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世界昔ばなし113

时间: 2020-02-18    进入日语论坛
核心提示:ひきがえる聟たいした話じゃあないが、どれ、ひとつ話そうか。むかし、ひとりのおじいさんが魚を釣って暮らしていた。ある日のこ
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ひきがえる聟                                                                        

たいした話じゃあないが、どれ、ひとつ話そうか。
むかし、ひとりのおじいさんが魚を釣って暮らしていた。ある日のこと、家を出て一日じゅう釣りをしていたが、ちっとも魚がかからないうちに、日が暮れてしまった。二日目も、やっぱりだめだった。
おじいさんは三日目も同じように出かけていって、釣り糸をたれて、じっと座っていた。しばらくして釣り糸を引きあげてみると、ひきがえるがかかっていた。
「なんてことだ。三日も飯をぬいたあげく、やっとかかったのがひきがえるとは……ついてないわい」
おじいさんはそういうと、ひきがえるを家に持ち帰った。おばあさんがおじいさんに、
「きょうはちいとは釣れましたか」
と聞くと、おじいさんは、
「きょうもだめだったわい。日が暮れかかって、ひきがえるがかかったんで、しょうがないから持って帰ってきた。そこいらにほっぽっておくさ」
といった。
そんなわけで、ひきがえるを家で飼うことになった。
それからどれだけたったか、ひきがえるがおじいさんにこういった。
「長者の家の末娘と一緒にさせてください」
おじいさんははじめはとんでもない話だと思ってとりあわなかったが、ひきがえるがあんまりふしぎな力をあらわすので、しかたなく長者を訪ねて、
「うちのひきがえるをおたくの三番目の娘さんの聟にしてください」
とたのみこんだ。
それをきいた長者は腹を立て、下男に命じておじいさんをしばってしまった。するとおじいさんは、
「うちのひきがえるを娘聟にしないと、この家は滅びますぞ」
と大きな声でわめきたてた。
長者はおどろいて、あわてておじいさんの縄をほどいてやった。ひきがえるを聟にするなどまっぴらだったが、ひきがえるがしょっちゅう、ふしぎな力をあらわすものだから、やっと末娘の聟にすることを承知した。この家には娘が三人いて、上の二人は嫁にいき、三番目の娘だけが残っていたわけだ。
長者が三番目の娘にひきがえると一緒になれというと、
「お父さまは気がふれておしまいになったんだわ。お父さまが結婚しろとおっしゃるのなら、そうしよう。初夜の晩にひきがえるを殺して、わたしも死のう」
娘はそう覚悟を決めて、承知した。
ひきがえるは上機嫌で婚礼にやってきた。式がおわり、初夜が訪れると、娘は短刀を抜いて、いった。
「おまえもわたしもこれまでの命!」
するとひきがえるは、
「はやまるな。わたしがここに横になるから、おまえはわたしの皮をじょうずにはぎとるんだ」
といった。
娘がいわれたとおりにすると、どうだろう、ひきがえるの皮の中から花嫁よりももっと美しい花聟が現れた。花聟が、
「わたしはもう一度皮の中にはいるから、もとどおりにしておくれ」
というので、娘はいわれるままにした。母屋にいた長者夫婦は娘たちが初夜をすごしている部屋の方をながめながら、
「朝になっても娘が出てこなければ、娘はきっと死んでしまったにちがいない」
と話しあっていた。
ところが、やがて夜が明けると、部屋の扉が開いて、中から三番目の娘がいままでにもまして、いちだんと美しくなって出てきた。長者が娘に、
「おまえの花聟はひきがえるではなかったのか」
とたずねると、
「そうです。ひきがえるです、お父さま」
と娘が答えた。
「娘や、わしはひきがえるの聟など見たくもない。いますぐにふたりで聟の家にいくがいい」
長者がそういうと、娘は「はい」と答えて、ふたりして聟の家へいった。
それからしばらくして、長者の還暦を祝う日になり、ひきがえると花嫁は妻の実家にもどった。長者はおおぜいの祝い客が座っている広間の入り口にひきがえるがいるのを見ると、
「なんの用できたんだ」
ときいた。
「お父さんの還暦のお祝いに、聟のわたしがかけつけないわけにはいかないでしょう」
ひきがえるがそう答えると、お客たちはげらげら笑った。長者は顔から火が出るほどはずかしかった。お客たちがおもしろがってひきがえるをかわるがわるけると、長者が、
「あちらの部屋にさがっていなさい」
といった。するとひきがえる聟が長者にこういった。
「これからわたしが狩りにいって、還暦の宴のために、なにか獲物を捕らえてきましょうか」
「いったいどんな獲物を捕らえてくるというんだ」
「雉(きじ)か、兎か、猪か、それともひひでも捕ってきましょう」
「ほんとうに捕ってこれるのか」
「はい。捕ってきますから、お父さんの馬を貸してください。それに、馬子と下男もお願いします」
「よかろう」
そんなわけで、長者は下男と馬子を呼んで狩りのしたくをさせた。ひきがえる聟は長者の馬の背に乗って、山奥にはいっていった。
しばらくいくと、庭ほどもある大きな岩があった。そこでひきがえる聟は魔除け札のようなものを一枚かいて下男に渡すと、
「この便りを持ってあの峠を越えていくと、お坊さんがひとりでシラミをとっているはずだ。そのお坊さんにこれを渡してくれ」
といった。
下男が峠を越えていくと、たしかにひとりのお坊さんが上衣をぬいで、シラミをとっていたので、お札を渡した。お坊さんはそれを読んで、
「わかった。お前さんは先にいきなさい。わたしは衣をきて、あとからいきましょう」
と答えた。
それで下男は先に帰った。するとまもなく雉が飛んできて止まり、それから兎がぴょんぴょん跳んできて止まり、猪やひひもたくさんやってきた。ひきがえる聟は下男たちに命じて、それを全部いけどりにすると、馬につんで家へ帰っていった。
とちゅうで一番目の娘の聟と二番目の娘の聟に出会った。ふたりは狩りにきたものの、なにも捕れずに帰るところだった。ふたりはひきがえる聟を見ると、
「おまえが捕った獲物をおれたちにゆずれ」
といった。するとひきがえる聟がこういった。
「ゆずってもいいが、わたしのいうことを聞いてくれますね」
「いいとも」
「それでは上衣をぬいで、わたしに背中を向けてください」
ひきがえる聟はふたりの肩の端をおもいっきりかんで歯形をつけると、獲物をそっくりふたりにやった。ふたりは獲物をみんな殺すと、自分たちが捕ったように見せかけて、妻の家に引き返していった。
ひきがえる聟が手ぶらで帰ってくると、
「見てみろよ。ひきがえるの聟殿のお帰りだ。いったいどんな獲物を捕ってきたやら」
といってからかった。長者が、
「おまえはもう家に帰れ」
というと、ひきがえる聟は、
「わたしだってお父さんの還暦を祝うつもりできたのですから、お祝いの宴がおわるまでは帰りません」
と答えた。
還暦の宴がおわると、ひきがえる聟は花嫁を先にたてて、家にもどった。家に帰ってくると、ひきがえる聟はおじいさんにこういった。
「わたしはもう帰らなければなりません。じつはわたしはひきがえるではなく、玉皇上帝の息子なのです。あまり暑いので海に降りてきて水浴びをしていたところをお父さんの釣針にかかったのです。わたしがふたりに捕まったのは、ふたりに富を授けるためだったのです。わたしはこれからちょっと妻の実家にいってきます」
ひきがえる聟は長者の家につくと、長者に上の二人の娘聟を呼ぶようにいった。長者はふたりの聟を呼んだ。
ひきがえる聟はふたりの聟を見ると、長者の見ている前で、上衣を脱ぐようにいった。ふたりがしかたなく上衣を脱ぐと、肩に傷跡があった。
「この傷跡はわたしがかんだ跡です。このふたりはもともとわたしの部下でした。還暦のお祝いの獲物はこのふたりが捕ったものではありません。わたしの獲物を取りあげたのです」
ひきがえる聟はそういい、
「おまえたちはもうここで暮らそうなどと思うな」
といってふたりを罰すると、ふたりはあたふたとその場から逃げだした。
それからひきがえる聟はもう一度家に帰り、おじいさんに、
「わたしは天に帰ります。お父さん、お母さん、わたしがここの野原をそっくりたんぼにしていきますから、お米を何万石も作って暮らしてください」
ひきがえるはそういって皮を脱いだ。それから東西南北に四拝して鎮座すると、それまで晴れていた空がにわかにかき曇り、雷が鳴り、濃い霧があらわれて、ふたりをそのまま天に持ちあげた。はげしい雨が降り続き、二日後に雨がやむと、荒れていた土地がたんぼになっていた。
そこで、漁師夫婦は石を積んで境をつくり、たいした長者になって幸せに暮らしたということだ。こんな話があったんだよ。
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