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世界昔ばなし127

时间: 2020-02-18    进入日语论坛
核心提示:ふみだんちゃん、しきいちゃん、ささらちゃんむかしむかし、年とった母さんと三人の娘がいた。上の娘はふみだんちゃん、中の娘は
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 ふみだんちゃん、しきいちゃん、ささらちゃん                                                                     

むかしむかし、年とった母さんと三人の娘がいた。上の娘はふみだんちゃん、中の娘はしきいちゃん、末の娘はささらちゃんといった。
母さんがいった。
「ふみだんちゃん、しきいちゃん、今晩は留守番を頼んだよ。母さんはおばあちゃんの誕生祝いに出かけるからね」
ふみだんちゃんがいった。
「母さん、街道を行ってね、細道にはおっかないきつねのお化けが出るよ」
「おや、ばかをいうんじゃないよ。おっかないきつねのお化けなんているもんかい」
しきいちゃんがいった。
「母さん、街道を行ってね。細道にはおっかないきつねのお化けが出るから」
「おや、ばかをいうんじゃないよ。おっかないきつねのお化けなんているもんかい」
ささらちゃんがいった。
「母さん、細道を行きなよ。街道にはおっかないきつねのお化けがいるし、細道は近道だ」
「そうかい、母さんはささらちゃんのいうとおりにしよう」
母さんは出かけた。途中まで行くと、うしろで呼びとめる声がする。
「おばさん、おばさん、ちょっと休んでいきなよ」
「疲れちゃいないよ、休まないよ」
「休んでいかないと、あんたをガブリと食っちまうぞ」
ふり返ると赤目ぎつねだ。母さんは足をとめた。
「おばさん、手に持ってるのはなんだい」
「こっちはカステラ、こっちは飴さ」
「ちょっと味見をさせとくれ」
母さんはカステラをふたきれやった。
「もうちょっとくれよ」
母さんはまたふたきれやった。
「おばさん、全部くれるだろ」
「勝手にとりな」
きつねはカステラをわしづかみにするなりひと口に呑みこんじまった。
「あれ、おばさん、あんたの頭にゃ馬みたいにでっかいシラミと、牛みたいにでっかいシラミの卵があるぜ」
「うん。うちの役たたずの三人娘ときたら、シラミもとってくれないのさ」
「上の娘はなんて名だい」
「ふみだんさ」
「次は」
「しきいだよ」
「末の娘は」
「ささらだよ」
「さあ、おれが、シラミも卵もつぶしてやろう、とってやろう」
きつねは母さんをおさえつけるなり、ひねり殺しちまった。
お日さまが沈んでまっ暗になると、赤目ぎつねは、三人の娘が待つ家に行った。
三人の娘は戸締まりして眠っていた。
「ふみだんちゃん、ふみだんちゃん、母さんだよ。あけとくれ」
「あんたは母さんじゃないわ」
「どうしてさ」
「母さんの左目にはイボがあり、右目にはコブがある」
ヒュルルールー
東の風よ エンドウ豆の皮を吹いてこい
西の風よ ソバの皮を吹いてこい
 赤目ぎつねはエンドウ豆の皮とソバの皮をまぶたに貼ると、いった。
「しきいちゃん、しきいちゃん、母さんだよ。あけとくれ」
「あんたは母さんじゃないわ」
「どうしてさ」
「母さんなら赤い上着に緑のズボン」
ヒュルルールー
東の風よ 緑の菜っ葉を吹いてこい
西の風よ 赤い菜っ葉を吹いてこい
 赤目ぎつねは菜っ葉をからだに貼りつけると、いった。
「ささらちゃん、ささらちゃん、母さんだよ。あけとくれ」
「はーい、今あけるわ」
「母さんじゃないよ。よく見てごらん」
と上の娘がいった。
「母さんじゃないよ。あけちゃだめ」
と中の娘がいった。
「母さんだってば。あけるよ」
末娘が戸をあけたとたん、きつねが入ってきた。
「ふみだんちゃん、母さんはご飯の用意をするからね、妹たちを連れて遊びに行っといで」
「きつねのお化けだよ」
上のふたりはひそひそいいあった。
「母さんよ。ぜったい、母さんだ」
下の娘がいった。
きつねはご飯ができると、戸口で大声で呼んだ。
「ふみだんちゃん、ご飯だよ。しきいちゃん、ご飯だよ。ささらちゃん、ご飯だよ」
三人が帰って来た。
上の娘は茶碗を持つなりいった。
「母さん、きつねくさい」
「いやならよしな」
中の娘は茶碗を持つなりいった。
「母さん、血のにおいがする」
「じゃあ、やめときな」
末娘がいった。
「母さん、けさの揚げパンの味がする」
「よしよし、たんと食べな」
末娘が食べおわったら、寝る時間だ。きつねがいった。
「母さんの隣りで寝るのはデブちゃん
壁ぎわで寝るのはやせっぽち」
上の娘がいった。
「母さん、わたしはやせっぽち」
「やせっぽちは、壁ぎわだ」
中の娘がいった。
「母さん、わたしもやせっぽち」
「やせっぽちなら、おまえも壁ぎわ」
末娘がいった。
「母さん、わたしはおデブだよ。母さんの隣りで寝るよ」
真夜中、きつねがボリボリ末娘を食っていると、上の娘がきいた。
「母さん、なにを食べてるの」
「里のばあちゃんが炒りソラ豆をふた粒くれたのさ」
中の娘がいった。
「母さん、ひと粒ちょうだい」
「もう半粒きりない」
「じゃあ半粒ちょうだい」
「半粒もない」
「じゃあ、ひとかけちょうだい」
「ひとっかけらも、もうないない。さあ、おとなしく寝な」
きつねはかじっていた骨を床に投げた。コトッと音がした。
上の娘がきいた。
「母さん、なにを落としたの」
「銀のかんざしだよ」
「拾ってあげよう」
「いらないよ」
中の娘がいった。
「母さん、わたしが拾ってあげる」
「いらないよ。どうせ髪は赤いひもで結わえてあるんだ。落ちてきやしない」
上の娘がふとんの外に手を出したら、毛むくじゃらの太いしっぽにさわった。
「母さん、これはなに」
きつねはパッと身をよじると、カンカンになっていった。
「こっちにお寄こし。おばあちゃんに麻をひとかせもらったのをふとんの脇に置いたまま忘れていたんだよ」
外は大風になって、庭の古エンジュがザワザワうなっていた。
上の娘がいった。
「母さん、服がだしっぱなしだった。風にとばされちゃう」
中の娘がいった。
「母さん、せっかく拾ってきたたきぎをちゃんと積んどかなかった。風にとばされちゃうよ」
「じゃあ、見てきな。だけどすぐ戻ってくるんだよ」
上の娘はニワトリを、中の娘はチンを抱いて、一緒に木に登った。
きつねはしばらく待った。だいぶ待った。でもふたりは戻って来ない。夜も明けるころになって、きつねは寝床の中からどなった。
「ふみだんちゃん、戻っといで、ご飯だよ。しきいちゃん、戻っといで、ご飯だよ」
木の上で上の娘がニワトリをたたくと、
「コッコッコッコ」
中の娘がチンをたたくと、
「ワンワンワン」
きつねは出てきてキョロキョロながめたが、ふたりの姿は見えない。ところが木の下の鉢をのぞくと、水にふたりの姿がはっきり映っている。きつねはどなった。
「ろくでなし、どうやってのぼったのさ」
上の娘がいった。
「あそこに油壺があるわ」
中の娘がいった。
「こっちにお酢の壺があるわ」
ふたりしていった。
「油とお酢をすりこんじゃあ、のぼったの」
きつねは油をすりこみ、酢をすりこんで、のぼりだしたらズルッとすべり、も一度のぼったらドスンとまっ逆さまに落っこちた。きつねはあわてた。
ビューッ ビューッ
東の風よ 小さな斧を吹いてこい
西の風よ 小さな斧を吹いてこい
段々つけてのぼっていくぞ
 きつねは斧を振り振り、一段一段踏みしめて、今にものぼってきそうだ。
ふたりは空を飛んできたマダラカササギに大声で呼びかけた。
「カササギさん、カササギさん、
鉄の綱をちょうだい。
鉄の綱がないなら、わら縄ちょうだい。
きつねがのぼってきたら、
わたしたち、食われちまう」
カササギは鉄の綱をおろした。ふたりがグッと綱をつかむと、もうふたりは梢の上だ。
あわててきつねもどなった。
「カササギさん、カササギさん、
鉄の綱を投げとくれ。
鉄の綱がないなら、わら縄投げとくれ」
カササギがわら縄をおろすと、きつねもわら縄につかまって梢の上まで来た。
ふたりは、ガタガタ震えていった。
「カササギさん、カササギさん、
枯れ枝くわえてきて、火をつけて、
わら縄燃やしてよ」
カササギが火のついたたきぎをくわえてきて、わら縄にさしこんだからたまらない。きつねはドスンと地面に落っこちてペシャンコになっちまった。
ふたりは手をたたいて喜んだ。
「カササギさん、カササギさん、
枯れ枝くわえてきて、巣をかけて、
ずーっとここにいてちょうだい」
カーカーカー、カササギは円を描いてひとしきり鳴くと、ほんとうにこの大きなエンジュの木に巣をかけた。
ふたりは木からおりて、急いできつねの死体を外に運びだした。
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