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食生活を探検する42

时间: 2020-04-21    进入日语论坛
核心提示:火「わたしは、あなたとカマドをともにしたい」というのが、スワヒリの男が娘にプロポーズするときのいいかたである。スワヒリの
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「わたしは、あなたとカマドをともにしたい」というのが、スワヒリの男が娘にプロポーズするときのいいかたである。スワヒリのカマドは、高さ三十センチくらいの石を三個置いてつくる。石のうえに泥をぬりつけて、ナベのすわりをよくしたりもする。一度にナベを沢山かける場合は、ナベの数だけ石をさらにふやしておいたらよい。
三日間続くダトーガ族の結婚式の最後は、新婦が女たちと石をとりに行き、それを新居の台所へすえることによって、式のすべてが終り、新しい夫婦の生活がスタートする。ハツァピ族、イラク族など、マンゴーラ村に住む部族のいずれもが、石を三つ置いた形式のカマドを使っている。熱の効率とか燃料費の節約など考える必要はない。|薪《たきぎ》は、女たちがブッシュの中へはいって集めてくる。
わたしたちが、野外で料理をするときにつくる炉もこの石を三つならべた形式のものであることが多い。一番簡単なカマドであるが、どの方向から風がきても、大丈夫であるという利点をもつ。風がはげしい場合には、風の方向に石を二列にならべたコの字形の長い炉をつくる。カマドの焚口とナベをかける場所に、適当な距離をおかないと、火があらぬ方へ逃げてしまう。奥壁をきずいて、カマドのどんづまりで、炎が奥壁にそってうえに這い上るようにする。
カマドをきずくのを見ていたら、その人の登山歴や野外生活の経験のほどが判断できるという。その場に応じて風向きを考慮に入れる、風よけの物蔭の利用のしかた、石の積みかたなどに、経験がにじみ出るのである。使いやすく、よく火が燃えるカマドをつくる人は、大体においてよいアルピニストである。
火のたき方も、なかなかむずかしいものである。マッチ一本だけで火をおこせること、雨のなかでも焚火のできること、こんなことは、ピッケルやアイゼンの使いかたにもまして、登山者にとって大切な修練であろう。
雨降りのとき、焚火をする方法を伝授しよう。一番いいのは、雨のかからない屋根のなかで火をもやすことである。屋根がなかったら、屋根をつくることだ。木の枝の間に合羽とかテントのグランドシーツを張って屋根をつくる。あるいは、葉のついた枝を集めて木立にくくりつけて屋根をつくって点火する。
屋根がつくれなかったら火はおこらないか。そんなことはない。雨のなかでも、烈風のふきさらしのなかでも、焚火はできる。人によってさまざまの流儀があるが、一般的な方法としては、薪を井桁に組むことである。薪は大体同じ長さに切りそろえておく。まず、地面に二本を平行におく。そのうえに直角交差するように次の二本をのせて正方形をつくる。次々に二本ずつをたがいちがいにのせて、薪でもってヤグラを組む。なるべく高く組みあげることがコツである。基礎がしっかりしていないと、ヤグラがくずれてしまうから御用心。ヤグラのなかには、枯葉、枯枝のたぐいをつめておく。適当な火つけ用のたきつけがない場合には、燃えやすそうな木をナイフでけずって、アイヌのイナウのようにササラを沢山つけたものを使ったらよい。組みあがったヤグラのうえに新聞紙を二、三枚、屋根としてかぶせる。新聞紙は、雨つぶをふせぐ吸取紙の役をするし、熱を外に逃がさないおおいになる。したからたきつけに火をつけると、新聞紙の天井との間に熱がこもって、ヤグラの薪が乾いて、もえはじめる。
焚火のもえさしをとって、タバコに火をつける。一番うまいタバコの火のつけかたである。
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