これは、一九七九年に広西省三江沙宜で、梁志剛(リヤンジーガン)と削啓中(シヤオチージヨン)が記録したトン族の話です。次のリス族の話と同じく、犬が幸運をもたらす話ですが、この話には、中国のほとんどの類話に共通の兄弟分家や、犬が畑を耕すということはでてきません。逆に日本の「雁取り爺」のように犬が川上から流れてくるところから始まっていて、興味がもたれます。また、犬の死骸を桃の木の下に埋めると金の桃がなるというのも、桃に特別な霊力を見た民間信仰の影響がうかがえるようです。
●チンバオ
これは、一九七九年に広西省三江沙宜で、梁志剛(リヤンジーガン)と削啓中(シヤオチージヨン)が記録したトン族の話です。次のリス族の話と同じく、犬が幸運をもたらす話ですが、この話には、中国のほとんどの類話に共通の兄弟分家や、犬が畑を耕すということはでてきません。逆に日本の「雁取り爺」のように犬が川上から流れてくるところから始まっていて、興味がもたれます。また、犬の死骸を桃の木の下に埋めると金の桃がなるというのも、桃に特別な霊力を見た民間信仰の影響がうかがえるようです。
これは、一九七九年に広西省三江沙宜で、梁志剛(リヤンジーガン)と削啓中(シヤオチージヨン)が記録したトン族の話です。次のリス族の話と同じく、犬が幸運をもたらす話ですが、この話には、中国のほとんどの類話に共通の兄弟分家や、犬が畑を耕すということはでてきません。逆に日本の「雁取り爺」のように犬が川上から流れてくるところから始まっていて、興味がもたれます。また、犬の死骸を桃の木の下に埋めると金の桃がなるというのも、桃に特別な霊力を見た民間信仰の影響がうかがえるようです。