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花の百名山112

时间: 2020-06-28    进入日语论坛
核心提示:白雲山《はくうんざん》   ナガハノキタアザミ コンサイスの日本山名辞典に、この白雲山は出ていない。白雲山とあるのは一一
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白雲山《はくうんざん》
   ナガハノキタアザミ
 
 コンサイスの日本山名辞典に、この白雲山は出ていない。白雲山とあるのは一一〇三メートルの妙義山連峰の中の一峰。白雲岳となると、北海道の東大雪の二二三〇メートルである。両方とも登っているけれど、私も北海道の糠平温泉に近く、然別湖に臨む天望山の一一七三メートルにつづく一一八七メートルの白雲山は知らなかった。天望山は山名辞典に然別湖の展望台としてのっていて、その山つづきの白雲山まではあまり足をのばすひとがないのかもしれない。
しかし、この山は意外に花の多い山で、前日に北見山脈の北端にあるウエンシリの一一四二メートルに登って糠平温泉に一泊。トウマベツ川に沿って車を走らせ、天気がよければ、白雲、天望と二つの山をかけたのであったが、朝からの大雨しきりで、せめて白雲山だけでもと登ったのである。雨なのに視界は意外とよくて、一〇〇メートルぐらいまでは見えるのがすべてトドマツ、シラベ、ダケカンバの大樹の林である。ヒグマの巣ととたんに思ったが、この雨ではヒグマも出まいと、標高三九〇メートルの駐車場にマイクロバスをおく。同勢十五人の女ばかり。いつも山でお世話になる滝本幸夫さんと、室蘭山で御一緒した同じく社会保険課の中川泰介さんが案内して下さった。滝本さんは健脚組をひきいて、できれば天望山までとピッチを上げ、私はひどいぬかるみ道を滑ったりころんだり、このぬかるみは、火山性の山に共通する火山灰の堆積物だと思う。
天望山も白雲山も成層火山なのである。ぬかるみが過ぎると、火山礫のごろごろ道になり、日光白根の道とよく似ていると思った。あちらはシラネアオイがいっぱいあったが、こちらはツリガネニンジンやエゾトリカブト、ヒゴタイによく似たナガハノキタアザミ、いずれも雨に濡れて、いろが冴え冴えと美しい。
道の両側はカラマツやシラカバの疎林で、陽がさしたら、これらの山の花たちが、木々の緑の中に、どんなに美しく映えることかと思う。
コバイケイソウもオオユキザサもチゴユリもタケシマランも咲いている。皆白い花たちである。
シラカバの林の中にオオウバユリが群生している。又も、陽がさしてくれるように祈りたくなる。これらの花たちは、木々の緑の中で、その白さが映えるのだから。
オオウバユリは、札幌の植物園ではじめて見て、その堂々たる姿に気品をそなえていると思った。
一時間半近く、急坂が終わって、平らなところになったが、これが歩きにくい大きな岩礫の連なりである。ここでもこけつまろびつと言った不安定状態のまま、とにかく頂上めざしてせっせと歩く。止まっていれば、寒さで歯がガチガチと鳴る。
北海道の山は内地の山に対して緯度的に、千メートルは高い内容があるという。この山も内地ならば飯豊山あたりに匹敵する。登山口から三時間近くかかって岸壁そそりたつ頂上に着いた。然別湖は見えなかったが、うす紫のイワブクロがいっぱいに咲いていて満足した。
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