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花の百名山153

时间: 2020-06-28    进入日语论坛
核心提示:権現山《ごんげんやま》   シモバシラ 権現山には上野原からタクシーで一六キロ、和見までいってもらった。私たち山仲間は、
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権現山《ごんげんやま》
   シモバシラ
 
 権現山には上野原からタクシーで一六キロ、和見までいってもらった。私たち山仲間は、一時間に一本か二本のバスを待つ間が惜しいので、駅周辺にタクシーがあればいつも四人一組、ときに五人押しこめてもらってタクシーに乗る。空きトラックがくると大手をあげて止めて、荷台に乗せてもらって、タクシー並みの料金を払うこともある。和見からすぐ左の小川沿いの道に入る。右に権現山から|雨降《あめふり》山から|用竹《ようたけ》へと下る稜線が見え、その下は畑になっている。
秋の十月はじめで、畑はサトイモの取入れどき。鍬を振っている老人は、八十四歳とのことである。畑の標高は五〇〇メートル。
権現山の尾根の北が、三頭山からの笹尾根で、二つの尾根の上を、相模湾からの潮風がわたる。尾根にはさまれた|棡《ゆずり》原あたりは、日本一の長寿村と言われている。空気がよいのだ。笹尾根の土俵岳の下にあたる。植林でも緑のいろが一いろちがう。冴え冴えとしている。
小川のふちには、咲き盛りの赤いツリフネソウがいっぱいで、和見峠まで標高差三〇〇メートルの道には、キバナノアキギリ、ハンショウヅル、ツルニンジン、アキノタムラソウ、シデシャジン、オクモミジハグマと、開発された奥多摩の道ばたにはない花たちが咲き揃い、シロヨメナ、シラヤマギク、ノコンギクも盛大で、花の園をわけわけ進む感じ。
権現山は一三一二メートル。中央自動車道からは、|百蔵山《ももくらやま》と扇山が前面に連なっていて、権現山はその頭がちょっときり見えない。三頭山の一五二七・五メートルからは、西に堂々たる姿を見せる。百蔵山は一〇〇三・四メートル。扇山は一一三七メートルだから、断然高いのである。そしてあまりひとが訪れない。
権現山というのはコンサイスの日本山名辞典には三十二もある。一番高いのは八ケ岳連峰の中の二七〇四メートル、二番目が伊那路の一七四九メートル。三番目が上野原からの権現山で、権現とは、仏が日本の神に権に現われたという、神仏混淆の考えから来ている。正体のほどはわからないが、神でも仏でもどっちでもいいような人間には、親しみやすい存在なのであろう。
私にとっての権現山登りは、笹尾根より、大岳からの馬頭刈尾根より、秋川の浅間尾根より、花が多くてたのしい道であった。
先ず頂上近くにモミやツガの大木が多くて神秘的な感じがする。そこへゆくまでの道にはヤマモミジやイタヤカエデ、ウリハダカエデ、エンユウカエデと、カエデの種類が多くて、十月はじめなのにもう紅葉の色が美しい。ダンコウバイやクロモジなど、香り高い木々も大きく育っている。山全体の雰囲気に、何ともいえない風格、品格と言ったようなものが感じられ、しかも高尾山や御岳のように、茶店群の賑わいは皆無。
神社は、稜線に出て左にいった奥の岩峰の上にある。
上野原からわずかタクシーで十五分位来て、こんなに静かな山に出あえるのは、信仰の山だからであろう。高尾山も御岳も、信仰の山ではあるが、あまりにもひらけすぎ、権現山は、古代からの姿そのまま、残っていると思った。
稜線に出る手前でセキヤノアキノチョウジの群落に出あった。南高尾で早春の二月の末に、枯れ葉の姿を見て以来なので、うす紫のシソ科の小さな花に感激。同じ科のシモバシラも見た。これも南高尾で枯れ葉を見ているのでうれしかった。
雨降山から東へ進む稜線の北面は、落葉高木が伐採されて一面の草地になっている。鶴川の谷をへだてて笹尾根がよく見える。ここもスギかヒノキの植林になってしまうのか、この明るい草地の大きな斜面のままでいるうちに、もう一度来たいと思った。足許にはカメバヒキオコシ、クロバナヒキオコシとシソ科の花が多い。
シオガマギクやママコナなどの亜高山種の花もあり、アザミに至っては、セイタカトウヒレン、キタアザミ、モリアザミ、ノハラアザミと、紅紫いろの花の連なりに、権現山という名はいかめしいが、奥多摩随一の花の山ではないかと思った。ただ、私の好きなカワラナデシコは一本もなかった。
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