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食生活を探検する08

时间: 2020-04-21    进入日语论坛
核心提示:あとかたづけの妙案 わたしは、もともとたいへんだらしない、ちらかし屋である。自分の机に紙きれや本がちらかって収拾がつかな
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あとかたづけの妙案

 わたしは、もともとたいへんだらしない、ちらかし屋である。自分の机に紙きれや本がちらかって収拾がつかなくなると、となりの他人の机を使って仕事をする。それも、ちらかすと、その取りかたづけをせずに、もうひとつとなりの机をちらかしてしまう。オフィスじゅうの机を乱雑にしてまわっては、みなにうらまれることとなる。
過去十一年間の京都での下宿生活のあいだに、十四回引越しをした。それほど居心地の悪い下宿にばかり住んでいたのではない。大掃除をするのがめんどうでありきらいなのである。部屋じゅうが文字どおり足のふみ場がないくらいにちらかっても、意に介さない。紙くずや本、それに小間物が部屋の床を三層くらいおおってしまい、大掃除をするほかどうしようもなくなったら、めんどうであるから引越しをしてしまうのである。部屋の大掃除をするといっても、友人たちに、なかなか助力をたのめないが、引越しということだったら、みな駆けつけてくれる。いまや、わたしは引越しのエキスパートである。いざ引越しとなっても、ちっともあわてはしない。エキスパートともなると軽々しく動いたりはしない。人を集めて、指図をするだけで、自分ではちっとも働かないのである。
七回目の引越し頃から、かならず自炊のできる下宿に住むことにした。うまいものをたべていた探検からもどってきては、また味気ない外食生活にもどることが、ほとほといやになったのである。それから五年間、自炊生活をつづけている。
関西は、独身者にとって自炊のやりやすいところである。市場では、ダイコンを半分に切ったもの、白菜を四分の一に切ったものを売っている。東京のように白菜は一個でしか売ってくれなかったら、一人ぐらしでは、数日間、白菜ばかりをたべなくてはならないことになってしまう。
この五年間のあいだ、日本にいるときも、国外でも、毎日のように自分の腕をふるった食事を楽しんできた。このごろでは、失職したら、料理で身をたてることもできそうだと自負しはじめている。
しかし、じつはちらかし屋のわたしのことである。わたしには料理人としては致命的な欠点がある。たべたあとの食器のあとかたづけ、食器洗いがいやなのである。ついめんどうくさいものだから、たべたあと食器をそのまま乱雑につみ重ねておく。そのうちに、気分ののったときに洗ったらいいさと思って、その場はお茶をにごすのだが、皿洗いをしたくなるような気分のときがあるはずもなく、いつしか皿にこびりついた肉汁にカビが生える次第となる。
紙皿というものを使ってみた。これを使いすてにしたらなんのめんどうもなく、たべたあと始末ができるはずである。しかし、どうもうまくいかない。厚いステーキが、吹けばとぶような薄い紙のうえにのっかっているのでは、料理がいっこうにはえない。審美的にはせいぜい、オードブルやサラダを盛るに似つかわしいものである。おまけに、紙とはいえ、食事ごとに新しい皿を買うのであるから、その値段もばかにならない。皿のぶんだけ、うまい材料を買ってたべたほうがましだ。
その点、トンガ諸島の食器はすばらしい。皿にはバナナの若葉を使う。葦の若芽のようにくるくる巻きこまれて、一度も外気にさらされていないバナナの若葉をとって、ひろげる。このうえに食物をならべる。衛生的でみた目もうつくしい。使いおわったら、すててしまう。毎回新しい食器を使って、それでいて|タダ《ヽヽ》だ。皿は庭に生えている。
スープのたぐいは、ヤシの殻によそうことがおおい。これも使いすてだ。皿洗いをするたびに、わたしはトンガでの生活をなつかしみ、トンガ人の主婦をうらやんだ。
日本でも、昔は柏の葉に食物をよそったりした。お盆の蓮の葉飯はその名残りである。
つぎに思いついたのは、クッキングホイルをうまく使う手だ。魚や肉を包み焼きにするときに使うピカピカの銀紙だ。皿をすっかり銀紙でくるんでしまう。木のお盆も銀紙でくるむとりっぱな銀の食器にばける。たべ終ったら、銀紙をはいで食いかすもろともに、くしゃくしゃとまるめて、ゴミ入れにポイとほうりこんでおしまい。
しかし、毎日銀の食器でたべていては、気がおちつかない。うっかり銀紙を破ってしまったら、下の皿に汁が流れだして結局は皿をよごすことになる。それに、飯茶碗と汁椀はハシでつつき破る可能性が大きいので、銀張りにするわけにはいかない。この二つを洗うのと、残りの皿洗いをするのも、いったん手をぬらした以上はたいした相違がない。
何といっても、一番手のかからない方法は、人にやらせることである。お手伝いさんをやとうほどの余裕はない。さいわい、わたしの料理はうまいという定評が仲間うちにある。そこで、よごれた皿がたまったところをみはからって、友人を夕食に招待する。ただで、うまいものをたべさせるかわりに、皿洗い、台所の整理は、招待客のなさねばならない義務である。
「ごちそうになるのはいいが、そのあとがこわい」とぶつぶついいながらも、わが家へ皿洗いにくる常連が何人かいる。
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