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世界昔ばなし47

时间: 2020-02-13    进入日语论坛
核心提示:ティルソ王の息子ティルソ王の息子は、あの頃一番の男前な王子だったのさ。ある伯爵の姫様と結婚することになっていた。ところが
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ティルソ王の息子                                                                 

ティルソ王の息子は、あの頃一番の男前な王子だったのさ。ある伯爵の姫様と結婚することになっていた。ところが、ある日、姫とおやつを食べていると、マントの上にミザクラの実が落っこちた。王子は指でつまむと、食べてしまった。
娘には、これがとても悪いことに思われて、「絶対に結婚しない、帰るわ」といって、出ていってしまった。
だが、王子と結婚しないなら、宮殿に物乞いにやって来る最初の貧乏な男のところへ嫁にいけと伯爵はいったさ。それで、王子はこれを知ると、乞食に化けて、伯爵の宮殿に物乞いにいった。すると、伯爵は、お恵みの代わりに女房にしろといって娘をくれてやった。
王子は女房といっしょに、戸口から戸口へと物乞いをして歩いた。ある宮殿で、召使いたちから食事を少しもらうと、中庭にある腰掛け石に座って食べた。食べ終わると、女房は夫にたずねたって。
「この宮殿はどなたのものでしょう」
「ティルソ王の息子のものさ」
「王子を愛さなかったばちあたり娘」と、姫はいった。
歩き続けて、実がいっぱいなった野原を通ると、女房はたずねたって。
「このとても美しい野原はどなたのものでしょう」
「ティルソ王の息子のものさ」
「王子を愛さなかったばちあたり娘」
もっと進んでいくと、たくさんの人たちがもみすりをしているところに出くわし、女房はたずねたさ。
「ここには、なんてたくさんの小麦があるんでしょう! どなたのものでしょうか」
「ティルソ王の息子のものさ」
「王子を愛さなかったばちあたり娘」
岩場にある粉ひき小屋に着くと、王子は女房にいった。
「この粉ひき小屋は私のもの。両親がくれたたったひとつの財産さ。粉ひき代はほんのわずかだけど、この粉ひき代と、私たちのもらってくる施しで、なんとか生活できる。さあ、食べよう。神様がなんとかしてくださるだろう」
女房がもらってきた物の中から卵を取り出すと、卵は地面のわらの上に落ちて割れてしまった。そこで、女房はひざまずくと卵に口びるを近づけ、卵を吸った。このとき、王子は女房の手を取っていったんだ。
「姫よ、立ちなさい!」
それで、姫が立ち上がるといったって。
どっちが悪いだろう。
マントの上のミザクラの実か
わらの上の卵か
 姫は、夫がティルソ王の息子だと気がついた。その日、姫と王子は粉ひき小屋を出ると宮殿に行って暮らした。ふたりは、しあわせになったって。
                                                                     (浅香)
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