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孤独のとなり18

时间: 2020-02-23    进入日语论坛
核心提示:もう一つの履歴書 私の夫三浦は、小学校高等科二年を卒業しただけだ。父親が早く死に、母親とも別れて、親戚《しんせき》の家に
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もう一つの履歴書

 私の夫三浦は、小学校高等科二年を卒業しただけだ。父親が早く死に、母親とも別れて、親戚《しんせき》の家に預けられて育ち、しかも北海道の山奥にいたため、進学の機会が与えられなかった。だが彼は、忍耐と意志を要する簿記の一級に合格しているし、その上、四十代になってから英語を独学している。ABCから学んで、十年余、未《いま》だに毎日その勉強を休んだことはない。独学はできるのである。只問題は、やる気があるか、どうかというだけだ。
大学を出ても、マージャンをするか、寝ころんでテレビを見るだけの毎日なら、何も大学を出ることはないのだ。
私は小学校教師を七年間続け、十三年間療養した。療養中、白雲荘という北海道立療養所に入所したが、私たち患者は、「白雲荘大学」と呼んでいた。結核という長い病気は、金と時間を使い、しかも、治ることの極めて困難な当時にあっては、絶望的な病気であった。それはいまの癌《がん》にも似た難病であった。
にもかかわらず、その療養所を「大学」と呼んだ、あの療養所の若々しい空気を忘れることができない。勉学途中の大学生や、高校生、中学生もたくさんいた。だが、みんなそれぞれに学んでいたような気がする。全生活をかけて学んでいたような気がする。
「生きるとは何か」
「死とは何か」
「罪とは何か」
「幸福とは何か」
「愛とは何か」
私たちは朝から晩まで、そんなことを話し合っていた。そうした療養中に、人々は恋愛もした(当時はプラトニック・ラブが多かった)。なおるかなおらないかわからない病気を抱えながら、人を愛することは、悲しくもまたすばらしいことであった。なぜならその恋愛はいつも、お互いの生死にかかわっていたからである。
私自身も恋愛をしたが、その頃私はこういい切っていた。
「結核も恋愛も、履歴書に書き記すべきだわ」と。
つまり私にとって、病むことも恋愛をすることも、一つの学校を出たよりも、もっと充実した、重みのある厳粛な事実であったのだ。そしてこの思いは、いまも変わらない。
人生には、学ぶべき教材が、ごろごろところがっている。学校を出ていないということもまた、一つの教材である。貧しいことも、体の弱いことも、失敗も失恋も、人との不和も、そしてまた、順境も逆境も、学ぼうと思えば、すべてが教材なのである。朝起きた瞬間、私たちは、人生の教科書がまた一枚めくられたと思えばよい。
学歴の有無《うむ》が問題になるのは一体なぜか。それは、きびしくいえば、自分自身の生き方が確立されていないからである。他の人々と同じでなければ落ちつかないとか、人に軽蔑《けいべつ》されはしないかとか、肩身が狭いとか、社会が受け入れてくれないとか、などと考えることは、つまり自分の生き方に確信がないからである。大学を幾つ出ても、
「人間|如何《いか》に生きるべきか」
「生きる目的は何か」
が、わかっていなければ、その知識は何の役にも立たない。どころか、社会に害悪さえもたらす。
大学を出ようと出まいと、さあ胸を張ろうではないか。
そして、「私はこう生きて来ました。私の生き方を見てください」
といえる生き方を、きょうからしようではないか。本当の話、私は、十八歳を過ぎた人間が、親のすねをかじって勉強する姿は好きではない。大学に進む人間も、一応は自分で働いた金で学ぶべきだと思っている。とにかく、経済的にも自分の足で歩き始めた就職組よ、誇り高く、確信を持って生きてほしい。
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