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女の長風呂46

时间: 2020-06-25    进入日语论坛
核心提示:きらいと好き私は男がどんな主義主張をもっていようと、男そのものと切り離して考えるから、男の思想は問わない方であるが、ただ
(单词翻译:双击或拖选)
きらいと好き

私は男がどんな主義主張をもっていようと、男そのものと切り離して考えるから、男の思想は問わない方であるが、ただ一つ、天皇好きの国粋派の、というのはいただけない。これはハッキリ、キライ。
四十すぎてご仁徳がどうの、愛国心がどうの、どうかするとそれを考古学や歴史にまでむすびつけ、おのれ一人の嗜好でいればいいものを、やたらと声はりあげて他人におっつける。四十にもなって乳離れしなさすぎるではないか。
人はまさかそんな男がいるか、と思うかもしれない、ところがいますよ、これが。大正フタケタから昭和ヒトケタ、それも昭和二年ぐらいまでの奴に、たいへんな天皇制支持者、というより天皇ファンがいて、私をびっくりさせるんだ。
大みこころ、上御一人、かしこきあたり、万朶《ばんだ》の桜、汨羅《べきら》の淵、そういうことはいい年して早く卒業しろ、酒を飲んで唱う分にはいいけれど、シラフのときまでそれにうつつをぬかし、ひどい男はモノに書いたりする。大体、そのたぐいのことは男根が勢よく猛々しく怒張して、カッとなった金時《きんとき》みたいな青年将校のいうことで、あたまがうすら禿になりボテ腹が出て、立つべきものも立たぬ提燈爺いのいうことじゃない。
私はめったにあたまに来ない女であるが、第二次大戦や原爆経験国という、未曾有の歴史をストンととりおとして、昭和初年の歴史に直結する単細胞の男だけは、あたまにくるのだ。
あたまにくると、思想だけでなく、男そのものまできらいになる。こういう手合い、旧陸軍士官学校出身だけでなく、意外とモノカキにもいます。
ちょっというと目つきがヘンになって狂信的になって一人でしゃべりまくり、もうほんとにいやだ。だって中年男のよさは、そんな方面にも理解はあるけど、かといって全面的に肩入れもできぬ、その中途はんぱのフラフラのよさにあるんだもの。
こういう狂信一途の輩《やから》に比べると、まだしもポルノを掲載してお上のお咎めを受け、書類送検される阿呆な男の方がマシ。リッパ。
ついでにいうと、次にきらいなのは、豪傑笑い、力こぶ、筋骨隆々を誇示して、胸毛をわざと見せる、こういう男はみんなダメ、——いや、私の場合。
私はこういうのはにが手なんだ。それからして一見豪傑風、一見壮士風、みんなだめ。
そういうハッタリ男というのは、えてして弱い。何が弱いか。弱いものは弱いのだ。何かしらんけど。
こういう筋骨隆々にかぎってイザその場に及ぶと、向うむいてコソコソして焦ってる|くち《ヽヽ》である。イザ鎌倉というときに概して役に立たぬのが多い。
反対にオシャレ男も、私はだめなのだ。
高価《たか》い服を着て、|もみあげ《ヽヽヽヽ》に意匠を凝らし、オーデコロンをふる男。
ツケ胸毛をつけ、頬紅をぬる男は論外。
かつらは、商売で仕方ない人はのぞき、あとは論外。
長髪は、これは一概にいえない。|ニン《ヽヽ》に合ってればお目こぼしにあずかることもある。
あたまのよすぎるのはきらい。
わるすぎるのもきらい。
右二つは究極に於て同じである。ほんとうにあたまのいい男は、他に圧迫感を与えるほど誇示しない。
それはしかし、男の性格につながるであろう。
気がよくてやさしい男なら、いかにあたまがよくても、自分のいる場所をたえず測定して平衡感覚を保つから、出しゃばらない。
サギ・カタリは論外として、人のわるい男はきらい。
敏腕、辣腕《らつわん》、やりて、出世頭、目から鼻へぬける奴、要領のいい男、腕っこき、切れ者、凄腕、——みんな、きらい。こんな男と寝ようとは思わない。(向うもそういうか)
|007《ゼロゼロセブン》みたいなのはいや。
かといって、あんまりトンマで、することなすことヘマばかり、貧乏クジひいてそのあげく世を拗《す》ね、ひがむというのもきらい。
女の母性本能をアテにして、ヒモを夢見てるのもきらい。
色好まざらん男は、玉の盃底なきが如しとはいうものの、あまりに好色多淫は興ざめ。
高雅|清廉《せいれん》が好ましいとはいうものの、何をいっても通じないというトボケぶりでは白けることおびただしい。
女にいい寄られてるのか、ソースをとってくれと頼まれてるのか、さっぱりわからないような色けのない朴念仁《ぼくねんじん》では、がっくりくる。
「そうきらいや、きらいや、いうてたら好きな男はあれへんやろ」とカモカのおっちゃん。
それはありますよ。誠実な男、正直、まじめ、りちぎ。これ一ばん。
それから何でもほどよき程の中庸の男。
金も才能も、容貌も年齢も、まん中ぐらいの男。
やさしそうで薄情そうで、疲れた風情で強そうで、そこの情趣もまん中ぐらい、要するに平凡なんが目ざわりでなくてよろしい。
「しかしおせいさんのいうのをきいてると、それは情人《おとこ》というより、亭主の条件とちゃうんのんか」とおっちゃんはいう。
それはそうかもしれぬが、しかし実のところ、私は亭主ではみたされぬ、男の好もしいある動作にあこがれてるのである。それは何かというと、男がネクタイをほどいたり(あるいは結んだり)ワイシャツのボタンをはずしたり(あるいははめたり)する恰好がとても好き。とくに、ほどいたり、はずしたりするときのほうが好き。ウチの亭主はもう全くの野人で、大のネクタイぎらい。いつもゴルフシャツだかポロシャツだか着て、上にぼろかくしの白い診察着をひっかけておりましてね。私は、男がネクタイをほどき、シャツのボタンをゆっくりはずすのを、ベッドに坐って見てるときの女の心ときめきを経騒したことがないのである。
「イや、そら簡単なもんや、やりまほか」
とおっちゃんはシャツのボタンにすぐ手をかけるが、バカ、そういうオッチョコチョイ男がやって見せたって、どうってことないのだ。
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