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ある日、ある午後28

时间: 2020-03-31    进入日语论坛
核心提示:夫と私のルール国際結婚は上手《うま》くいかないようなことを、よく言われるし、耳にする。習慣の違いや言葉の問題が槍玉《やり
(单词翻译:双击或拖选)
夫と私のルール

国際結婚は上手《うま》くいかないようなことを、よく言われるし、耳にする。習慣の違いや言葉の問題が槍玉《やりだま》に上がるのだ。
だが果たしてそうだろうか?
言葉の問題について言えば、私の知っている日本人同士のあるカップルは、もう何年も同じ屋根の下に住みながら、一言も言葉を交わさないで暮らしている。
「だけど、ぜんぜん口をきき合わないってわけにはいかないでしょう」
と私が驚いて訊《き》くと、
「必要な時は、子供に通訳させるのよ」
と、彼女はケロリと言った。つまりこんな具合なのだそうだ。
親子三人の食卓の風景を思い浮かべてみよう。
「あっ、そうだ、ミーちゃん。そろそろ車検が切れるんだったわ」
妻は娘にむかってそう言う。すると後で、車検に必要なお金とかを、夫が妻に渡してくれる。
「おい、ミー子。今度の日曜はパパ、ゴルフだぞ」
ミーちゃんはその都度、アアとかウンとか生返事をしていればいい。要するに、ミーちゃんという娘を通して、夫婦は会話をしているのである。
この夫婦の間の言語障害は、とうてい国際結婚の言葉の問題の比ではない。
ところで、私の周囲にかぎらず、あちこちで、バタバタと離婚をしている。
私の友だちに関してのみいえば、日本人同士のカップルの八割が結婚半ばにして別れている。
それに比べると、知りあいの国際結婚組で破綻《はたん》したのは、わずか一組にしかすぎない。
この数字だけを見て結論を出すのは早計かもしれないが、少なくとも国際結婚は必ずだめになる、という一種の神話は、もう通用しないのではないかと思う。
私自身の例でいえば——我々は一九六四年に東京で結婚している。もちろん平穏無事に過ぎたわけではないが、来年で銀婚式を迎えるというところまで、何とかこぎつけた。
十一年目くらいの時が、最大の危機であったような気がする。その頃、私はまだ小説を書きだしてはおらず、ごく普通の主婦であった。
子育ての他に何もしないで、一日中ブラブラしていたくせに、夫や子供たちには人一倍期待をしてガミガミ言ってばかりいた。
生産的でもなければ建設的でもない妻に、夫が嫌気がさしたとしても不思議ではなかった。今からふりかえってみると、自分でもあの頃、魅力がなかったと思う。私が男の立場なら、あの頃の私みたいな女には、さっさと見切りをつけていたと思うのだ。
夫も、ほとんど見切りをつけかけていた。世の中にはもっと素敵で魅力的で創造的で生き生きとしている女がゴマンといるわけだから、文句ばっかり言って何もしない女と一緒にいる必要もないわけだった。
そんな折り、私は自分に絶望して、小説を書き始めた。その結果、我々の危機は一応救われたのである。
私が、家庭生活にあまり支障をきたさない範囲で、仕事をしている分には、夫はハッピーなのであった。
考えてみると、日本人同士の離婚組のほとんどが、妻に職業のあるカップルであった。妻が仕事をして、それなりの収入がある、言いかえると、女が自立していると、どうやら離婚しやすいようだ。
けれども国際結婚の方は、妻が仕事をしていようといまいと、あまり関係がない。私の友達でも、専業主婦もいれば、職業婦人もいる。そしてどちらの結婚もうまくいっているのである。
こういう場合、世間ではすぐに、日本の男を批判するようだ。すなわち、日本の男は度量が狭いとか、封建的だとか、自立していないとか。
私は、結婚の破綻《はたん》するケースを見て、いちがいに日本人の男がどうの、というつもりはない。結婚というのは、夫と妻が作り出す関係なのである。夫だけでは成立しないし、妻だけでもだめだ。二人の人間が係わりあって創りあげていくわけだから、男だけが悪いのではない。
悪い関係というのは、夫と妻の関係のありかたに問題があるのである。
私は日本人と結婚したことがないから、日本人同士の家庭の中がどうなっているか、実のところはよくわからない。
だが私自身の結婚がどうであるかということなら、わかっている。
我々の結婚の基本は、相手を尊重するということである。相手の気持ち、立場、自尊心、プライバシーなどを理解して、必要以上にその中に立ち入ったりしない。
日本人同士の夫婦にないもので、国際結婚のカップルにあるものが、二つだけある。
つまり、お互いのプライバシーを尊重するということと、全《すべ》て何事も対社交的には、カップルで行動するということである。
国際結婚の二人は、パーティーでも夕食でも、映画でも観劇でも旅行でも、よく連れだって出かけていく。夫だけがゴルフに行って、妻は子供たちと留守番なんてことは、ほとんどない。子供は置いて出ても、妻は同伴する。
傍《はた》から見ると、いかにもベタベタしているようだが、実はそうではない。つまり、どんなに親しくとも、たとえ夫婦でも、ある程度のプライバシーを尊重しあうからである。それは夫が書斎を持つとか、妻が彼女の個室を持つとかいうこともそうだが、主として心のありかたの問題である。お互いの心の領域の中に、ずかずかと入っていかない、という鉄則があるのだ。
私たち夫婦の結婚が辛うじて今日までもってきたのも、このお互いのプライバシーを守って来たためではないかと、思っている。
最後に、今後のことだが、私は、これからは更に国際結婚が増えていくと思う。企業の外国進出の時代から、安い労働力確保のために、日本へは東南アジアやその他の国から、さまざまな人々がたくさん入ってくるようになるからだ。
私自身の娘たちも、当然国際結婚になることだろう。現に今も長女のボーイフレンドはベルギー人だし、次女はアメリカ人、三女は日本人である。ちなみに娘たちの国籍は、ブリティッシュである。
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