返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

孤独のとなり45

时间: 2020-02-24    进入日语论坛
核心提示:愛読者から共感の手紙  先日、わたしの小説の愛読者で、親しい友人でもある人から手紙が来た。その人は大阪の船田早苗さんとい
(单词翻译:双击或拖选)
愛読者から共感の手紙 

 先日、わたしの小説の愛読者で、親しい友人でもある人から手紙が来た。その人は大阪の船田早苗さんという聡明《そうめい》な母親である。彼女は手紙の中で、わたしの小説の中の母子像に共感し、次のように書き送って下さった。
「和夫ちゃんの天国の話を読んでいますと、うちの子供たちの、小さかった頃が浮かんで参ります。(中略)
子供が何かにぶつかって、わあわあ泣き叫ぶ時、わたしが思いついたのは〈痛い痛い〉という架空の物体です。泣いている子供の痛い所から、何かをはがすように大げさなゼスチュアをして、〈痛い、痛い、表へ飛んでいけ〉と、ボールでも投げるようにして、一巻の終りといたします。
そのうちに、〈痛い痛いの旅〉という、わたしのでたらめな話を、毎夜寝る前にせがむようになりました。表にほうり出された〈痛い痛い〉が雀《すずめ》や飛行機にぶつかりながらも元気よくとび廻り、次々にいろんな友だちをつくって世界漫遊をするという話は、いくら話しつづけても、種切れになることはないのです。(後略)」
 手紙は、その〈痛い痛い〉を、子供が大変愛情を持って、絵に描いたりしたと、結んであった。
わたし自身子供はないが、小学校の教師を七年——、そのうち三回一年生を受けもったので、幼な子にはどうしても関心がある。母親と、幼な子の夜のひと時は、何と尊いことだろうと、船田さんの手紙を見て思った。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%