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女の長風呂06

时间: 2020-06-25    进入日语论坛
核心提示:女 の 性 欲男の性を研究したからには、女の性について触れなければ片手おちであろう。「女に性欲があるかないか?」これは男性
(单词翻译:双击或拖选)
女 の 性 欲

男の性を研究したからには、女の性について触れなければ片手おちであろう。
「女に性欲があるかないか?」
これは男性の一大疑問であるらしい。
わが親友、カモカのおっちゃんは平素、
「女には欲望なんて、ないのんとちゃいまッか?」
といっている。それでなければ、或いはオール女性、糖尿病ではないかという。
何いうとんねん。
女にもあるのである。
ただし、女の性欲は全人生に汎渉《はんしよう》していて、男性のように狭く深く凝固した性ではない。
われわれ女が、男性作家の小説を読んでいて、時折、不信感をもつのは、女性の欲望を男性のソレと同列に論じておられる点である。「今昔物語」に奇妙な話がのっている。ある男が旅の道中にわかに淫心きざし、あたりを見廻したが畠のまん中でどうしようもなく、彼はせっぱつまって、カブラをひっこぬき、刀でえぐりとって穴をあけてすませたというのである。そういう、「辛抱たまらん」というところが女にはないように思う。女が男を強姦したなんてことがないのは、あながち体力や体の構造だけのせいではないのである。
それは能動的な淫乱女というものも万人に一人二人はいるであろうが、男性作家がよく書かれるような、未亡人やハイミスがどうして処理しているか、などという考えはバカバカしいかぎりである。畠のカブラをひっこぬいて、穴あけて用を弁ずるような、待ったなしの男の欲望では、「どうやって処理するか」が興味のまとにもなろうけれど、女はかならずしもそこへ落ちてゆかない。滝口は一つでなく、ひろく全人生に万遍なく、だから女の欲望は直接行為よりも、それをひきおこす環境、状態の充足が目標になるのである。
プロスティテュートはともかくとして、ごく普通一般の女たちは、やはり全人生的性生活をしたいと願うのである。つまり、恋愛、結婚、妊娠、出産、育児、すべてを志向する性である。女の性は究極的に、磁石の針が北を指すように、ひたすら子を産む、ということをめざしているかに思われる。そのための巣造りの本能として雄を求めるし、餌を運んでもらう必要上、雄をずっと必要とする。蒸発なんてされちゃ、巣は干上ってしまうから、クサリをつけて縛っといたりする。
女の性も、時としてあたかも、「辛抱たまらん」ように見えることはあるかもしれない。しかしそれは必ず、心理的に充溢《じゆういつ》されることを求める深層意識があると思う。どんなゆきずりのハプニングな浮気だって、性的充足だけで成立するとは思われない。
それからして、女はやはり結婚が安心立命の基盤となるのであろう、女という女、「結婚して下さい」という男のプロポーズで、たいがいホッとして、
(一丁あがりィ!)
と心に叫ぶであろう。それをきくために女の性はあるのであって、たんに男と性的結合する、小さい閉ざされた一点だけではないのである。女は、わが性をみたさんがため、奥さまと呼ばれたがる。奥さまとわが名呼ばれん初しぐれ、ただし、それは、(これで毎晩男と寝られる)というような、即物的なみみっちい根拠のせいではないのである。男は一瞬に排泄《はいせつ》したらそれで終る性だが、女はじんわり、ゆっくり、ずーっと、ながあく、そろーっと開花してゆく性であって、つまり、夫をもち、子供を産み、それを育て、世の中へおくり出す、それらすべてが、性なのである。
性は、女にあっては、ベッドの中だけじゃなくすべてに分散拡大し、とりとめもなく、放恣《ほうし》にひろがってるものである。
たとえ、未亡人やハイミス、つまり男と共ずみしていない成人の女たちが、性的飢餓感になやまされているとしても、それは「処理」してすむものではなく、もっと大きな心の欠乏感がいやされないと、埋まらないものだ。
女は生まれながらにして、大きな大きな心の空洞をもっていて、それが女を故しらぬ欲求不満にし、ゆううつにし、不平家にする。それは男と大っぴらに愛しあい、大っぴらに子供を産み(つまり、現代の社会倫理では結婚という形態を採ること)、大っぴらに育てることで、みたされる。——だからそういうものと切り離して、たんに性欲だけで畠のカブラにわが身を押しあてるなんてことはあり得ない。
あるかもしれないけど、ほんとに彼女が求めているのはそういうことではないと思う。
女の性は遠寺の鐘みたいなもので、陰にこもってものすごく、ボーン! という感じ、陰々滅々たる余韻《よいん》が、波のようにゆれうごいて、いつまでも消えない。
だから、男がちょいと女をひっかける、なんてことをするのは罪深いのである。
女は手すり足すりして寄ってくる。
さっき、充分、満足させたったやないか、何をまだ不足いうとんねん、男はみんなそういって女の欲深にあきれるが、女の性的充足は、たんに凸凹《でこぼこ》が合ったり離れたりするような単純幼稚、簡単浅薄なものではなく、その男をじわーっとクモの糸にからめて、子供をつくり巣をいとなむ、その長い期間の充足にあるのだ。
一ぺん二ヘんの離合集散で、すんじまう男の性とは根本的にちがう。わかったか。
性、それは男にあっては注射液ほどのわずかなエッセンス。
女にあっては、うがい薬ほどにもうすめてたっぷり使うもの。
あるいは男にとっては一滴の香水。
女にとってはシャワーでふんだんに浴びるオーデコロンみたいなもの。
ひろく深く、どこもかしこも性だらけ、それが女の性なのである。
だから、見栄っぱり、うそつき、ヤキモチその他、もろもろの女の悪徳も性の一部にすぎないのである。
それを矯《た》めてなおそうなんて、まあ、無理であろう。それは、女が女であることを止めよというようなものですからね。
「ほな、女に教育はいらんことですな、どうせなおらへんもんやったら」
とカモカのおっちゃんはいう。
うるさい。男は黙ってカブラでも抱いておれ。そして女にしばられておれ。
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