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世界昔ばなし117

时间: 2020-02-18    进入日语论坛
核心提示:トケビの話 その一 数年前のことだ。ある人が市にいって、夜中に家に帰るところだった。ちょうど橋にさしかかったとき、電信柱
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トケビの話                                                                   

その一
 数年前のことだ。ある人が市にいって、夜中に家に帰るところだった。ちょうど橋にさしかかったとき、電信柱のように背の高い人が現れて、
「やあ、よくきてくれた。きょうは月の明るい晩だから、一緒に相撲をとろうじゃないか」
といって、いきなりかかってきた。
「何者だ。いやだ、知りもしないおまえなんかと相撲をとるつもりはない」
男はそういって断ったが、大男は大きな腕をぐいと伸ばして、男を引き寄せた。男は酒に酔っていたが、相手がただの人間ではないということがわかったので、なんとかして逃げようとがんばった。だが、いくら逃げ出そうともがいても、だめだった。
「よし、こうなったらもう勝負するしかない」
と思って相手を見ると、むこうはもうしこを踏んでいた。
とうとうふたりは橋の上で相撲をとりはじめた。その男は力持ちで、相撲の技にも優れたつわものだということは、村のだれもが認めていた。ところが、相手が大男ではそうかんたんにはいかぬ。長いこと取っ組みあったあげく、それでもやっと大男を倒すことができた。大男を倒すと、男は夢中で大男の首を締めたものだから、大男は死んでしまった。
男はおお喜びで村にとんで帰り、仲間たちを呼び起こした。
ところが、村の若い衆が松明(たいまつ)をかざして、男のあとから橋のところまでいってみると、大男を倒したはずの場所に大男の姿がなく、そのかわり、古ぼけた、使えそうもない殻竿(からざお)がころがっていた。そしてその殻竿の穴には小さな棒が一本差し込まれていた。
トケビに化かされたんだ。
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