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食生活を探検する39

时间: 2020-04-21    进入日语论坛
核心提示:メ ニ ュ ー わたしは、ひどくつかれていた。長い旅だった。トラックの荷物の間に身体をおしこんで、身動きならずに、ゆられっ
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メ ニ ュ ー

 わたしは、ひどくつかれていた。長い旅だった。トラックの荷物の間に身体をおしこんで、身動きならずに、ゆられっぱなし。五十度に近い気温。道のない砂漠の夏をゆくキャラバン。運転手は、砂の海のなかで、十トンローリーをまるで戦車のように使いこなしながら、悪魔にとりつかれたように、休みなしに走らせる。
食事も一日一回しかたべないときが多い。あとはゆられながら、ナツメヤシの実をかじるほかない。夜は、砂のうえにゴロ寝で、三時間くらいしか眠るいとまがない。家のあるところへ、井戸のあるところへ、一刻も早くたどりつかなくてはならない。水のない場所で、車が故障したら、積みこんだ水がなくなったら最後、ミイラになってしまう。直径五十キロメートルのリングワンダリングをしたり、山賊にライフルでどやしつけられたり。こんな砂漠横断のトラック・キャラバンをのりかえて、わたしは、地中海から、アフリカの心臓部、チャド湖のそばの、フォール・ラミーの町へたどりついた。一九六八年、リビア砂漠での調査がおわったので、冒険をもとめておこなった二十日間の一人旅。
熱さで、頭はぼけていた。身体も少々弱っていた。金もとぼしかった。
国土に海に面している部分がなく、すべての品物を輸入にたよるチャド共和国の、首都フォール・ラミーの物価は、おそるべきものだった。たとえば、食料品店で、コカコーラ一本百円以上。バーで飲んだら、三百円近くとられる。
ここへ着いた最初の晩は、野天で寝た。おそるべき蚊の大群。翌朝、ホテルをさがしにあるいた。冷房のついた部屋は、一泊四千円くらいする。外国人で冷房のない部屋に泊る者はいない。平均最高気温四十一度の月だった。
奇蹟的に冷房のない部屋が一つだけあるフランス人経営のホテルがあった。一泊二千円、物置きのような部屋、ここに落ちつくことにした。このくらいの部屋だったら、カイロでは三百円で泊れたのに。三十分ごとに、コップで水をコンクリートの床にまく。すると、いくぶん涼しくなったような気がする。これが唯一の労働で、あとは何もする気力もなく、ベッドに横になって、ただ熱さとたたかうだけ。
朝食はたべず、昼食は、アフリカ人マーケットへ行って、やすい焼肉や魚を買ってきて部屋でたべ、金を節約する。
そのかわりに、晩飯はおもいきりゼイタクをした。ブドウ酒をとり、フルコースにもう一皿くらいつけたしてたべた。ホテルの食事は、ブルターニュ生れの三重あごをした体重百キロはあるオバサンが、黒人を指揮してつくった。けっして高級な料理ではない。日本でいったら家庭のお惣菜といったところだが、材料にとぼしい土地がらを考えると、実に苦心をしてつくってある、みごとなフランス料理だった。
夜の涼しいときと、食事のときがやってくるのが一日中待ち遠しくてならなかった。中庭のブーゲンビリアの木の下のテーブルにつくと、オバサンが、「ムッシュー」と声をかけながら、メニューをもってくる。メニューをおもむろにながめて、さて今晩は何にしてやろうと考えるとき、このときが、わたしのフォール・ラミーでの日々の一番充実した時間なのであった。フランス語の辞書を持ってきて、わからない料理の名を一々たしかめる。その間も、オバサンは気長に待ってくれる。料理の名だけでは、どんなものかわからないものがある。わたしが片言のフランス語でたずねると、オバサンは、わたしにのみこめるまで、ゆっくりと、その料理の材料やつくりかたを説明してくれる。
注文をしてから、はたして思ったとおりの料理がでてくるだろうか、それともやはり別の皿にした方がよかったのではないかと思いなやむ時間、これが、また楽しいものだった。そして期待がうらぎられることは、まずなかった。
メニューにわからない料理があったら、遠慮なく、ボーイに聞くことだ。また、その店で、その日、うまいものをたずねるとよい。けっして、お客のほうがボーイに気がねをして、あてずっぽうに料理をきめたりはしないこと。メニューを渡されたら、腹工合や、その前にたべた食事の内容、財布との相談などを考えながら、ゆっくりながめて注文するべき皿をきめるべきである。そばに立っているボーイがいらいらするようだったら、酒でも注文していったんボーイを引きさがらせて、じっくり考えること。
ラテン系の民族は、メニューをながめる時間が長いようだ。二、三人連れだと、あれがいい、これにしようってなことで、なかなか相談がまとまらず、メニューをのぞきこんで、十五分くらいはたってしまう。もっとも、日本のようにサービスが機敏ではないので、店へ入ってから、メニューを持ってくるまで待たせる時間も長い。注文してから、皿が出てくるまでの時間も長く、食事がすんで勘定書を渡されるまでの時間も、べらぼうに長い。
パリのレストランで、三十分で食事をすまそうなんてことは、夢にも思わないことだ。さもないと、食事の途中でテーブルを立つか、ランデブーをすっぽかす破目になる。
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