじいさんだ。青ひげが、ずうっと前からわたしをここに閉じこめているんだよ」
(ほかの妻たちは、いままで一度も塔にのぼらなかったのです)
青ひげの妻は、おじいさんに自分の食べ物をはこんできてあげました。ジャックじいさんは、青ひげがおじいさんをこの塔に閉じこめたのは、お城にだれかやって来たとき、それを知らせるためだとおしえてくれました。妻は、自分に何がおこったか話しました。
「夫は、わたしに小さな部屋に入ってはいけないよと言ったんです……」
そして鍵をぬぐいました。
「ああかわいそうに! なんてことをしたんだ! あの女(ひと)たちとおんなじことになっちまう……」
「ああ」
「青ひげは、六人の奥さんを殺しちまった」とおじいさんは言いました。「殺すまえに足のしたになんか通して、笑わせて、それから痛いめにあわせたんだ」
その女の人には、いつも家族と行き来している一匹の小さな犬がいました。そこでその犬の口へ手紙を一ついれて、兄さんたちのところへ走らせました。手紙にはこう書いてありました。
「お兄さん方、すぐ来てください。夫がわたしを殺そうとしているのです」
青ひげは、旅から帰ると妻にこう言いました。
「わたしのあげた鍵をもっておいで」
そして小さな鍵が血にそまっているのをみると、
「お前はわたしにそむいたね。お前は、お前のみたあの連中と同じようになるんだ。さあ部屋にのぼって着ておいで、お前の花嫁衣裳を。そしておりてくるんだよ!」
小さな犬は風のように走りました。そのあいだお化粧をして、夫をまたせておいたのです。
「もう用意はできたかい、奥さん」
「いまレースのペチコートをきて、きれいな靴をはいているところよ」
「ジャックじいさん、まだなんにもこないの」
「いいや、なんにも見えないよ」
そのあいだに、青ひげは刀をとぎました。
「とんがれ刀、ピンといけ、きれいな娘の首をきるために」
「もう用意はできたかい、奥さん」
「まだよ、コルセットとオレンジの冠をつけているのよ」
「ジャックじいさん、まだなんにもこないの」
「来たとも、兄さんたちが馬にのって風のように走ってくるよ」
「もう待ちきれないよ、奥さん」と青ひげは言いました。「早くしておくれ!」
「あとは帽子をかぶって、レースのハンカチを持つだけよ」
「ジャックじいさん、まだなんにも来ないの」
「兄さんたちが着きましたよ、奥さん」
「はあい、用意ができました」
青ひげは刀をもって、妻の首を切りにやってきました。でもちょうどその時、兄さんたちがやってきて、青ひげの首をきりました。
そこで女の人は兄さんたちに、塔の上にジャックじいさんが閉じこめられていると言いました。兄さんたちは、ジャックじいさんを助け出し、一緒にお城にすむことになりましたとさ。
                                                                     (樋口) 
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