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女の長風呂67

时间: 2020-06-25    进入日语论坛
核心提示:浮 気 心日本では売防法はあるものの、その種の女がいっぱいおり、それを求めて金を落す男もいっぱいいるのは、周知の事実であ
(单词翻译:双击或拖选)
浮 気 心

日本では売防法はあるものの、その種の女がいっぱいおり、それを求めて金を落す男もいっぱいいるのは、周知の事実である。
「社会主義国ではどうですか」
といったら、
「中共だけは試みていませんが、その他はどこにもおります。これは身を以て探究しました」
という猛者《もさ》がいた。
ただし、その紳士がいうのに、各国、「その種の女」がいない国はない、ただし、それ用のホテルとタクシーは、ある国とない国がある、という。ちがいはそれだけである、という。それゆえ、ない国では女の部屋や女の友人の部屋を使ったり、タクシーの代りに汲み取り車(外国にはなかったかしら?)を使ったり、郵便車の運転手に鼻薬利かせて白タクさせるのだそうだ。何しろ、どっちをむいても国家公務員だから、融通は利かぬが、金はあらゆる場所をひらくカギ、金髪女が、
「ちょっと兄ちゃんたのむわ、やってんか」
という感じでひとこと二こというと、仏頂面で金をうけとってやってくれるそう。ただし、近くならいいけれど、市内の公式宿舎をはなれてとばすこととばすこと、いったいどこいくねん、と片こと英語で聞くと、「もうすぐもうすぐ」ばかりでラチあかず、外は如法闇夜《によほうあんや》の真のくらやみ、社会主義国とは暗いところとみつけたり。
やっと多摩団地か千里ニュータウンか、というところへつれていかれ、階段を六階まで上らされ、小さな一室へおしこめられ、中にいた金髪緑眼の大男に穴のあくほどみつめられ、大男と女のやりとり、言葉はわからぬから、呆然とそばに立たされる。
どうも話のようすでは、大男は、
「またかいな、この寒いのにどこへいけ、ちゅうねん、割り増ししてや」
といってる気配。多額のチップを払わされ、大男を追い出して、やっとこさ、部屋とベッドにありつく、という|しんどい《ヽヽヽヽ》手続きがいるそうである。
それからむつごとがすんで、お金のとりひきも終る。しかしそれからが大変、市内の宿舎へ帰る車をみつけるのが難儀だそうである。未明払暁《ふつぎよう》、僻地の団地に、手をあげたら走ってくるタクシーなんて、日本にもないのにそんな国にあるはずなく、
「いやもう、えらいこッてした」
ということであります。
何だってこういう苦労してまで、男は探究しなくちゃならんのだ。なぜそう男は浮気が好きなのだ。アバンチュールに身を挺するのだ。十年二十年と一人で穴へこもってる人もあるのに、たかだか数週間、あるいは数カ月の出張のあいだも保ちきれず、「その種の女」へ走ってゆくとはどういうことだ。
「いや、近頃、女かてすごいらしいでっせ。人妻なんて昼間、なにしてるやわかりまへん」
と紳士たちはいうが、私は、あんがい風評ほども、人妻たちは浮気してないんじゃないかと思う。男と女は、構造がちがうから、ごく普通、一般的な人妻が、夫以外の男と関係するというのは、男が妻以外の女と浮気するよりも、大きい決心が要る。たとえば、私が猛者の紳士に対し、
「気色《きしよく》わるいことないんですか、どこの誰とも知れん女の子を抱いて。つまり、精神的なものと、病気みたいに肉体的なものと、両方です」
といったら、その紳士、自若《じじやく》として、
「なあに、あとすぐ、石鹸で洗《あろ》たらしまいや」
と仰せられた。
つまり、この感覚である。私はつらつら考えたが、(考えなくても自明の理であるが)男は石鹸で洗えるのである。つまり洗いやすいようになっているので、「洗《あろ》たらしまいや」とすましていうことができるのだ。
女はいろいろと男よりデリケートな仕組みになっているので、いたく、石鹸で洗いにくい。また洗ってもあと、すすぎがむつかしいのではなかろうかと懸念される。男みたいに、ざぶざぶ洗って湯水をぶっかけ、ぶるんとふるってそれでおしまい、というわけにまいらない。
そういう、無意識の、懸念や拒否があって、生理的な反撥は、男よりも強い。えらい目をしてでも、各国の男を漁ってまわるという気になれない。
保守反動と笑わば笑え、どうも、女ほんらいの生理からいうと、女は浮気しにくくできてる気がする。これは貞操観や、倫理観とは別のものである。「気色わるい」という語感に、倫理観や「女大学」ふうしつけは、ふくまれてない。
凸凹《でこぼこ》のちがいである。私は女だから、女ふうにものを考えるだけだ。
「しかし、おせいさんかて、男に誘われてふらッとなる気はおきまへんか」
と紳士はいった。もし、私がそういう気になるとしたら、まあ、酷寒の夜ですね。
この間、私は終電車で大阪から帰ったが、じつに寒い晩だった。国鉄・神戸駅の前のタクシーのりばは、延々長蛇の列、折から寒風ふきすさぶ深夜のこととて、じっと立って待っていると、震え上ってツララになりそう、またその晩に限ってパンタロンじゃなく、うすい靴下一枚なのだ。車はなかなかこず、行列は遅々と進まぬ。
私は足ぶみして寒さをこらえていた。私の持病は一年にいっぺんぐらい出る膀胱炎で、寒さと疲労が体にわるい。故意か偶然か、駅の彼方に広告ネオンが輝いており、
「ホテル・望港苑」
なんてあったりして、私をおびやかす。
たとえばそういうときに、だ。寒いですねえ、あッたまりにいきましょうか、ホテルだと、あッたかいですよ、と誘われ、そして目の前にホテルの(この際、名前が悪いが望港苑でもよい)ドアがあれば、私は、入ってしまう。
たとえばまた、おなかがすききっていたら……それもわからない。しかしまあ普通のときは、ちょっとそんな気になれませんね、といったが紳士たちは相手が私ゆえ、そう|がっかり《ヽヽヽヽ》もせなんだ。
カモカのおっちゃんはどうかというと、
「ナニ、浮気? 僕はじゃまくさいから、やりまへん。しかし、人妻の浮気も、その種の女も、この世にあるというだけで、気分が楽しゅうなります、ないと困ります」
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