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女の長風呂20

时间: 2020-06-25    进入日语论坛
核心提示:男の長ドス朝顔の、である。朝顔に、ではない。朝顔に、というのは「朝顔につるべ取られて|もらひ《ヽヽヽ》水」という、加賀の
(单词翻译:双击或拖选)
男の長ドス

朝顔の、である。
朝顔に、ではない。
朝顔に、というのは「朝顔につるべ取られて|もらひ《ヽヽヽ》水」という、加賀の千代女の名句である。
しかし朝顔の、というのは「朝顔のそとにこぼすな竿の露」という句である。これは私の伯父の発句《ほつく》である。伯父は若い人をしばらく下宿させていたことがあったが、トイレの床を乱雑に汚す彼らに心をいため、「朝顔のそとにこぼすな竿の露」という句を達筆にしたためて、トイレの壁に貼った。まことに古風で典雅な句である。
「効果ありましたか」
「うんにゃ。近頃の若い者は、朝顔というのが何か、わからんようじゃった」と伯父は残念そうにいった。
この朝顔は、男性用便器のそれであり、女性用のは「きんかくし」というようであるが、その名前がいささか不当で、私などは反対ではないかと思うが、何となく昔からそう呼び慣らわされている。しかし今は、伯父の家の下宿人のごとく、その名称も知らぬ若い人が多いであろう。それは、団地などにある、男女共用の便器になれたせいである。
しかし、私個人にかぎって申せば、男女共用便器というのはきらいである。男性に使用されたくないのである。
もしそれ、女性と同じポーズで使用される場合はよろしい。でも男性特有のポーズで使用される場合は不信感がある。第一、朝顔とちがって何となく男にふさわしくないではないか。
ホテルなどに泊ると、トイレの壁に「御使用方法」などが貼ってあり、腰掛式便器のフタをもちあげて、男性が使用している図が書いてある。
あの絵を見てもわかるが、男性が立って使用するには、腰掛けの位置はいささか低すぎるように思われる。男は何かへっぴり腰になり、たよりなげな、より所なげな、途方にくれたさまに見える。どっちつかずの、自信なげな恰好に見える。私は男の人は、やっぱり、朝顔型の白いタイルの前に踏んばってナニしているほうが、恰幅があって調和していて見やすいように思われる。腰掛式共用便器はその形において、その位置において男にふさわしいものと思えないのである。
その上(伯父の家の下宿人ではないが)腰掛式だと、男が使用した場合、床や便器の縁を汚しはせぬかと懸念がある。さればこそ、伯父も「そとにこぼすな竿の露」と念を押すのである。
私はかねがね男が竿の露のあとしまつをどうしているのか、不信感を抱いていた。
朝顔型便器のそばにトイレットペーパーを置いてあるのを見たことがない。
「イヤ、それは必要おまへん。露のしずくを切ってしまう」とカモカのおっちゃんがいった。
「すっかり切れますか、どうして切るんです」
「ふって切る」
「そのふったしずくはどこへ飛ぶのよ」
「ちゃんと朝顔の中へはいるのです」
「一、二滴ぐらいは外へ散るでしょう?」
「うるさい!」
「そこが問題ナノダ」
ふってしずくを切る、などという杜撰《ずさん》なことがゆるされるものであろうか。天人ともにゆるさざる行為である。どだい男は横着だ、というのだ。どうして竿の先をていねいにペーパーで拭きとらないのであろうか。
「イヤ、その先は、そうビチョビチョにぬれるもんやないねん、サッサッとふったらそれでええようになったあんねん」カモカのおっちゃんは少しイライラしていう。
「しかし、ですね、少なくともそこから液体が奔出するわけでしょ、するとぬれますね、蛇口のあたりは、ふっただけでふり切れるとは思えない。かつまた、そう急速に蒸発するとも思われへん」
「蛇口、蛇口はひっこむ」
「どうやって!? 想像もつかない」
「だまれ、カマトト!」とさしも温厚篤実なカモカのおっちゃんを怒らしてしまった。
まあ、それは不問に付すことにしよう。さらに私の疑問は雲の如く湧きあがるのであるが、男性が小の方の用事をすましてのち、出てきて手を洗ってるのを見たことがない。洗っている人もあるが、それは少ない。
「なぜ洗わないのですか」とカモカのおっちゃんに辞を低くしてきく。
「それは必要ないからです。べつに手は汚れない」
「なるほど。ホースが長いから」
「むしろ、男同士の結論では、事前に洗うべきだということになっている。いまごろ、そんなことをきくほうがおかしい。天下周知の事実です。みんな納得してくれてる筈やないかいな」
「しかし、ですね、物理的に手は汚れないとしても感性的に、何となく汚れたかんじがしないですか? さわるべからざる不浄のものをさわったという……」
「不浄。どこが不浄」
「つまりその、竿が……」
「不浄とは何だ。これは神聖かつ、清潔この上ないもんですぞ、女のそれとはちがう」
今日はカモカのおっちゃん、いたく御不興のてい。
男というものはおおむね、女が向学心熱烈になると、それがお気に召さぬ風情である。微に入り細をうがって問いただすと、あたまにくるらしい。
男は実証精神さかんな女はきらいなのであろう。
「女と男を同等に考えてもらっては困る」
「なるほど」
「女はいろいろとこみ入った事情が内側《ヽヽ》にあり、いわば伏魔殿ですぞ。しかし男は公明正大、天地に恥じない長ドス一本、|さらし《ヽヽヽ》に巻いて……」
「ヨウヨウ、木枯し紋次郎!」
「何が不浄やねん、ほんまに。男の長ドスにさわる女の手の方が不浄やわ」
女の長風呂、男の長ドスか。せめて男は朝顔の外にこぼさないことだけ気をつけて下さい、掃除するのは女やからね。
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