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世界昔ばなし43

时间: 2020-02-13    进入日语论坛
核心提示:ドラックと 美しいフロリーヌ    昔、ひとりの王さまがいて子どもが三人あった。息子が二人に娘がひとり、娘はフロリーヌと
(单词翻译:双击或拖选)
ドラックと
 美しいフロリーヌ
                                                                          
 昔、ひとりの王さまがいて子どもが三人あった。息子が二人に娘がひとり、娘はフロリーヌとよばれ、たいそう美しい娘だった。
王さまはお妃に死なれ、後添をもらったが、新しいお妃には、トリトンヌという名のひじょうに醜い娘がいた。継母は、自分の娘よりフロリーヌのほうがみんなに好かれるのでくやしくて、フロリーヌにつらくあたるようになった。
フロリーヌの兄弟は、ある若い王さまにつかえていた。兄弟の口から美しい妹の噂を聞いた王さまは、フロリーヌに会いたいものだ、会って妻にしたいものだと思うようになった。二人の兄弟は父親の王さまのところへもどり、フロリーヌを連れて行く許しを求めた。許しはでたものの継母とその娘も一緒に行くことになった。
やがて出発の日となり、みんなは大きな船に乗りこんだ。
海岸から少し離れたころ、船のへさきにいた兄弟が叫んだ。
「フロリーヌ、鯨をしずめる人魚の歌を聞いたかい?」
フロリーヌは継母にたずねた。
「兄さんたちなんていったの?」
「お前の目玉をひとつくりぬけ、ってさ」
継母はそう答え、先の尖ったナイフをさしだした。
フロリーヌが目玉をくりぬくと、継母はそれを受けとってポケットにしまった。
またしばらく行くと兄弟が叫んだ。
「フロリーヌ、鯨をしずめる人魚の歌を聞いたかい?」
フロリーヌは継母にたずねた。
「兄さんたちなんていったの?」
すると意地悪な継母は答えた。
「お前のもうひとつの目玉をくりぬけ、ってさ」
フロリーヌはもうひとつの目玉をくりぬいて継母にわたした。三度目に兄弟が叫んだ。
「フロリーヌ、鯨をしずめる人魚の歌を聞いたかい?」
フロリーヌはまた継母に、兄弟がどうしろといっているのかたずねた。
「海のなかに飛び込め、ってさ」
そういいながら継母がトンと押したので、フロリーヌは波間にきえてしまった。
船が岸に着いたとき、フロリーヌが海に落ちたと聞かされた兄弟の驚きようといったらなかった。とても王さまのところには行かれない。美しい娘を連れてくると約束したのに、みっともないトリトンヌしかいないのだから。
けれども、王さまに呼びだされると、トリトンヌを連れていかないわけにはいかなかった。怒った王さまは、二人の若者をただちに捕えて牢屋にぶちこむように命じた。そして、連れてきた娘と結婚するのが約束だったから、王さまはトリトンヌを妻にした。
一方、フロリーヌは死んでしまいはしなかった。海の底でドラックに助けられたのだった。ドラックが、自分といつまでも一緒にいてくれるなら、不幸なめにはあわせない、といったので、フロリーヌはドラックと暮すことを承知した。
それから大分たってからのこと、ある日、フロリーヌは、目が見えないので、海の底の素晴らしい景色を眺めることができなくて悲しい、とドラックにいった。するとドラックは、いつまでも一緒にいてくれるなら、目の見えるようにしてあげようと約束した。
ドラックはとても手先が器用だったので、金で美しい糸巻棒を作り、町の広場へ売りにいった。二人の着飾った貴婦人が立ち止まって値段をたずねた。
「その糸巻棒はおいくらですの」
「目玉ひとつです」
「まあ、なんておかしな、目玉ひとつですって。どこからもってくればいいんでしょう。好きなだけのお金をいってくださいな。さしあげますから」
「いいえ、ほしいのは目玉ひとつです」
すると、若い女が母親にいった。
「フロリーヌの目玉をあげたらどう?」
母親のほうは気がすすまない様子だったが、しまいには折れて承知した。
ドラックは大喜びでまっすぐ海の底にもどった。
目玉をうけとったフロリーヌが、どうやって手に入れたかとたずねると、ドラックは二人のきれいな貴婦人がくれたのだと話した。
しばらくすると、フロリーヌはもう片方の目玉も欲しくなり、ドラックにそういった。ドラックは金で紡錘(つ む)をつくり、つぎの日曜日に、もういちど町の広場へ売りにいった。
まえとおなじ貴婦人があらわれて、紡錘の値段をたずねた。紡錘がなくては、糸巻棒がやくにたたないからね。ドラックはおなじ値段を要求した。
「まあ、目玉をほしがるなんて、なんとおかしなおもいつきでしょう」
貴婦人たちはそういった。
ドラックがどうしてもとがんばったので、二人はとうとう、フロリーヌのもう片方の目玉を、わたさないわけにはいかなかった。
フロリーヌは、すっかり目がみえるようになって、とてもよろこんだ。それからなんにちかたつと、フロリーヌはドラックにいった。
「海の上へでて、浜辺までいってみたいけれど、きっとむりでしょうね」
「おまえの目がみえるようにと、できることはなんでもしてあげたのに、こんどはいってしまおうというのかい?」
「いいえ、あなたのもとをはなれたりはしないわ、約束します」フロリーヌは答えた。
そこでドラックは丈夫な鎖をつくり、フロリーヌはそれをおなかにまきつけて浜辺へでていった。もしだれかがやってきたら、「鎖をひいてちょうだい、ドラック、鯨だわ」と叫ぶようにとりきめて。
毎日、フロリーヌは浜辺へいってはお化粧をした。顔を洗うと、ほおからふすまがこぼれおち、髪をとかすと髪の毛のあいだから小麦がこぼれおちた。
このあたりに住む王さまが、たくさんの豚を飼っていて、その豚が、フロリーヌの頭から落ちるふすまや小麦をみんな食べるようになった。夕方になってもどった豚が、なにも餌を食べようとしないので、豚番の召し使いは、王さまにそのことを報告した。やがて、豚が浜辺にいくことはつきとめられたが、どこから餌がわいてくるのかはわからなかった。だれもフロリーヌの姿をみなかったから。
ある日のこと、王さまは、一日じゅう家来たちに見張らせることにした。家来たちはフロリーヌを見つけ、美しい若い娘の頭から、ふすまや小麦が落ちてくることを王さまに報告した。王さまは、その娘に会いたいものだとおもい、浜辺へでかけた。
王さまを見かけたフロリーヌは、おもわず逃げだそうとした。すると王さまは、
「鎖につながれた奴隷のような状態からあなたを救いだしてあげたい、どうかいかないでください」とたのんだ。
「ドラックを見捨てるわけにはいかないので、それはできません」フロリーヌは答えた。
しかし、自分の身に起こったことをいちぶしじゅう王さまに語り終えたとき、フロリーヌも、どうすればこの奴隷のような状態からぬけだせるか、探ってみようとおもうようになった。その晩、フロリーヌはドラックにきいた。
「ちょっとききたいことがあるんだけど、わたしにくっついているこの鎖を切るのはどうすればいいのかしら」
こんなことをきかれたドラックは、かんかんに怒っていった。
「いっちまおうっていうんだな、いまおまえがなにを考えているのか、おれにはわかったぞ」
フロリーヌがいかないからと約束して、お願いだから答えてちょうだいとたのんだので、とうとうドラックは答えた。
「金でできた斧百丁を使って、一度に打たなければだめだ」
「どうして一人の人間にそんなことができるの、無理にきまってるじゃない」
つぎの日、王さまは、返事をききに浜辺へやってきた。フロリーヌは、ドラックにきいたとおりを答えた。すると王さまは、国じゅうの金細工師を呼び集め、金の斧をつくらせた。仕事はどんどん進んだ。
ついに、フロリーヌを迎えにいく日がきた。朝はやくから、王さまは、職人たちをつれ、美しい馬車に乗って浜辺へでかけた。
「一、二の三!」百丁の斧が一度にふり下ろされ、鎖は海の底へと落ちていった。フロリーヌは美しい馬車でいってしまった。鎖だけが、フロリーヌなしで沈んできたのをみて、ドラックはいそいで海の上にあがってみたが、どうすることもできない、もう馬車は遠ざかったあとだった。
お城へもどった王さまは、意地悪な継母と、すこしも愛していなかったトリトンヌを呼びよせ、フロリーヌの兄弟も呼んで、フロリーヌを知っているかどうかとたずねた。妹に会えた兄弟がどんなに喜んだことか、フロリーヌを知らないと答えた継母とトリトンヌが、どんなにがっかりしたかは、いうまでもない。
兄弟の無実がわかった王さまは、兄弟を牢屋からださせ、かわりにトリトンヌとその母親を牢屋にいれた。
それから数日して、フロリーヌは王さまと結婚した。
素晴らしい婚礼の宴が開かれ、わたしも招待(しようたい)されていて、そこでこの話を聞いたんだよ。帰りには、歩くのがいやだったので、四匹のねずみのひく、きれいなガラスの馬車を用意してもらったのさ。ところが、途中で猫(ねこ)にあって、ねずみを食われてしまってね、それで歩いて帰ってくるはめになったのさ。
                                                                     (新倉) 
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