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世界昔ばなし128

时间: 2020-02-18    进入日语论坛
核心提示:ガマ息子昔、ターヘイ山の山奥に、ウリや豆を作って暮らしている年老いた夫婦がいた。二人とも六十過ぎだというのに、まだ子ども
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ガマ息子                                                                        

昔、ターヘイ山の山奥に、ウリや豆を作って暮らしている年老いた夫婦がいた。二人とも六十過ぎだというのに、まだ子どもがなく、あじけない毎日を送っていた。花のない野原はチョウも寄りつかない、子のない夫婦は人に見くびられる。かわいそうに老夫婦はいつも、畑のガマに、こういってこぼしていた。
「きれいでなくたっていい。ガマみたいな子でいいから、息子か娘がひとりいたらいいんだがねえ」
ある年、老夫婦のウリ畑にとてもとても大きなカボチャがなった。二人はカボチャをだきかかえて家に帰ると、包丁でまっ二つに割った。すると中からピョンと茶碗ほどの大きさのガマが跳びだした。ガマは「グワッ」とも鳴かず、出てきたとたん、「父さん」「母さん」となつかしそうに呼んだ。そして、
「わたしは父さん母さんの息子です。父さん母さんの子どもです」
といった。
夫婦はガマがみにくいのもいやがらず、ぶさいくだとも思わず、二人して胸にだいてはあちこち連れて回った。
トジマイ(ツツジ)の花が十八回咲いて、ガマは十八歳になった。ガマは世の中のことはなんでも知っていたし、畑仕事はなんでもこなした。夫婦はといえば、じいさんはうま酒に酔いしれているよう、ばあさんは蜜をなめているようで、二人ともしあわせで口元はゆるみっぱなしだった。
ところがある日、ガマが二人にいった。
「父さん、母さん、わたしは嫁さんをもらってきます。嫁さんにご飯を運ばせたり、水を汲んでこさせれば、父さん母さんにも、少しはらくをしていただけるでしょう」
二人はあわてていった。
「おまえ、それだけはあきらめておくれ。わしらの家に嫁に来るような娘さんがどこにある」
ガマは笑っていった。
「王さまの娘がたいそうきれいだという話ですから、王女さまをもらってきましょう」
二人はあわてた。
「あれまあ、おまえバカをいうんじゃないよ。王さまのお耳にでも入ってごらん、首を切られちまうよ」
「だいじょうぶ、殺されたりしませんよ。わたしが自分で行きさえすれば、王さまは王女さまをくれますよ」
ガマは自信満々、こう言うと、ピョーンピョーンと出かけた。
宮殿に着くと、ガマは王さまにいった。
「尊敬する国王さま、どうか王女さまをわたしの嫁に下さい」
王さまは聞くなり、雷みたいに怒り狂った。
「ガマのぶんざいで白鳥を食おうとは、なんという身のほど知らず。こいつを引きずって行け。切り刻んでたたきつぶしてしまえ」
「尊敬する国王さま、では、御家族全員、太陽で焼き殺されないよう気をつけるんですね」
ガマがこういうと、王さまはまた衛兵たちに大声でどなった。
「こいつのデタラメをきくな。すぐに引きずり出せ」
衛兵たちがかけつけるより早く、ガマは天に向かってひと声「グワッ」と鳴いた。たちまち太陽は巨大な火の玉となり、宮殿中をジリジリと焼いた。王さまも王妃さまも王子さまも王女さまも、滝のように流れおちる汗に、口をパクパクしてあえぐばかり。王さまは王女さまをガマの嫁にやると承知しないわけにいかず、あえぎあえぎいった。
「うわあ、たまらん、たまらん。許してくれ。王女はおまえの嫁にやる。三日たったら迎えに来い」
ガマが天に向かってまたひと声「グワッ」と鳴くと、太陽はもとの姿に戻った。
三日たつと、ガマは立派な馬にまたがって宮殿に嫁を迎えに行った。王さまはすぐに行列を整え、前後を護衛して花嫁をガマの家まで送り届けた。ところが黒いベールをあけて見ると、花嫁は王女ではなく片目の召使い女だった。ガマは怒って馬に打ち乗り、まっすぐ宮殿に向かうと、王さまを責めていった。
「召使い女を王女さまの身代わりによこすとは、ふん、一国の王ともあろう方がよくも民をだましたな」
王さまはガマをだませないとわかると、いった。
「ガマよ、考えてもみろ。からだ中、水ぶくれの化け物どうぜんの姿で、どうしてわしの娘とつりあおう。どうだ、持参金として金も銀もやるから、あの娘を嫁にしろ」
ガマは冷ややかに笑っていった。
「子ども扱いはやめてくれ。わたしは王女さまを嫁にもらいたいのだ。それでもやらぬというのなら、大水を出して、一家全員、溺れ死にさせてやるからな」
王さまは腹をたてていった。
「やらんといったらやらん」
ガマは天に向かって「グワッグワッ」とふた声鳴いた。
たちまち盆をひっくり返したような大雨だ。宮殿はすっかり水につかってしまった。王さまはびっくりあわてて、あやまった。
「わかった、わかった。王女を嫁にやろう。三日たったら迎えに来い」
三日たつと、ガマはまた立派な馬にまたがり、嫁を迎えに行った。王さまはまた行列を整え花嫁をガマの家まで送らせた。途中まで来ると、ガマはまた王さまがだましたのではないかと疑って、花嫁の黒いべールをあけて見た。花嫁は色黒でやせこけた物乞いばあさんだった。ガマはカンカンになった。すぐに馬の向きを変えて引き返し、宮殿に入っていくと、王さまを責めた。
「よろしい。信頼を裏切るなら、今度は大地震を起して宮殿をガラガラと崩して、一家全員、下敷きにしてしまうからな」
王さまは聞いて息が止まるほど驚き、あわてていった。
「どうか待ってくれ、待ってくれ。もう二度とだまさない。三日たったら迎えに来てくれ」
三日たつと、ガマはまた立派な馬にまたがって宮殿に行き、今度こそ王女さまを嫁にして帰って来た。年寄り夫婦の喜びようといったら、まるで三十歳も若返ったようだった。二人は王女さまを実の娘のようにかわいがり、ガマも王女さまをいたわった。はじめのうち、王女さまは家の中をうろうろするばかり。家にこもったきり外に出ようともせず、人に会おうともしないで、毎日、眉をしかめて泣き暮らしていた。けれど、しばらくするうち、ガマは姿はみにくいが心は美しく、家は貧しいが居心地よいと思うようになり、年寄り夫婦を大切にしてよく世話をし、ガマのことにも気を配るようになった。
ある日、ガマは王女さまの気持が本物かどうか試そうと、王女さまにお金を渡して、町に買物に行かせた。王女さまが出かけるや、ガマは皮を脱いで、美しい若者の姿になり、先回りして待ち受けた。王女さまが来ると、恋歌をうたいかけたが、王女さまは見向きもしない。
「あんたは王さまの娘だというのに、御亭主はチビデブで、からだ中水ぶくれの化け物だっていうじゃないか。こんなにきれいな王女さまが、なんであんなやつと一緒にいるんだい」
ガマが若者の姿で、こういうと、王女さまは怒って、ペッとつばを吐きかけた。
「たとえ、夫がもっとみにくくても、あんたみたいな恥知らずよりましです」
王女さまはすたすた行ってしまった。
翌朝、夜が白みかけたころ、王女さまがふと目をさますと、隣りにきのう道で出あった若者が寝ている。王女さまはとほうにくれた。とにかく逃げ出そうと起きあがったら、ベッドの隅にガマの皮がある。この美しい若者は自分の夫だったのだ。王女さまは夫が二度とみにくい姿にならないように、こっそりガマの皮をいろりにくべた。この時、若者も目をさました。若者は、ガマの皮が王女に燃やされてしまったのを見ると、自分はもともと天上の犁底星だが、年寄り夫婦に同情してこの世にやって来たのだと話した。
それからは、若い夫婦は愛しあい、ともに年寄り夫婦を敬い、幸せな日々を送った。
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