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ある日、ある午後43

时间: 2020-03-31    进入日语论坛
核心提示:エーゲ海航海誌八月二十二日明日からクルージングに出るので、チャーターしたヨットが停泊中のロードス港へ。オクタント号。七十
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エーゲ海航海誌
八月二十二日
明日からクルージングに出るので、チャーターしたヨットが停泊中のロードス港へ。オクタント号。七十八フィート。ベッドルームが四つと、リビングルームと、キッチンがある。シャワーつきのトイレが三つ。三人のクルーを入れて十人の人間が悠々と暮らしていける空間だ。油壺《あぶらつぼ》にあるうちのヨットは三十三フィート。その倍もあるわけだから、大きいはずだ。
船長のピーターと、奥さんのペッパー、そしてペッパーの連れ子のニック青年の三人がクルーだ。ペッパーは私たちの朝と昼と、時々は夜の食事を作ってくれるコックさんでもある。今日からヨロシクと握手をして、私たちはスーツケースだけ積みこむと、タクシーでリンドスへ観光。くねくねと曲がって登っていく白い道。白い家。左手にトルコブルーの世にも美しいリンドスの入江。そして私たちはロバの背の上。完全なお上りさんというところ。
ロバに揺られて十五分。アクロポリスまでは徒歩で。目もくらむような日射《ひざ》しで、肌がぶすぶすと焦げる感じ。しかし、海から吹き上げてくる涼風のために、暑さは感じない。
アクロポリスの頂上から眺める海の色。これが有名なエーゲ海の蒼《あお》なのか。
娘たちはアクロポリスより何よりもロバに夢中。下りも二人はロバの背へ、私と夫は歩き。
その夜はロードス島で一番高級なイタリアンレストランというところで夕食。親子四人でお腹一杯食べてワインを飲んで、六千円ちょっと。頼んだ料理はどれも量が多くて、半分以上残してしまうものだから、ウェイトレスがちょっと気を悪くしていた。私も皿に食べものを残すのは嫌なので、しばらく後味が悪かった。ロードス島一のイタリアンレストランも、六本木のキャンティの足元には遠く及ばない。船中泊。
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