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花の百名山103

时间: 2020-06-28    进入日语论坛
核心提示:暑寒別岳《しよかんべつだけ》   エゾオヤマリンドウ・シオガマギク暑寒別岳は本峰が一四九一・四メートル。南暑寒別岳が一二
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暑寒別岳《しよかんべつだけ》
   エゾオヤマリンドウ・シオガマギク

暑寒別岳は本峰が一四九一・四メートル。南暑寒別岳が一二九六・三メートル。日本海に面し、積丹岬との間に石狩湾を抱いている。
大雪山に源を発した石狩川は、上川盆地をうるおし、旭川、深川、滝川、江別などに町々を発展させて、石狩湾に注ぐ。その河口に近い砂浜一帯に、エゾカワラナデシコとハマナスが大群落をつくっているのを見て、娘時代に、調布あたりの多摩川の河原が、オオマツヨイグサとカワラナデシコの大群落をつくり、今はその一本さえ姿を見せぬことを嘆いた私は、昔の多摩川のようだと大よろこびして、砂浜の道を歩いた。その時、積丹岬と反対側に、海にのしかかるようにして、ピークの二つある山容が堂々と北海の空に浮かんでいるのを見て、同行の友に聞けば、暑寒別岳だとのこと。南暑寒別岳の中腹には、大きな|雨龍《うりゆう》沼という高層湿原があるのを聞き、ぜひ登りたいと思った。願いは翌年の夏に、深川市の青年会のかたがたによって叶えられ、前夜、南暑寒荘に泊まり、翌朝早く出発、オシラリカ川の上流のペンケペタン川の道に沿って歩き出した。吊り橋をわたってすぐに落差四〇メートルの白龍ノ滝を右に見、さらに登ってまた吊り橋。川は土地の傾斜が急なために、幅の広い大きな滝のようになって流れ、道ばたのダケカンバの林には、ツルニンジンやセリバオウレンや、北海道に多い背の高いヨブスマソウが群落をつくっていて、ふと、函館からの大千軒岳の登山路とよく似ていると思った。ノウゴウイチゴ、ヒメゴヨウイチゴのあるのは、十和田湖の奥入瀬川のほとりともよく似ている。川の対岸も、こちらもすがすがしいダケカンバの緑の林で、標高差六〇〇メートルほどの登りを歩きつづけながら、清流と稜線の眺めのすがすがしさで、疲れも吸いとられてしまうようである。
やがてクマザサの平坦地となって、忽然と眼の前に草原があらわれた。東西四キロ、南北二キロの雨龍沼高層湿原である。正面に南暑寒別と暑寒別本峰が、ゆったりとした姿を見せ、本峰の東側は、爆裂火口の形を示し、この湿原が立山の弥陀ケ原と同じく、熔岩台地の上にできたことを知らせる。
夏も終わりに近いというのに、湿原はノハナショウブやヒオウギアヤメ、キンバイソウやエゾオヤマリンドウがまだ咲き残り、今日の夜の七時の便で東京へ帰る事を忘れて、南暑寒別の登り口まで四キロ、立ち止まってシオガマギクやサワギキョウのスケッチをしたり、|池塘《ちとう》に近づいてネムロコウホネや、モウセンゴケにさわったりして、木道の上で昼食をとり、南暑寒別の急坂にとりついて、チシマザサの藪の中を三、四十分登って時計を見ると三時。頂上まではまだ優に一時間はかかるというので、雨龍沼と沼をかこむ山々の姿に別れを告げる。山小屋一つない緑一いろの眺め。木道はただ一本。湿原を横切って蛇行する川。川は東に流れて、あの滝のようなかたちで落ちてゆくのだ。その落ち口のあたりは草の丈も低くなっている。ときに水が溢れて、草をなぎ倒すような水勢の激しさを見せるときもあるのであろう。雪はいつごろから、この湿原を被うのであろうなどなど思いながら、同じ道を下った。
さて、次の年の九月、本峰に近い増毛から、留萌の井原和子さんに案内されて、山麓の暑寒荘まで車。本峰から南暑寒へと縦走して、雨龍沼を通るためには、私の足でたっぷり十二、三時間はかかると計算したが、標準タイムは八時間半である。潔くあきらめて、暑寒荘から急坂にとりつき、五〇〇メートル登って馬の背のような道に入る。この山は北方系と南方系の植物が三百種もあるそうだけれど、まだ咲きつづけるクガイソウやエゾトリカブトやミヤマオダマキ、花の終わったシラネアオイや、サンカヨウやエゾキスゲにやっぱり花の多い山なのだとよろこびつつ、一三〇〇メートル地点まで。あと二〇〇メートルを残して引きかえした。左側に日本海のかがやきが木の間がくれに見え、三回目は日の長い六月ころ、たっぷり時間をかけて必ず縦走したいと思った。町へ帰る道ばたで何ケ所か、スイスの牧場で見た白いマンテマの群落に出あった。
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