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女の長風呂27

时间: 2020-06-25    进入日语论坛
核心提示:青 大 将身内にエッチなことをするはずがあり得ないといってたら、いや、それはそんなもんでもおまへん、と反論した知人の男性
(单词翻译:双击或拖选)
青 大 将

身内にエッチなことをするはずがあり得ないといってたら、いや、それはそんなもんでもおまへん、と反論した知人の男性がいた。
彼は五十歳、一、二年前に奥さんを亡くしている。十七歳の娘がいる。あるとき、入浴していた娘が、突如、キャーッと悲鳴をあげて風呂場から飛び出してきて、父親の胸にしがみついた。
もちろん、ぬれたままの素ッぱだかである。ゴキブリが飛んできたという。よっぽどこわかったとみえて、父親にしがみついて泣き出し、自分がどんな恰好してるか忘れてしまったらしい。
父親はあわててバスタオルでくるんでやった。くるんでやったけれども、
「いやどうも、妙な話ですが、一瞬、ドキン! としました。そうしてそのドキン、の中には、考えてみると、むらむらとくるものがありましたな」
「そのむらむらは、ハッキリいって性的欲望に類似していますか」と私は念をおしてきいた。
「そらまァ、その一種のむらむらです。いやもちろん、相手は娘ですから行動にうつすはずはありませんが」と衝撃の告白をしている。
私はマサカと思った。彼は某会社の重役である。いや、重役であることとマサカということとは別に関係ないが、思慮分別ある良識人が、いかに何でも娘を抱いてむらむらとくるなんて信じられない。
私は早速、べつの人にきいてみた。こっちは六十歳ぐらいの、人格高潔、温和で篤実で信頼すべき人となりの男性である。
彼はしばし、いいにくそうにためらったのち、
「それはあることです」と白状した。「私自身、そういう経験はしたことはありませんが、想像してみて、あり得ることだといえますな。娘にだってふいっとそういう欲望がきざすことがないとはいえません」
この年齢、この人格の人が認めたからには私も納得せざるを得ない。世の中には私のようなもの知らずの、思いも及ばぬことが多々あるのだ。
「しかし私は考えられまへんな」というのは、カモカのおっちゃん一人である。「ウチにも娘がおりますが、もう早う出ていってほしいばっかり。適当な出モノ見つけて早うくっついてほしい、いわんやこっちがムラムラと欲念きざす、なんてことはマカリまちごうてもないです」
「それは何でですか、よっぽどできのわるい娘とちがいますか」と私。
「いや、中学高校とおりますがワリにいける十人並みの娘ですが、女の子も小学生までですな、可愛らしいのは。あとは気色《きしよく》わるいだけ」
「気色わるいとは」
「そやがな、娘がオトナになっていくいやらしさ、いうたらまたべつでっせ。ベタベタ甘えられたりしたら、ゾーッと鳥肌たつ」
「おっちゃん変ってるのとちがうかな。だって男親は、女の子が娘らしく色気づいてくるのがたのしいもんとちがいますか」
「イヤ、私はそうは思いまへんな。とくに初潮があったと女房《よめはん》に耳打ちされたりしたときのいやらしさかげん、まことに以てかなわんですな」
「そうかなァ」
「まだ骨もやわらこうて、パパ、パパいうて首に手ェ廻したり、膝へ乗ったりする頃だけです、天使みたいに綺麗で可愛らしいのは。年頃になると何や、ムーとなまぐさい感じ、青大将がトグロ巻いてるみたいで家中、女臭|芬々《ふんぷん》と動物園みたいな臭いがします」
「しかし、娘さんが結婚するときは、やっぱり惜しいと思いはんのとちゃう?」
「いや、せいせいするやろなァ」
「男親って、娘が新婚旅行に出たら、花婿がどうぞ交通事故で死んでくれへんか、と思うそうですよ」
「全然、わかりまへんな、そんな気持。青大将をひきとってくれる飼主がおったらよろこんで進呈です」
「やっぱり変ってるで」
私は、カモカのおっちゃんは少し異常ではないかと思う。だって世の男はみんな娘を溺愛しているからだ。
「イヤそら、可愛がるのと気色わるいのとはちがいます。可愛いけど気色わるいのはどうしようもない。性を異にすると互いに反撥するのが当然ですわな。娘の尻にくっついて新婚旅行にいきたいとか、いつまでも手放しとうないとか、そういう人の気が知れまへん、父親と娘は愛情があっても気味わるがるのが当然です。おせいさんはどうでしたか」
そういわれれば、私も、女子専門学校に入ったころ、十六、七のころは父親は好きだったけれども気色わるい存在になっていた。
とくに父親と何かの話をしていて、父親が、
「あの本には生殖《ヽヽ》の話がのっているから学校の教科書には使わないだろう」
といったので、大きらいになり、こういう奴は死んでしまえと思った。
そのころは「生殖」などという言葉にさえ、かほどに強烈にアレルギーをおこしていたものである。現在とは隔世の感がある。
父親がどんな本の話をしていたか、おぼえていないので、この言葉だけとりあげると珍妙な会話であるが、私はその内容より、そのときのショックを三十年近くたってもおぼえているわけである。
してみると、カモカのおっちゃんのいうことは正しいのかもしれない。世の大方の男親が娘に執着するのが異常で、おっちゃんのように気色わるがるほうがノーマルかもしれない。見直した。
「年頃の娘が青大将みたいなんて、おっちゃんの感受性も、あんがい純粋で鋭敏なんかもしれへんよ」とほめたら図にのり、
「イヤしかし、娘の友達はちがいまっせ、娘の友達は高校生でも中学生でも色めきたちますな。ポッと胸のところがふくらんだりして脚はすんなりと、じつによろしなァ、十六、七というのは」
といいよった。あほ、やっぱりタダの男やないか。安心した。
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