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イブのおくれ毛42

时间: 2020-06-10    进入日语论坛
核心提示:花は桜木、女は間抜け私は、電話でアンケートに答えるのは、よそうと思う。ナンデヤ、というと、聞いた方は大阪弁をしらないから
(单词翻译:双击或拖选)
花は桜木、女は間抜け

私は、電話でアンケートに答えるのは、よそうと思う。
ナンデヤ、というと、聞いた方は大阪弁をしらないから、いいかげんなことを書く。本になったのを見ると、
「そんなことおまへんやろ」
「そうでんなあ」
などと私がいったことになっている。
こういうコトバ、私は使わない。私は笠置シヅ子サンでも融紅鸞女史でもないんだよ。
私だけではなく、五十代の女《ひと》でも、現代の大阪女は、もう使わない。団地に住んだりする奥さん、四十代でも、それ以下はむろん、使わない。
内々の砕けた物いいで、
「そんなことないやろ」
「そやなあ」
などというのは使うが、改まって、見も知らぬ人としゃべるときは、「そんなことはないでしょう」「そうですねえ」と標準語に移行してしまう。私も、そうである。敬語の大阪弁は死語になりつつある。
そういうセンスがない人が書くと「そうでんなあ」と私がいったことになる。これは失礼なもののいい方、ということに(現代の大阪の女性言語文化では)なっている。「そうでんなあ」や「おまへんやろ」は、昔は敬語であったが、いまのニュアンスでは、女性が使うと、ぞんざいな語法である。よく知らない人に、そんなぞんざいな言葉遣いを女はしないはずである。「そうでんなあ」も「おまへんやろ」も、最近、ある本に私の談話として載ったものである。——いや、大阪弁の話をするつもりではなかった。大阪弁をまちがって書かれるのもこまるが、それより私は、「○○さん談」とのるのに、ふさわしくない人間であるような気もされる。「○○氏談」とやってぴたッときまる人と、あまりそぐわない人とあり、不肖、私はうたがいもなく後者の方である。人間には「格」というものがある。
したがって、あまり講演などもせぬ方がよい。私は講演はみなおことわりしているが、ときに引き受けさせられることがあり、講演の中身を録音してスリモノになってくばられたりしたのをよむとまるで梅巌《ばいがん》の「心学道話」である。自分ではそう思わないコトバが次々に出て、説教くさくなってしまう。壇上へ上ってしゃべる以上、どうしてもそんな形にした方がいいと思うらしい。つまらぬことだ。
それからして私は考えた。
四十になれば、自分の顔に責任をもて、というけれど、それは、自分の顔にふさわしいことをする、ということでもある。私の顔ににつかわしいという状態は、演説ではなさそう。お酒飲んで笑ってるときの方が、かなりいい線いく、と思うんだ、われながら。
心学道話や「何々さん談」には不向きと思う。
「ねえ、そう思わへん?」
とカモカのおっちゃんに聞いてみた。
「まあ、そうでしょうなあ。心学道話をする顔ではない。電話アンケート、新聞の評論、みな、あんまりおせいさんには似合いまへん」
と、おっちゃんはいう(男はこんな風に大阪弁の敬称を女よりも自由に使う)。
「そうね、人間の格がないですからね、私は」
「まあ、格のありすぎるのもこまるけど。而《しこ》うして、中年女、みな格あり、男としては大こまりです——ああ、中年女はイヤヤ」
「何でですか。おっちゃんはいつも、中年女をほめるではありませんか。もう若いもんはしんどい、とか。�花は桜木、女は中年�とか」
「いや、ホンマのとこいうと、内心、やっぱり、若い女が好きですな」
「卑怯者、去らば去れ、われらは中年守る。——前言をひるがえすとは無節操です」
「なんでいうたら、若い女の子は間抜けてるからでしてね。——そもそも、男のきらいなものに、女の分別くささがあります。若い女の子はどことなし間抜けてて、男としては気らくでよろし」
「キッキッ」
「自分ではかしこいつもりでも、あたまかくして尻かくさず、いう所がある。どことなく未熟、拙劣、セイ一ぱい背のびして見せてもどこかネジがはずれてて、ご愛嬌」
「キッキッ」
これは、私の歯ぎしりの紙上録音なのである。私はいった。
「あたまの中が、からっぽということではありませんか、それは」
「からっぽ! それがよろしい。女はからっぽに限る。かしこい女、分別くさい女、したりげな女は、男には、かなわんのですぞ」
——今日の風向きはおかしい。
「およそ男が中年女を好かぬのは、まず、分別ありて、身の処し方うまく、他人をあげつらい、ことには男に指図するから」
「けっこうではありませんか。見てられへんからです」
「目から鼻へ抜けるような女が多い。そうして、男のすることなすこと、うしろから論評して、せせらわらう。劫《ごう》を経た金毛九尾のキツネのごとく、はたまた、古池のヌシの大ナマズのごとく、悪ヂエと奸智にたけて、ノターッととぐろをまき、また、シャクにさわるけど、世の中のこと往往にして中年女のいうとおりになるから始末にわるい」
「先々まで、ふかくよんでいるからです。すべて中年女のいうことにしたがっとれば万全なのです」
「そこが、男としてはハラ立つ。今日びの中年女、みな目から鼻へ抜けて、分別ありげなヤカラばかり。中年女から分別引いたら何が残るか?」
「いろけ」
「あほ、そんなもん薬にしたくもあるかいな。中年婆から分別引いたらズロースとツケマツゲだけ、ああ、中年女はいやや。女はあほ・間抜けがよろしゅうござります」
おっちゃんは私を見て、
「おせいさんの間抜けぶり、あほさかげんは、かなりのクラス、まあまあですぞ」
私としては、喜ぶべきか怒るべきか。
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