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世界昔ばなし51

时间: 2020-02-13    进入日语论坛
核心提示:ものいう小鳥昔あるところにとうさんもかあさんもいない三人の貧しい姉妹がいた。三人はそれぞれが自分の仕事をしてなんとか暮ら
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ものいう小鳥                                                                       

昔あるところにとうさんもかあさんもいない三人の貧しい姉妹がいた。三人はそれぞれが自分の仕事をしてなんとか暮らしていた。
ある日の夕方、仕事をしながらいちばん上の姉さんがいった。
「王さまのコックとならよろこんで結婚するんだけどねぇ。そうすりゃ、おいしいごちそうを持ってきてくれるわ」
すると二ばんめの娘がいった。
「わたしは王さまのお菓子の職人と結婚するほうがいいわ。わたしはお菓子が大好きなんだもの」
けれど末の娘は姉さんたちの望みをきくといった。
「わたしの望みはもっと高いの。わたしは使用人なんかじゃなく、ずばり王さまと結婚したいもんだわ」
ちょうどそのとき、王さまが窓の下を通りかかって、娘たちの話をきいてしまった。
あくる日、王さまはあの娘たちを呼びにいかせた。娘たちはふるえあがったが、びくびくしながらも出かけた。
娘たちが来ると、王さまは三人にたずねた。
「ゆうべ、これこれの時刻におまえたちが何を話していたか知りたい。だが本当のことをいわぬとおまえたちのためにならんぞ」
娘たちは、あんな話をここでまたどんなふうにくりかえせばいいかわからなかったが、それでもやっと勇気をだして、許しを乞い、それからひとりずつ、ゆうべしゃべっていたことを話した。
「よかろう」と王さまは話を聞き終ってからいった。
「喜ぶがいい。いちばん上のおまえはコックを夫にしてやろう。もう一人のおまえは菓子職人だな。そしていちばん若いの、おまえはわたしの妻になるのだ。さあ、もうさがってもいいぞ」
娘たちは喜んで家に帰った。王さまはおきさき用の衣装をひとそろい作らせた。すっかり準備がととのったところで結婚式があげられ、三人が三人、自分の望みどおりの夫をもつことができたというわけだった。
姉さんたちは王さまの花嫁になった妹を見ると、うらやましくなり、だんだん妹が憎らしくなってきた。王さまのお母さんも、息子のおきさきが卑(いや)しい身分の女だということががまんできなかった。
そのうちおきさきには子どもが生まれることになった。王さまがとても大切にしてくれたので、おきさきは金の髪をして、額に星のある子を、男と女とひとりずつ生みましょうと約束した。ところが、まだ子どもが生まれないうちに、王さまに一通の手紙が届いた。王さまは手紙を読むとすっかりふさぎこみ、戦争に行かなければならなくなったといった。そして、すぐに、準備をととのえるようにと命令を下した。
あくる日、王さまはお母さんとおきさきの姉さんたちに、留守中おきさきの世話をしてくれるように、そして、子どもが生まれたらすぐに知らせてくれるようにとたのみ、おきさきを抱きしめて、それから出発した。
さて、時がきて、おきさきは男の子と女の子をひとりずつ生んだ。子どもたちは二人ともたいへん美しく、髪は金でできていて、額には星がついていた。
王さまのお母さんは、子どもが生まれると、母親に見せもしないですぐにとりあげてしまい、子どもたちの代わりに子犬を二匹置かせた。おきさきが子どもを見せてほしいとたのむと、
「とんでもない赤ん坊だよ! 恥かしいとお思い。おまえは子犬を二匹生んだんだよ。ほら」といって、子犬を見せた。それから子どもたちをこっそり箱に詰めて海に投げた。息子には、おまえのきさきは犬を二匹生んだと手紙で知らせた。
王さまは、たとえ犬であっても大事にして、自分が帰るまでとっておくようにと返事した。けれど、お母さんはこの手紙をだれにも見せないで、その代わりに偽の手紙を作り、金の髪と額の星をもった子どもたちでなく、子犬を生んだからには、きさきを台所の水捨場に首だけ出して埋(う)め、きさきの顔につばを吐きかけるようにと書いた。そして、かわいそうなおきさきをつかまえて埋めさせてしまった。王さまのおかあさんとおきさきの姉さんたちは、おきさきの顔につばを吐き、さんざん悪口を浴(あ)びせた。
でも、わたしたちは海に捨てられた子どもたちのほうに戻ってみよう。
箱はぷかぷか浮いていって、とある浜辺に流れついた。そこには羊飼いがいて、波打際に浮かんでいる箱を見ると長い棒でひき寄せ、自分の小屋に持って帰った。おかみさんにその箱をみせ、二人で中に宝物でも入っているかと期待して開けてみた。ところが、中に入っていたのは赤ちゃんが二人だとわかって、羊飼いの夫婦はびっくりしてしまった。おかみさんは少し前に自分の子どもを亡くしたばかりだったので、そのかわいい赤ちゃんを見るとすっかり夢中になって抱きあげ、自分のおっぱいをのませた。そして、だれにも見られないようにいつも家の中にかくしておいた。
戦争が終わって、王さまは家に帰ってきた。そして、おきさきが埋められているのを知った。お母さんは、息子に犬を見せて、そんな女にはこうするのがふさわしいと思ったからこうしたのですよ、といった。
「いいでしょう。母上がなさったことだから、そうしておきましょう」
けれども王さまはすっかり悲しくなり、あきらめることはできなかった。ある日、ちょっと気晴しをしようと思って、王さまは狩りの仕度をして出かけた。そして、ちょうど、あの羊飼いの住んでいる海辺にやってきた。王さまは羊飼いの小屋までくると中に入って水を一杯いただきたいといった。子どもたちはそこにいたが、金の髪や額の星は見えないように包んであった。
「この子たちはだれの子かね」
と王さまはきいた。
「わたくしどもの子でございますよ」
「かわいい子たちだねぇ」
そういって王さまは子どもたちに何度も口づけした。子どもたちと別れるのがつらくなってしまったのだった。
すっかり遅くなってしまったので、王さまは羊飼いにお金をいくらか置いて、やっと帰った。
お邸に帰ると、王さまは見てきた子どもたちのことをすぐにお母さんに話した。何ともいいようのないほどかわいい子どもたちだったといった。お母さんはこれはあやしいと思った。
「おやおや、おまえは羊飼いの子どもたちのおかげで頭がおかしくなったんだよ。もうそんなところへ行くんじゃありませんよ」
お母さんはこっそり知りあいの妖精を呼びにやった。そして、妖精にあの子どもたちのことを話し、もしあの子たちを死なせる方法をみつけたら、すばらしい贈り物をしようと約束した。
「約束はできません。どうしてかと申しますと、私より力のある者がいるからでございます。でも、できるかどうか、できるだけのことはやってみましょう」
妖精は貧しい女の格好をして、羊飼いの小屋に行き、何かお恵みを、といって戸をたたいた。
小屋には子どもたちしかいなかった。女の子が顔を出して、その女に施しをした。妖精は女の子をみつめていった。
「なんてかわいいおじょうちゃんだろう。一つ足りないものがあるなんて、ほんとに残念だねぇ」
中から兄さんがいった。
「何が足りないのかきいてごらんよ」
そこで女の子はいった。
「あの、わたしに何が足りないのでしょう」
「踊る水が足りないんだよ。もしあんたがそれを手に入れたら、もっときれいになるんだけどねぇ」
「ぼくがそれを探しにいってあげるよ」
と兄さんがいった。ほんとに、どうしても行きたかったのだ。それで、びんをもって出かけた。
どこまでも、どこまでも歩いて行くと途中でおじいさんに会った。
「ぼうや、どこへ行くのかね」とおじいさんがきいた。
「気をつけるんだね。だれかがおまえを殺させようと思ってよこしたんだからね。だが、今回はわしが踊る水をみつける方法を教えてやろう」
おじいさんは小さな棒をくれた。
「そっちのほうへ行ってごらん。その道のつきあたりに鉄の格子戸がある。その戸はこの棒でさわると開く。そこにはトラやライオンやヘビやそのほかのありとあらゆる種類の動物がいる。ここにパンがあるからこのパンをもっていって、ひときれずつ動物たちにおやり。そうすれば通してくれるよ。そうやって庭園の中に入ると、水槽があってそばにライオンが二頭いる。その水槽の中に踊る水が噴き出しているのだ。その水をビンに入れてさっさと帰っておいで、けっしてあたりを眺めたりうしろをふりむいたりしてはいけないよ」
男の子はおじいさんにお礼をいって、いわれたとおりのことをした。鉄の格子戸の中に入ると、そこにあの妖精がいた。
「ライオンたち、あの子を食べておしまい。トラたち、あの子を殺しておやり」
けれど動物たちはだれも妖精のいうことをきかなかった。男の子は水を汲んで妹のところに持って帰った。その水をほんの少しとって洗うと、妹はまえよりずっと美しくなった。
あの女がまた施しを乞いに来た。女の子はすぐに、
「踊る水を手に入れたわ」
とうれしそうにいった。
「そりゃよかった。でもあんたにはまだ一つ足りないものがある。ダイヤモンドや宝石がいっぱいついた金のリンゴがないね」
兄さんはその金のリンゴも探しに行くといった。妹は兄さんのことが心配だったがどうしようもなかった。兄さんはどうしても行くといい、そしてほんとに出かけた。
途中であのおじいさんにまた会った。金のリンゴを探しに行くというと、おじいさんは「ぼうや、ほんとうにおまえが死ぬのを待っている者がいるのだよ。まあいい、今度もやってみよう。だがうまくいくかどうかわからんぞ。この棒と、動物にやるパンを持ってお行き。このまえ行ったあのご殿に行くんだ。ご殿の下に妖精がすわっているだろう。そして、ひざに金のリンゴをのせていて、おまえに『おいで、おいで』っていうだろう。そういいながら石を拾っているだろう。歯を研いでおまえを食べるためだよ。よく気をつけていて、妖精が目をそらしたらすぐ、リンゴをひったくって逃げるんだ」
男の子はご殿に行き、おじいさんのいったとおりにした。男の子がリンゴをとると、妖精が大きな声でいった。
「ライオンたち、その子を食べておしまい。トラたち、その子をひきさいておやり」
けれどライオンもトラも動こうとしなかった。
男の子は妹のところに帰り、リンゴを渡した。妹がリンゴを胸に抱くと、またまえよりもっと美しくなった。でもリンゴはかくしておいた。あの水もね。
そのあいだも、王さまは狩りに行くたびにあの小屋へ子どもたちを見に行っていた。あきもせず子どもたちをみつめ、口づけをしていた。そして、いつもそのことをお母さんに話していた。
「あの子たちがどんなにかわいいか、母上がごらんになったらねぇ」
お母さんは心の中でいった。
「ああ、なんてことだろう。まだ殺してなかったんだわ」
そして、妖精を呼びにやった。妖精は言いわけをした。
「私より力のある者がいると申し上げたでしょう。よろしい、もう一度やってみましょう」
王さまのお母さんはもう一つ贈り物をしようと約束した。もう一度、妖精は貧しい女のなりをしてあの小屋へ施しを乞いに行った。女の子は金のリンゴを見せた。
「そりゃよかった。どれも手に入れたんだね。もう、ものいう小鳥のほかには何も足りないものはないよ」
「ぼくが探しに行ってあげるよ」
と兄さんがいった。そして出かけた。あのおじいさんを探したが、おじいさんはいなかった。おじいさんがみつからないとわかると、男の子ががっかりして泣きだした。
「ああ困った、どうしよう」
さんざん泣いたあとで、やっとおじいさんが目の前にあらわれた。
「どうしておまえに、またそんなことを吹きこんだりしたのだろう。それで、何を探しているのかね」
「ものいう小鳥を探しているんです」
と男の子はこたえた。
「ふむ、こんどはうまくいくかどうかわからんぞ。まあいい、やってみるか。わしが助けてやろう。だがいいか、わしに会うのはこれが最後だぞ」
おじいさんはこれまでのように、棒とパンを男の子に渡していった。
「いつものあのご殿へ行くがいい。妖精が十五歳くらいの女の子の姿で窓のところにいて、おまえに『おいで、おいで、開けてほしいんでしょ』っていうだろう。そうしたらおまえは『ひとりであがります』といって、あがって行くふりをするのだ。入り口に鳥籠がいっぱいある部屋がある。最初に目についた籠をとってさっさと逃げてくるのだ」
男の子はそのとおりにした。男の子が鳥籠を持っていくと妖精が大声でどなった。
「ライオンたち、その子を食べておしまい。トラたち、その子をひきさいておしまい」
ライオンやトラはぜんぜん耳をかさなかった。
男の子がご殿を出たとき、魔法は終わった。ご殿は消え、妖精のうわさはそれきり聞くことはなくなった。男の子はおじいさんのところに戻り、棒を返してお礼をいった。それから、ものいう小鳥を妹のところへ持っていった。
そのあいだも王さまはあの小屋から離れられなかった。毎日出かけていっては子どもたちといっしょに過ごした。けれど、星のことも、踊る水のことも、そのほかのこともなにひとつ知らずにいた。なにもかも包んで、かくしてあったからね。
ある日のこと、王さまは子どもたちと羊飼いの夫婦を王さまの宮殿によんでいっしょに食事をしたいと思って、そのことをお母さんにいった。お母さんはそんなことはしたくなかった。
「ああ、おまえはあの人たちのことで頭がおかしくなってるんだね」
けれど王さまはそんな言葉には耳をかさず、羊飼いのところに行って、宮殿に食事にくるようにと招待した。
女の子が出かけるために着がえていると、ものいう小鳥がいった。
「おや、どこへおでかけですか」
「王さまのところへお食事に行くのよ」
「おやおや、それでわたしをつれていってはくださらないのですか」
「どこへおまえを入れていけばいいの」
「ふところへ入れていくのです。でもうまくやってくださいよ。手荒なことはしないでくださいよ。いいですか、あなたが食堂に入ったら、『子どもたち、おかけなさい』っていわれるでしょう。でもあなたたちは腰をかけてはいけません。二人がいっしょに『一人足りない』っていわなければなりません。そうするとみんなは家じゅうの人を会わせるでしょう。それでもあなたたちは『ここにはいない』っていうのです。『それじゃ、だれ。あの水捨て場に埋められている人しかいないわ』と人々はいうでしょう。そうしたらこういいなさい。『そうです。その人です』ってね。そうすれば王さまはその人を掘り出してくれるでしょう。あなたはその人をおふろに入れて兄さんがもってきてくれたあの水ですっかり洗っておあげなさい。それからおきさきさまの衣装をお着せして、テーブルにおつれするのです。食事がすんだらあなたたちは『おや、子どもたち、どうして何もお話しないの』といわれるでしょう。そうしたら『わたしたちは何も知りません。でもよろしかったら小鳥に話させましょう』と答えるのです。そして手のひらに私をのせてあとは私におまかせください」
女の子は小鳥のいうことをよくきいていた。そして、小鳥をふところに入れ、宮殿に着くと小鳥がいったことをちゃんとそのとおりにした。
おきさきは掘り出された。まるで死んだ人のようになっていたが、女の子があの水をかけるとすぐに、昔、見る人を幸せな気分にしてくれたあの生き生きとした美しさが戻ってきた。
こうして全員がテーブルについた。食事が終わると王さまは子どもたちにきいた。
「おや、きみたちどうして何も話をしないのかね」
「わたしたちは何をお話したらよいかわかりません。でもわたしはここにものいう小鳥をもっています。陛下がもしお望みでしたら、この小鳥に話させましょう」と女の子は答えた。
王さまは「よし、よし。ものいう小鳥の話をきこう」といった。
そこで女の子はふところから小鳥をとり出して手のひらにのせた。小鳥は手のひらからテーブルにとびおりて王さまの前に行き、おじぎをして、それから話しはじめた。
「王さま、この子どもたちはあなたのお子さまでございます」
小鳥はこれまでのことをことこまかに話した。そして話終えると、子どもたちに頭を見せるようにといった。子どもたちは頭の覆(おお)いをとった。子どもたちの髪が金でできていて、額に星がついているのを見て、みんなはびっくりした。
こうして王さまはこの子どもたちが自分の子どもであること、それに妻が無実であることを知った。王さまはおきさきと子どもたちを抱き、お母さんや姉さんたちのせいであるとはいえ、ひどいしうちをしたことを許してほしいとたのんだ。
ところがそのとき、小鳥がみんなの間にとびおりていった。
「罪はすべてこの女たちにあります。こらしめなければなりません」
「よろしい、どんな罪にすればいいかいってくれ」と王さまがいった。
「ピッチのシャツを着せて、三人とも広場で焼かせなければなりません」
王さまはそのとおり、あの女たちを広場のまん中で焼かせた。そして、妻と子どもたちと羊飼いの夫婦といっしょに仲よく暮らした。
                                                                     (剣持) 
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