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記憶の絵40

时间: 2020-03-30    进入日语论坛
核心提示:鴎外私の父親はずいぶん幼い時から袴なんかをはいて(父が東京へ遊学彼のことだからただ東京に出たのではなくて遊学であるする前
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鴎外

私の父親はずいぶん幼い時から袴なんかをはいて(父が東京へ遊学—彼のことだからただ東京に出たのではなくて遊学である—する前に撮った写真には袴をはいて写っている)漢文の本を読み、ミュンヘンで「ファウスト」を読んで翻訳(父の場合は訳《やく》ではなくて絶対「翻訳」である)しはじめたのは十八の時であるから、五十八年間位本の読み通しだったのである。それだからもあって知識人としては偉《おお》きかったが、小説を書く人としてはそう偉くはなかった。理屈の骨が小説の中にがっしり建っていて、その理屈の骨が鋭く、綺麗で、父の小説はそのために、「秀れた小説の面白さや深み」以上といってもいい位の、一種の知的な美を光らせているというようなところもあったが、やっぱり荷風の「おかめ笹」とか「※[#「さんずい+墨」、unicode6ff9]東綺譚」、漱石の「吾輩は猫である」、犀星の「杏つ子」(最初の部分の書き方と勢いで終りまで走ったとしてである。新聞の読者に合わなければどうして書き下ろしにしなかったのだろう。犀星は新聞の魅力に負けたのだ)や、「蜜のあはれ」のように面白い、素晴しい小説ではない。それで私の父親は知識人だということと、翻訳の素晴しさが認められる。彼の翻訳は原文の羅馬字と全く同じ美を持っていて、原作者が和文、漢文を判っていて読めば必ず満足すると思う。もう一つ、文体が、象牙の上に繊く鋭い、尖ったもので彫ったように綺麗で、その文章の中には神も入っていて、きれいな光を放っている。その(美)の出てきたもと[#「もと」に傍点]は彼の人間の善さと、きれいさである。ただ困るのは彼は読者からあんまり愛されないようである。(好きな人は別)それは独逸の美学とか、わけのわからない知識の中から首を出していて、誰にも読めない字を書き、文章の質《たち》がいかにも威張ったように見える。会ってみればあぐらをかいた膝を揺《ゆす》りながら、俯向きがちに「クッ、クッ、クッ」と笑っている。少しも威張っていないようだ。わけのわからない知識を持っている癖に「どうだい?」という顔もしない。そうかといって威張っていないぞというところを見せようとするのでもない。そういうところが、ものを見抜くことのない人(天才詩人位しか見抜くことは不能らしい)にとっては(気にくわない奴)である。世間には学問にも文体の美にも全く無縁の人がいて、そういう人から見ればあまり小説も面白くないのにへんに大きな顔をしているので、何が偉いのかさっぱりわからない。そういう点が愛されない原因である。彼の文学に悪魔がいないのは一寸嫌いである。
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