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世界昔ばなし106

时间: 2020-02-18    进入日语论坛
核心提示:小さい男と魔物のマンギ テヘルチケンという名の小さな男がひとりで住んでいて、これが牛を一頭もっていた。あるときのこと、テ
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 小さい男と魔物のマンギ                                                                       

テヘルチケンという名の小さな男がひとりで住んでいて、これが牛を一頭もっていた。
あるときのこと、テヘルチケンはその牛を殺した。これがまるまるとよく太った牛なものだから、テヘルチケンは肉を煮て親指ほど食うと、こういった。
「おれひとりでこの肉を食っていたんじゃあ、食いおわるのはいったいいつのことやら。だれかにきてもらって、この肉を食ってもらわないことにゃあ」
テヘルチケンはそういうと、食い手をさがしに出かけた。とことこいくと、ふたりの娘さんに出会った。ふたりは一本しかない針をとりっこしているのさ。
「テヘルチケン、テヘルチケン、一本の針をふたりで分けるにはどうすればいいの」
と娘たちがきいた。するとテヘルチケンは針を手にとってポキンとふたつに折ると、ふたりの娘に半分ずつやって、こういったのさ。
「娘さんたち、うちで牛を殺したんだが、肉を食べてくれないかい」
「いいわ、もちろんいただくわ」
娘たちがそう答えると、テヘルチケンがきいた。
「ところでたくさん食べてくれるのかい、それともちょっぴりかい?」
「リブ二枚よ」
するとテヘルチケンがいった。
「そいつはこまった。それじゃあ食いおわるのに長いことかかっちまう。ほかに食い手をさがすことにしよう」
テヘルチケンはまたとことこあるいていくと、ふたりの若者に出会った。ふたりはひとつしかない弓をとりっこしているところだった。
若者たちはテヘルチケンを見ると、こういった。
「テヘルチケン、テヘルチケン、ひとつの弓をふたりで分けるにはどうしたらいいか、おしえてくれ」
テヘルチケンは弓を手にとると、まんなかでポキンと折ってしまい、弦もまんなかでプツンと切った。こうしてふたりの若者に仲よく分けてやってから、テヘルチケンはきいた。
「おまえたち、肉を食べてくれるかい。牛を一頭殺したんで、食い手をさがしているんだが」
「そいつはいいや、食べるとも」
若者たちはそう答えると、テヘルチケンが、
「たくさん食べるかい」
ときいた。
「スープ一皿いただこう」
「そんなちょっぴりかい。それじゃあ、いつまでかかっても食いおわらないや。ほかの食い手をさがすことにしよう」
テヘルチケンはまたあるきだした。とことこいくうち、大きなずうたいをした魔物のマンギに出くわした。
「マンギ、マンギ、うちで牛を殺したんだが、肉を食べるかい?」
すると魔物のマンギが答えていった。
「願ってもないことだ、食ってやるとも! おまえもろとも、食ってやる!」
マンギはテヘルチケンを肩にのせて、テヘルチケンの家へいった。ところが家に着いたはいいが、マンギは大きすぎてテヘルチケンの家にはいれないのさ。
「どうしよう」
とマンギがいうと、
「戸口に立って口を開けてな。おれが肉をほうりこんでやる」
テヘルチケンはそういうと、家の中に入った。そして魔物の口の中へ肉をポイポイほうりこんだ。ポイポイほうりこむと、マンギがパクパク食った。たちまち肉は一きれ残らずなくなってしまい、頭だけが残った。
「さてと、頭はどうしたものか」
テヘルチケンがそういうと、
「投げた、投げた! きれいにたいらげてやる」
とマンギがいった。
テヘルチケンが頭を投げてやると、マンギはそれもぺろりと食ってしまい、
「牛の肉はたいらげた。こんどはおまえを食ってやる」
といった。そしてテヘルチケンを袋に入れて、かついでいった。しばらくいくとマンギは、川のほとりの石がごろごろしているところで一休みすることにした。
するとテヘルチケンがいった。
「マンギ、マンギ、頭のしらみを取りっこしようよ」
「取ってくれ、取ってくれ。あれはいい気持ちだからな」
テヘルチケンはマンギの頭のしらみを取りだした。テヘルチケンがしらみを取っているうちに、マンギはいい気持ちになって、こっくり、こっくり、はじめた。テヘルチケンはそっとたちあがって袋の中に石をいっぱいつめこむと、自分は石の下に隠れた。
マンギは目をさますと、袋を見て、いった。
「テヘルチケンめ! まったくもって、いいあんばいだわい。おれのしらみを取って、そいつを食ってまるまる太りやがって、じぶんから袋の中にもぐりこむとはな」
マンギはそういって起きあがると、袋を肩にかついであるきだした。袋があんまり重いので、やっとの思いでかついでいった。
「テヘルチケンめ、しらみを食って太りおって、重くなったわい。これでうちのがきどもが喜ぶってもんだ」
マンギは重い荷物をかついでやっとじぶんのすみかにたどり着いた。するとこどもたちとばあさんが迎えに出てきた。
「さあ、この荷物を受け取ってくれ。テヘルチケンをかついできたぞ。煮て食おうじゃないか」
マンギがそういって袋を逆さにしてふると、石ばかりがごろごろ出てきたじゃないか。
それを見て、こどもたちがいった。
「石ばかりじゃないか。テヘルチケンはどこなのさ?」
「しまった。いっぱいくわされた!」
マンギはそういうと、今きた道をとって返した。休んだところまでくると、大きな声をはりあげて、
「テヘルチケン、テヘルチケン、どこにいるんだ」
とわめいた。
するとテヘルチケンが、
「ここだよ、石の下だよ」
と答えた。
マンギは声のするほうへいってテヘルチケンをつまみ出すと、うちへつれて帰った。うちに帰ると、
「さあ、こんどこそテヘルチケンを煮て食おう」
といった。
「待ってくれ。おまえたちの皿もお椀(わん)もそんなにきたないじゃないか。おれを食うのはきれいな皿じゃないとだめなんだ。川を十越え、山を十越えたところにはえている木を伐って、皿と椀を作るんだ」
「そんなことをいって、おれたちが出かけた留守に逃げるつもりだろう」
「逃げられないように、おれを家の柱に縛っておけばいいじゃないか」
マンギはテヘルチケンを柱に縛りつけると、ばあさんをつれて木を伐りに出かけていった。あとに残ったのはテヘルチケンとマンギのこどもたちだけだ。テヘルチケンが柱に縛られてうとうとしはじめると、魔物のこどもたちは家の中をかけまわり、なにやら食いだした。そしていった。
「粥(かゆ)だぞ、粥だ!」
粥を食べてしまうと、こんどは、
「チレ、チレ!」
といった。それまでじっと座っていたテヘルチケンが魔物のこどもたちにいった。
「縄をといてくれ。そしたらおまえたちみんなに弓を作ってやるぞ」
「縄をといてやったら、逃げるだろう」
「逃げないから、といてくれ」
テヘルチケンがそういうと、魔物のこどもたちは縄をといた。テヘルチケンは柱から離れると、
「さあ、おまえたちに弓を作ってやるぞ。だがそれにはナイフがいる。マンギの大きなナイフをかしてくれ」
魔物のこどもたちがマンギの大きなナイフを渡してやると、テヘルチケンは弓を作りはじめた。木をけずって、みんなに弓を作ってやった。上の子には大きいの、下の子には小さいの。作りおわると、子供たちにいった。
「さあ、一列に並ぶんだ。おまえたちに弓をやるぞ」
魔物のこどもたちが一列に並ぶと、テヘルチケンはこどもたちの後ろに立って、マンギのナイフで子供たちの頭を切り落としてしまった。
ちょうどそのときマンギ夫婦が帰ってくる足音が聞こえた。テヘルチケンは大鍋を炉の鉤に掛けると、その中に魔物のこどもたちをほうりこんで、水を入れて煮た。そして頭は寝床に入れて毛布を掛けて、ほんの少しだけ見えるようにした。そうしておいてじぶんは杭の下に隠れた。
そこへ魔物の夫婦が帰ってきて、炉の鉤に鍋が掛かっているのを見つけたわけだ。
「おや、まあ、なんてよくできたこどもたちなんだろう。テヘルチケンを殺して、鍋を火にかけてごちそうを煮ておくとはな。親が腹ぺこで、疲れて帰ってくるのがちゃんとわかっているんだ。さあ、食おう、こどもたちは寝ちまったようだ」
そういって食べはじめた。しばらく食って、マンギがいった。
「ばあさん、ばあさん、腕を食ったらおれの腕が痛み、足を食ったらおれの足が痛み、心臓を食ったらおれの心臓が痛むわい」
するとばあさんもいった。
「足を食い、腕を食い、心臓を食い、腎臓を食ったら、わしの足が痛み、腕が痛み、心臓が痛み、腎臓が痛むわい」
ふたりは食べるのをやめた。
「おい、ばあさん、こどもたちを起こすんだ」
とマンギがいうので、ばあさんが毛布をめくってみると、そこにあるのは頭だけじゃないか。
「ありゃ、頭しかない。テヘルチケンめがうちのこどもたちを殺したんだよ」
ばあさんがそういって泣きだすと、マンギがわめきだした。
「テヘルチケン、テヘルチケン、どこにいるんだ。どうしてうちのこどもたちを殺したんだ」
するとテヘルチケンがいった。
「ここだよ、杭の下さ」
マンギはテヘルチケンをさがしはじめた。杭を一本ずつ引っこぬいていったが、テヘルチケンはいやしない。マンギが最後に小さな杭を動かすと、そこにテヘルチケンがいた。
テヘルチケンはマンギの大きなナイフをつかんで逃げだした。逃げると、マンギ夫婦が追いかけてきた。テヘルチケンは氷の張っている上を走った。魔物たちも走った。そのうちマンギがすぐうしろに追いついてきた。テヘルチケンは腸を取りだして切り裂いた。すると氷の上に血が流れた。それを見て、マンギがいった。
「ほっておくのはもったいない。なめてやれ」
マンギが血をなめると、舌が氷にくっついてしまった。テヘルチケンは引きかえして、マンギの頭をナイフで切り落とした。
うしろをふり返ると、ばあさんが追ってくる。テヘルチケンはもう一本の腸を切った。血が氷の上に流れると、ばあさんがそれをなめたので、舌が氷にくっついてしまった。その頭をテヘルチケンが切り落とした。
こうしてテヘルチケンは魔物をやっつけると、いってしまった。テヘルチケンは今も生きているんだよ。あちこちあるきまわっているんだよ。
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