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花の百名山165

时间: 2020-06-28    进入日语论坛
核心提示:白馬岳《しろうまだけ》   リンネソウ・イワイチョウ・シロウマアサツキ 十五、六歳から、奥多摩の山を歩いていましたという
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白馬岳《しろうまだけ》
   リンネソウ・イワイチョウ・シロウマアサツキ
 
 十五、六歳から、奥多摩の山を歩いていましたというと、たいていのひとが、その頃としては珍しかったのでしょうと言う。十五、六歳から海や川で泳いでいましたといっても同じようなことを言う。
私の十五、六歳の頃に白馬などに登る女の子はいくらでもあった。私たちの山の会の中には槍ケ岳に登ったひともいる。東京府立第一高女というのは今の白高校で、夏休みはいつも白馬に集団登山した。私が十九歳で卒業したのは、府立第二高女に併設されていた府立女子師範で、今の学芸大学だが、夏の登山部は、富士山や浅間に登り、水泳部は千葉県の|天津《あまつ》で一週間は泳ぎ、それから私は一夏を|千倉《ちくら》で泳ぎ、海岸はいつも若い娘や青年で溢れかえっていた。昭和三年から入学した東京女高師は今のお茶の水女子大学で、その水泳部の先生は水泳連盟の松沢一鶴氏。体育の正課として、飛びこみからクロールから平泳ぎをやらされた。女子師範の体育では高跳び、ハードル、砲丸投げ、槍投げなどの陸上競技も正課としてやらされ、バレーやバスケットは、府立第一高女といつも勝敗を争っていた。服装も膝上までのキュロットスカートに半袖のブラウス。私が北アルプスの山々にゆけなかったのは、母が遭難を心配したからである。今にきっと登ろうと思い、北アルプスの白地図を寒冷紗に張りつけ、座敷いっぱいにひろげて、四〇〇メートルおきくらいに等高線を塗り重ね、浮かび上がった立山連峰や槍、穂高、後立山連峰の稜線をあこがれの思いで指で辿っていた。
白馬には十数年前に、大糸線の平岩からバスで蓮華温泉の手前で下り、沢を吊り橋でわたったが、この時の山旅は、はじめての花に幾つか出あった。まず旅館の庭のシナノナデシコ。ハマナデシコに似てもっと背が高く、花のいろの紅がうすいが、カワラナデシコにくらべていかにも山の花らしい力強さである。その後南アルプスでたくさん出あった。
翌朝は暗いうちから歩き出し、懐中電灯の光にオミナエシに似て背の低い花をコキンレイカと知る。この花はその後、浅間の湯ノ平高原でいっぱい咲いているのを見、以来、ずいぶん方々で出あった。明るくなって、右に朝日岳と雪倉岳を見て、だらだら登りにあきる頃、忽然と華麗なお花畑があらわれたが、皆知っている花ばかり。トウヤクリンドウ、ミヤマムラサキ、タカネシオガマ、キソチドリなど。白馬大池のほとりで、立山に多かったイワイチョウやハクサンコザクラの群落を見、小蓮華に向う雷鳥坂で、ハイマツの根元に小さい花びらの外が淡い紅の鈴形の花を見つける。リンネソウとの初見参であった。
三度目の黒部五郎ゆきのとき、北ノ俣岳の登りでも見たが、カナディアンロッキーでは、道ばたに雑草のようにべったりと咲いていた。
この日はしかし小蓮華までで、私は山仲間の村瀬幸子さんと小屋に戻った。雷鳴が立山あたりの空でしきりなのが怖かった。花はコマクサをはじめ、二十種類以上を見、小屋につくと忽然と豪雨と雷が来た。一泊して帰りは|栂池《つがいけ》に。ここでも二十種以上の花と出あったが、私の見たかったシロウマアサツキはなかった。白馬は、高山植物の宝庫と言われて、明治年間から植物学者の研究も進み、昭和になって高橋秀男氏は、三百四十五種類を数えている。立山が二百七十五、八ケ岳が二百六十七、北岳が二百六十五。
二度目の白馬はそれから十年近くたって猿倉から大雪渓に入った。標高差六〇〇メートルの大雪渓を|葱《ねぶか》平まで、四時間かかって登った。ここの岩かげで待望のシロウマアサツキのエメラルドグリーンの葉に、うす紅紫の花を見つけ、いっぺんに疲れが消しとんだ。見ても見あきないかたちのよさと思った。しかし昔はもっと沢山あったらしい。頂上着は予定コースの二倍に近い八時間。下りは蓮華温泉まで十一時間。大きなミズバショウの葉にかこまれた露天風呂たち。この山旅で二キロふとってしまい、三日後に孫と伊豆の今井浜で、波乗りを四日間やって、二キロを減らした。
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