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花の百名山132

时间: 2020-06-28    进入日语论坛
核心提示:三毳山《みかもやま》   カタクリ  山窪にむらさきの雲の沈めると三毳の山のかたくりの花山本雅子十年前に、カタクリは奥多
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三毳山《みかもやま》
   カタクリ
 
  山窪にむらさきの雲の沈めると
三毳の山のかたくりの花
山本雅子
十年前に、カタクリは奥多摩の御前山と、『花の百名山』に書いたが、今そのカタクリは、見るも無惨に減ってしまったという。それで、今度は町じゅうあげて、カタクリを大切にしている山を紹介したい。佐野市の東、渡良瀬川の支流に臨んだ三毳山である。
東北自動車道を佐野インターで下り、県道桐生・岩丹線を右折し、更に丘陵の南端に取りつくと、左手に三毳神社があり、真下で車を下りる。
御神体はヤマトタケルノミコトとのこと。前々から、ヤマトタケルノミコトは、『日本書紀』で言っているように、甲斐から武蔵、下野、上野、信濃が道順と思っていた私は、やっぱりと思う。三毳山の山麓の佐野市は製鉄や鋳物で古代から栄え、この山にミコトが祭られているということは、鉱山探しがミコトの旅の目的であったということの証明である。
神社のうしろから標高差一五〇メートルほどで二等三角点のあるピークに着き、かつて古代の東山道のあとを残す、三毳関に立つ。ナラやクヌギの新緑の中にヤマザクラが美しい。
二二五メートルの龍ケ岳のピークまで二時間。更に一時間で、これはこれはとばかりカタクリの三毳山と言いたいばかりの大群落が目の前にひろがる。
三毳山は『万葉集』の東歌に、
|下野《しもつけ》の みかもの山の |小楢《こなら》のす
ま|麗《ぐは》し児ろは |誰《た》が|笥《け》か持たむ
[#地付き](巻十四)<t-left>
と歌われているが、このカタクリはヤマトタケルノミコトの昔からこのように咲いていたのであろうとただただ感激。
三毳山の南に渡良瀬川に注ぐ三杉川が流れている。足尾銅山の鉱毒が、渡良瀬川流域の民の生活をどん底につき落とした時、敢然と立って、国会議事堂で勇ましく論陣を張った義人田中正造は、佐野市の出身である。早くから文化の発展した土地柄であってこそ、民の幸福のために立った義人があらわれたのであり、カタクリもまた、このように保護されているのだと思った。なお足弱のひとが、カタクリだけを見るためには、西側から山に入るとよい。
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