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世界昔ばなし133

时间: 2020-02-18    进入日语论坛
核心提示:月の女神をほしがった巨人天界の神がみの生活は、のどかで何もかもきちんとうまくいっていた。とはいってもたまには思いがけない
(单词翻译:双击或拖选)
月の女神をほしがった巨人                                                                        

天界の神がみの生活は、のどかで何もかもきちんとうまくいっていた。とはいってもたまには思いがけないこともおこった。
あるとき、巨人の神が夢をみたと。その夢の中で、巨人はなみはずれた神通力を持っているので、いつか他の神がみをたおしてしまうだろうという声をきいた。巨人の神の名まえはカララウ。夢の中の声は、月をのむことができれば不自由なく暮らせるともいった。月は地上の作物の女神、デウィ・スリの化身だからな。そして、太陽がのめたら、すべてを支配できるぞ、太陽の力より強いものはないからな。地球と空と星ものんでみな、才能の神になって思いのままさ。そんなささやきも聞こえたと。
カララウは夢からさめて、自分はどうやら他の神がみにはない力を持っているらしいと考えた。なんせ巨人の神さまだ。
そこでカララウは神がみのひとりにけんかをしかけてみた。するとかんたんに相手をたおせてしまったので、つぎつぎとほかの神がみにもいどんだ。そしてやっぱり負かしてしまった。
すっかり得意になったカララウは、とうとう大神のバタラ・グルのところへ行って、
「月の女神、デウィ・スリをよこせ、まるのみにしてたいらげるんだ」
とさけんだ。
さあたいへん。バタラ・グルも偉い神がみたちも驚いてどうしていいかわからない。
おおさわぎのあと、ナラダという神がカララウにむかっていった。
「ともかく満月になるまで待て」とな。
そのときのお月さんはまだ半分しか輝いてなかった。神がみは満月になるまでカララウを天界にいれないことにし、女神を守るためにそりゃもうしんけんに相談した。問題はだれが恐ろしい巨人カララウと戦えるかだ。最後にウィスヌ神こそもっともふさわしいということになった。
しかしこの重大な仕事をやりとげるには、とくべつの術を身につけなければならない。試験を受ける子供が必死になって勉強するようにな。
さて、神がみのたのみを引き受けたウィスヌ神は、さっそく静かな所で黙想にふけった。なんにんもの神がみを倒したあの巨人の神と戦わなければならないんだから、いろいろな術にもとりくんだ。
女神デウィ・スリは、もうすぐ巨人のえじきになるかもしれないと、満月になる日がちかづくにつれて不安になった。
一方、巨人カララウはいちにちもはやく月をたいらげたくて、満月の日が待ちきれないほどだった。
ついにやくそくの夜がきて、雲のかげからまんまるいお月さんがあらわれた。美しいデウィ・スリの姿もあった。神がみたちはみな雲のうえにたった。
カララウは約束どおりデウィ・スリがあらわれたので上きげんだった。
「おれにさからう者はいない。このとおり、おれの思いのままよ」
デウィ・スリは目をぎらぎらさせた巨人がどんどんちかづいてくるのを見て、生きたここちがしなかった。神がみもはらはらしてみまもった。
とそのとき、ウィスヌ神が弓を持って巨人カララウの前にたちはだかった。カララウはむっとして相手をにらんだ。ウィスヌ神もにらみかえした。
「どけ、ウィスヌ神」
カララウはせせらわらっていった。
「おれの邪魔をするな。おまえを相手にする気はない。おれはデウィ・スリとあのまるい月をたいらげりゃいいんだ」
するとウィスヌ神はおちついた声でいった。
「わたしもおまえと争いたくはない。だがわたしは、稲を守る神と地上のやみ夜をてらす月をどんなことをしても守らなければならない」
「そこをどけ! 言うことをきけば、ほうびをやるぞ」
カララウはそういってにやりとわらった。もちろん正義に燃えていたウィスヌ神は、顔いろもかえずびくとも動かなかった。
息をつめて見ていた神がみは、ウィスヌ神をほんとうにたのもしく思った。
「おれさまにさからう気だな。もうようしゃはせん」
カララウは本気で怒ってデウィ・スリとウィスヌ神めがけて飛びかかった。しかしウィスヌ神はさっと身をかわしてしまった。あらゆる戦いの術を知っていたからね。デウィ・スリもするりと逃げてしまった。
ますます怒った巨人は、こんどはけむりをはきだしながらおそいかかった。雲をけちらして二人の神の戦いがはじまった。カララウが女神をつかまえようとすると、ウィスヌ神がひとっとびして邪魔をする。巨人ははじきとばされる……。
こうして戦いがながびいていくうちに、カララウの動きはにぶり、手足に力がはいらなくなってきた。
ウィスヌ神はこのときを待っていたかのように弓矢でねらいをさだめた。カララウが雲のかげにかくれた女神を探そうと首をのばしたとき、ウィスヌ神は弓の矢をはなった。不思議な力を持つ矢は巨人の首に命中した。
すると、胴体から離れた巨人の首は、怒り狂いながらまた満月を追いかけた。胴体のほうはというと、どんどんおちていって地上でこなごなに砕けちった。やがてその破片(はへん)は作物の害虫や雑草になったと。
神がみは口ぐちにウィスヌ神のてがらをほめたたえた。
胴体のないカララウの頭はまえよりもすいすいと天界を動きまわり、とうとうお月さんをぱくりとのみこんだ。カララウの顔は満足そうだった。ところがだ、お月さんはカララウの首ねっこからぽろりと出てきてしまった。胴体のない頭なんてそういうもんなんだな。だからデウィ・スリは巨人カララウのえじきにならなくてすんだ。
ウィスヌ神は頭だけの巨人とそれいじょう戦う気になれなかった。放っておいても害にならないと思った。
夢の中のささやきが忘れられないカララウは、それからもずっとお月さんを追いかけてはぱくりとやった。太陽も地球も星もせいふくして宇宙をおもいのままにしようとねらいつづけた。
巨人カララウの願いはかなわなかった。頭だけではねえ。それに今ではウィスヌ神の姿を見るとこそこそ逃げるようになったと。あの恐いものなしだった巨人の神がよ。
そうそう、カララウにはもひとつ恐いもんがある。にぎやかな鳴りものの音だ。
人間はいまでも満月のとき、板木を打ち鳴らしたり、船形の臼(うす)を杵(きね)でついたりしてカララウを追いはらうんだ。
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