はじめまして。三上延《みかみえん》です。
……はじめてではない方もいらっしゃるかもしれません。少し前まで『ダーク・バイオレッツ』というシリーズを書いておりました。この『シャドウテイカー』は、僕の八冊目の本ということになります。
このあとがきを書いているのは三月末ですが、この本が書店に並ぶのは六月。ちょうどデビューから丸二年ですね。何よりもこの本を手に取っておられる皆さんのおかげであります。まずは心からお礼を申し上げます。
さて、『ダーク』シリーズの後半を書いている頃《ころ》から、「おとなしい女の子と少しぼんやりした男の子のコンビの話」というのが頭にありました。
その時考えていたストーリーは全然違うものでしたが、二人のキャラクターはずっと僕の頭から離れませんでした。それが葉《よう》と裕生《ひろお》という形になっています。書いてみるとかなりもじもじした二人ですが、そういう関係なので今後とももじもじしてもらいます。
その時考えていたストーリーは全然違うものでしたが、二人のキャラクターはずっと僕の頭から離れませんでした。それが葉《よう》と裕生《ひろお》という形になっています。書いてみるとかなりもじもじした二人ですが、そういう関係なので今後とももじもじしてもらいます。
今回は都市伝説が話に絡んできます。
作中で雄一《ゆういち》が口にする「エドガール・モラン」は実在するフランスの社会学者で、「対抗神話」という単語も『オルレアンのうわさ』(杉山《すぎやま》光信《みつのぶ》訳・みすず書房)という本に実際に出てきます。都市伝説の研究書の古典で、「ブティックの試着室に入った若い女性が、次々と誘拐《ゆうかい》される」という噂《うわさ》話を扱っています……いや、個人的に好きな本なので、つい出してしまいました。
作中で雄一《ゆういち》が口にする「エドガール・モラン」は実在するフランスの社会学者で、「対抗神話」という単語も『オルレアンのうわさ』(杉山《すぎやま》光信《みつのぶ》訳・みすず書房)という本に実際に出てきます。都市伝説の研究書の古典で、「ブティックの試着室に入った若い女性が、次々と誘拐《ゆうかい》される」という噂《うわさ》話を扱っています……いや、個人的に好きな本なので、つい出してしまいました。
最後になりましたが、タイトなスケジュールで素敵《すてき》なイラストを描《か》いてくださった純《すみ》珪一《けいいち》さん、ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。そして、担当の鳥居《とりい》さんをはじめ、この本の出版にかかわっておられるすべての皆さんにもお礼を申し上げます。
すでにお読みになった方はお気づきでしょうが、この話は今後も続きます。続編《ぞくへん》は加賀見《かがみ》市とは別の場所が舞台《ぶたい》。新しいキャラクターも登場する予定です。
すでにお読みになった方はお気づきでしょうが、この話は今後も続きます。続編《ぞくへん》は加賀見《かがみ》市とは別の場所が舞台《ぶたい》。新しいキャラクターも登場する予定です。