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死体は生きている26

时间: 2020-04-14    进入日语论坛
核心提示:炎の画策一〇 殺してから死体を含めて、現場を焼却すれば証拠は残らない。火災も自然発火の形をとれば、完全犯罪は成立する。そ
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炎の画策
一〇
 殺してから死体を含めて、現場を焼却すれば証拠は残らない。
火災も自然発火の形をとれば、完全犯罪は成立する。そう考えて妻と子の命を金にかえ、リサとの将来に夢を託したのである。
そのために熟慮して状況を工作した。
見事な計画であった。
しかし、法医学的には素人だから死体はそのままで、手は加えられない。
そこが誤算なのだ。
いかに焼却しても、絞殺による窒息の所見は死体のどこかに残存する。
法医学は死者の側に立つ医学である。
丹念に死体を観察することによって、やがて死因は解明され、凶器もその作用方法も、そして死亡時間などもわかってくる。
ものいわぬ死体が、真実を語り出すからだ。
犯罪には金や女がつきものである。だからといって、金や女が犯罪をつくり出すのではない。己の中に根源がある。
“心正しからざれば、道また正しからず”
大野木の好きな言葉である。
この作品は、本編の中の他のノンフィクションとは異なり、事実を基にして、それを小説化したものです。
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